10話 トロン
ピロン♪
「また…」
あの親子は…
『がはは! それにしてもツイてるぜ!』
知らない人だ 名前は…トロン?
ピロン♪
『まさか ほんとに辿り着くなんてよ!』
とりあえず挨拶してみよ
『こんにちは』
『あぁ? 誰だ お前?』
「うぅ…」
なんか口悪い…私苦手…
ピロン♪
『なんで知らねえやつの声が聞こえるんだ?』
声? なんのこと?
ピロン♪
『おい お前! どこにいる!?』
どこって…この人怖いよ…
『アパートですけど』
住んでる場所なんて言えないよね
『アパート? どこの国だ?』
国? 何言ってるの?
ピロン♪
『訳わからんが まあいい
今の俺は気分がいいからな がはは』
まあいいんだ…
『何か良いことでも あったんですか?』
『おっ 聞きてえのか?』
「…」
別に聞きたくないけど…
ピロン♪
『仕方ねえなー
そこまで言うなら聞かせてやる』
私なんにも言ってないし!
ピロン♪
『あのな 前によ
でっかい船ってのを作ったんだ』
『へぇ船! すごいですね!』
『おっ 船知ってんか?
それでな 新たな土地を探しに
大海原へ大冒険の旅に出てよ がはは』
「大冒険って…」
なんかのアニメの話かな?
ピロン♪
『そしたらな 聞いてくれよ』
『なんですか?』
『長い長い航海の果てに
未発見の大地を見つけたんだよ!
がはは… ごっほ ごっほ うおっほん』
『おー それは すごいですね!』
…咳までメッセージに書かなくていいのに…
『だろ? それでな そこに
2本足の でっかい鳥が いてよ
こいつが すっげえ うめえんだ!』
「鳥かー」
そういえば…お腹すいたな…
この人との話終わったらカップラーメン食べよ
ピロン♪
『他にもよ ここにいる やつら…あっ?
おう そうか…
わりいな ちょっと野暮用が出来た』
お相手が退出しました。
終わったの? やっと食べられ…しまった…
お湯まだ沸かしてなかったー 早く沸かしてっと




