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あいつは何をしてくれとるんだーーーーー!!!!

俺は頭を抱えた。バレたいのかバレたくないのか。目立ちたいのか目立ちたくないのか。どっちなのか。もう訳が分からんっ!ニコニコと何故か上機嫌で帰ってきた椿に従魔かぞく達が群がる。あいつらは危機感なしかっ!途中で不可思議なものを使ったのは目で見えた。椿を中心にあの夜に見た蒼い綺麗なものが見えた。多分契約書に使った力と同じだろう。だが、俺と従魔以外には見えていない様だった。それと、何故か試合する奴の中で対抗している奴がいたし。そいつは自分の力をわかって使っていない様だった。まぁ、俺の組にも能力使いがいたことに驚きだがな。この能力についても追及しなければいけないな。

「はぁ~。」

つい溜息を吐いてしまうのも仕方なしだろう。

「どったの?」

「なんだそれは。」

「どうしたの?」

「言い直さんくても大体予想がつく。で、反省はないのか?」

「う~ん。ムフフ。」

何だその笑い方は気持ちが悪い。それに今後の事を考えると不気味だな。

「うふふー。ムフフ。えっとね、今後の楽しみの種が出来たというか。才能の塊を見つけたって感じ?」

「あぁ、あれか。あいつだけ抵抗していたんだよな。」

「え、あれ?あれれ?」

何だこのハイテンションな宇宙人は。誰か火星に帰してやれよ。俺の顔を横から覗き込んでくるこいつのハイテンションなムフフな顔が癪に障る。誰だこいつにベタ惚れなやつは。

「…俺だ。」

自分で勝手に落ち込んだ俺は顔を上げた。

「で、何をそんなに疑問に持っている?」

「え、だって、見えたの?」

「何がだ?」

「えっと、魔力かな。」

「あの蒼いやつか?」

「そうだね。()()()は蒼だなぁ。綺麗だったでしょ?」

「お前の色?」

色ってなんだ?

「そう、魔力には色があるんだって。それは個性と言っても過言ではないね。でも、万人は見えないんだよ。あ、属性によって色分けがされていると思ったら違うよ。何せ個性だからね。で、話を戻すけど、いい?」

「あ、あぁ。」

なんだか急に教師という雰囲気になった椿に動揺を隠せない。が、ここは聞いておいて損はないだろう。何せ自分の力についての説明だからな。

「万人には見えないということはどういうことだと思う?」

「特別なやつには見えるってことか?」

「近いけど、違うかな。特別っちゃそうだけど、特別すぎるね。」

椿はまだ周りに人がいるのに普通の声量で俺に普通の態度で喋っているので能力を使っているのだろう。その魔力とやらで。

「特別すぎる?」

「そう、存在が。向こうの世界は宗教観念が強くてね。それと、上下関係が絶対。だから、自分より一つ上の地位にいる人間には逆らえないし、舐めた態度なんて以ての外。」

「普通じゃないのか?」

「ううん。普通じゃない。こっち側から見たらね。」

「こっち側?」

「そう、この世界の人間から見たら。」

「まわりくどい。」

「こういう勿体ぶった喋り方ってうざいよね。でも、やると楽しいよ。でも、意味もあるんだよ。才原の様に急に力を得てしまった場合考えながら聞かなくちゃいけない。センター試験とかよりもね。だから、我慢してね。これは、生死というより存在の話だからね。」

「わかった。」

俺は素直に頷いておいた。何故だかそうしなければいけないと思ったから。椿があまりにも真剣な顔をするから。それに存在ってやたらと壮大すぎる話になって来たな。

「うん。ありがとう。まず、今から私が言っているこの魔力の色って言うのは皆には見えない。勿論向こうの人間にもね。偶に見える人間が生まれるみたいだけど。まぁ、それでも千年に一人かそうでないかの話だから気にしない。で、この色はちゃんと意味があってさっき言った上下関係の話をしたでしょう?」

俺は頷いた。それと、今は何故か小学生が先生の話を聞いているみたいだと思った。

「これは、異世界の宗教とかに関係するんだけどその異世界にはこちらにない神っていう存在がいるんだよ。で、たまに神託を出す。ここで上下関係が出てくるんだよ。自分たちを創りし母であり父でもある神は絶対にも等しい。そうなると、子供たちの間で誰が神に近いかみたいな争いが始まる。勝った子供は負けた子供を見下し、そこで上下関係というものが生まれたんだよ。これは神に聞いた話だから本当の事だよ。まぁ、今は神に近いかというより権力欲とかそんな感じだね。で、存在の話に戻すと、今なら聞いても解るよね?この魔力の色の意味が。」

