25話 ハナ アキ「オレンジ色」
ハナ
『ここで寝れないの?』
アキ
『ずっと眩しいか 真っ暗闇の どちらかで』
ハナ
『どっちも やだなー』
アキ
『そうよね…あら? これ何かしら?』
ハナ
『なになに?』
なんだろ?
『何かありました?』
アキ
『さっきの長方形した電気のスイッチ?の』
『はい 電気のスイッチです』
アキ
『そのスイッチの右に何か付いてて』
右に何か付いてる?
『どんな形してます?』
アキ
『なんて言えばいいのかしら
少し出っ張っていて つまめそうな
小さいレバー?みたいな』
レバー? 食べ物じゃないよね
レバー レバー…上下に動かすやつだっけ?
アキ
『これ動かせるのかしら』
ハナ
『動くの? やってみて!』
アキ
『でも 何なのか分からないし』
私も何か分かんない スイッチの右でしょ
それで動かせる…もしかして…
『それ 電気の明るさ調節できたり』
アキ
『えっ? どういうこと?』
『そのレバー?は スイッチの右にあって』
アキ
『えぇ』
『上側か下側か どっち側にあるというか』
アキ
『上側?と言えばいいのかしら』
「上か…」
今は電気点いてて上でしょ
なら下に動かせば…少し暗くなる?
『もしかしたら下に動かせば
少し電気が暗くなるかもしれません』
アキ
『そうなの?』
ハナ
『ねぇねぇ 動かすとなにー?』
アキ
『少し暗くなるかもって』
ハナ
『えっ! 暗いのやだ!』
『さっきみたいな真っ暗闇には
ならないと思うけど』
ハナ
『やだやだ 暗いのやだ』
まだ子供みたいだし
さっきの真っ暗で怖くなったかな?
アキ
『一回やってみるわよ』
ハナ
『おかあさん…』
アキ
『手繋いでるからね
大丈夫怖くないから』
ハナ
『うん…』
アキ
『あら? 下に動かしたけど暗くならないわ』
あれ? 違った?
ハナ
『おかあさん おかあさん
なんか あそこ オレンジ色してるよ』
アキ
『ほんとね 何かしら?』
オレンジ色?
『何があったんです?』
ハナ
『あのね 穴の上が オレンジ色なの』
アキ
『何か 丸い電球かしら? オレンジ色に光ってて
前の お家の電気に似てるわね
紐引っ張ると 小さく光るのに変わる』
あっ 紐引っ張るの知ってる
おばあちゃん家にあったのだ
『そのオレンジ色の点いた状態で
さっきの電気のスイッチ押せば
電気消えても明るいままかも』
アキ
『どういうこと?』
なんて説明すれば…
『長方形のスイッチの電気と
レバー動かして点いたオレンジ色のは
別々の灯りで 長方形の押して電気消えても
オレンジ色のは点いてるはず』
たぶん…
アキ
『そうなの?』
『もしかしたら眩しくない明るさにできるかも』
アキ
『眩しくない?
もしそうなら ここで眠れたり…』
ハナ
『おかあさん どうしたの?』
アキ
『もう一回ここ押して 暗くしてみるわよ』
ハナ
『えっ! なんで!?』
アキ
『少し試してみたいの』
ハナ
『また暗くなっちゃう…』
アキ
『お母さんと手繋いでるでしょ?
暗くなっても すぐに明るくするから』
ハナ
『すぐだよ? すぐに明るくしてね』
アキ
『分かってるわよ』
ハナ
『暗くなっ…あっ 明るい』
『明るい?』
アキ
『さっきまでの明るい電気は消えたけど
オレンジ色のは消えずに点いたままでした』
アキ
『眩しいぐらいでも 真っ暗でもなく
少し薄暗い明るさで』
ハナ
『すごい すごい
消えたのに明るい』
はぁ…よかった
そういえば私が子供のときも
オレンジ色の点けて寝てたかも
真っ暗は怖いもんね




