27話 ハナ アキ「またね〜」
アキ
『ここ…やっぱり私の家…』
ハナ
『おかあさん?』
アキ
『あっ 勝手に外に出ちゃ』
ハナ
『あれー? お家だよ?』
アキ
『そうよね
さっきまでは知らない人の土地だったのに』
穴移動って この親子の家の土地に
穴を移動させるってことだったの?
アキ
『崩れた母屋あるし ここは家の納屋…
何がどうなってるのよ…』
穴が一瞬でワープ?したのかな
揺れたりして無さそうだし なんか凄い
でも本当に起きてる事じゃないよね
ハナ
『おかあさん わたし お便所行ってくる』
お便所? トイレのこと?
アキ
『えぇ あっ 便所』
『どうしました?』
アキ
『いえ…その…思い出したんですけど
穴の中に用を足す場所なくて』
『あぁ…』
アキ
『これなら家でできるわね
穴の中から出ないと行けないけど』
『そうですね』
アキ
『納屋の中に穴の扉もあるから
ここなら出入りしても気付かれないわ』
『穴に入るとこ
誰かに見られる心配なくなりましたね』
アキ
『ほんとに良かったわ 寝ることもできるし
家を建て直すまでは穴の中で生活できるわ』
このアプリ気の利いたことしてくれるね
寿命使うけど10分とかだったら…
でもパン普通にお金で買えるのに
寿命10分もったいないかな
ピロロン♪
『パンの耳 1切れ食べますか? 寿命10時間』
「いらないし!」
なに? ふざけてるの?
あんぱん メロンパン 1個 寿命10分で
パンの耳 10時間? しかも1切れって
アキ
『あの 少し聞いてもいいかしら?』
「あっ」
何か聞きたいのかな?
『なんですか?』
アキ
『昨日から不思議なこと起きてて
あなたの声が聞こえた辺りから
何か知ってたりしますか?』
知ってるかと言われても
この変なアプリのせいとしか
声とかも よく分かんないし
アキ
『それに パンや電気のこと知ってて』
あー それは
『パンや電気は普段から使ってるので』
アキ
『普段から?…やっぱり…
その…身分が高い方ですか?』
『別に高くはないけど』
戦時中っぽい人からしてみたら
今の当たり前は不思議なのかな?
アキ
『何か失礼なことしてたら どうしましょう…』
気にしなくていいのに
そうだ もう一回聞いてみよ
『私からも聞いていいですか?』
アキ
『はい 何でも聞いてください』
なんか話し方が…まあいいや
『前も聞いたんですけど
今って何年の何月でしたっけ?』
アキ
『今は1945年の7月ですけど
それが どうしま』
ハナ
『おかーあーさーん』
今度はメッセージちゃんと返ってきた
そっか 1945年の7月か…ん?
アキ
『もう いいの?』
ハナ
『うん!』
アキ
『そう お母さん消防訓練行ってくるわね』
ハナ
『わたしも行く!』
アキ
『行く? ここでなら一人で待ってても』
ハナ
『わたしも行くのー』
アキ
『でも そうね また何かあったら…
一緒に行きましょうか』
ハナ
『うん!』
アキ
『それでは私達は行きますので』
えっ 待って
『あの少し』
ハナ
『おねーさーん また お話しようね〜』
お相手が退出しました。
アキ
『本当に ありがとうございました』
お相手が退出しました。
退出しちゃった…
1945年7月なら 後1ヶ月ぐらいで終わるはず
伝えておきたかったのになぁ…