「意味は解らない。が、誰が色を付けたのかは解るな。」

「まぁ、色の意味は解らないかな。では、誰か。」

「神。」

「正解。で、この色の意味はね。その人の存在の色なんだよ。わかりやすく言えば役職とかそんな感じ。社長とか、課長とか、立場を表す意味がある。でも、それは極一部の人達の意味。人間達にとっては個体番号の様な意味だね。これってまるで囚人番号みたいだなぁ、と思った私はひねくれているからどうとっても構わない。話を戻すけど、それぞれの色に意味があるんだよ。色はゆっくりとだけど年を取ると雰囲気とかが変わる。その人の本質を表しているからね。種族別に色の系統がちゃんと分かれていて生まれた場所、育った環境とかが色々作用していって死ぬときには濁りのない綺麗な人もいれば濁りきった汚い色の人もいる。そして、色は神が世界を管理して世界を滅亡に導く人とかを識別するための物でもある。さて、問題です。貴方の色は何色か私に教えてください。」

「俺の色か。……椿に教えてもらうとかはなしだよな。」

「いえす。」

色か。結構重いというか、壮大過ぎる話だったな。こちらの人間には一生縁のない話だな。そして、………。ちらりと椿を見やる。こいつの旦那になるやつは災難だったな。って、俺だな。

自分の手を見てグーパーしたりしてどう見るか試行錯誤する。生まれてこのかた魔力なんぞ触れたこともないし、摩訶不思議な能力にも触れたことがない。そんな男が魔力を感じて見ろと言われても解らない。…………どうしたものか。


********



才原にいじわるな宿題を出した後私は本戦のくじ引きをしに行った。因みに気になるDブロックの本戦出場者は私とめっちゃ普通の人。こう多分10分もしないうちに顔を忘れてしまいそうな顔をしている人。まぁ、こういう人が潜入捜査とか諜報系に重宝されるんだろう。強さもなかなかだ。力はないけど技術が凄いある。古武術とかそういった感じの武術を習得している人の雰囲気を感じる。相手の急所を的確に突いて倒したり殺したりする。そんな感じだ。

「では、こちらの箱の中に本戦で対戦する相手を決める紙が入っています。どんどん引いて下さい。」

私は残り物には福があるということわざを信じて、一番最後に引くことにした。それまではちょっと気配を希薄にして目立たないようにしている。予選で目立ってしまったから。皆がどんどん引いていく最後の人が私となった時には私の気配はいつも通りに戻していた。皆が引いていくたんびに気配を戻していったからだ。これで不自然ではなくなっただろう。最後の時に急に現れたら驚かれるからな。

箱の中には当たり前だが一枚の紙しか入っていない。それを手にとり開くと「B-2」と書いてあった。「B-2」?と思ったが対戦相手は「B-1」と書かれていたりするのだろうか。いや、多分どころかそうだろう。それと、Bということは二回戦目なのだろう。シンプルで分かりやすいな。

「引いた文字と数字が書かれている紙を全員引きましたね。では、こちらの紙にその文字と数字が書かれているのでその下に名前を書いて下さい。これが本戦のトーナメント表になります。」

そう言いながら紙を胸の位置まで持ち上げた丁寧な口調の厳ついスキンヘッド。違和感凄いな。

私は「B-2」の欄に自分の名前を書いた。皆続々とフルネームで書いていっている。一つの紙に群がる大人たちって面白いね。

「取り敢えず一回戦の組み合わせを教えます。一回戦は剛田健夫さんと柏木仙太郎さんですね。会場には早めに集合してください。後の人はこちらの表を見てください。では、」

そう言うとスキンヘッドさんはそそくさと立ち去ってしまった。というか、健夫たけおって!剛田ごうだって!惜しい!めっちゃ惜しい!たけしなら尚好だったのに!剛田の両親は嫌がらせでこの名前にしたのか!?やべぇ、今後もドラ〇モンの一派が登場すんのか!?


********


トーナメント表を見るとこうだった↓


Aブロックから

剛田健夫  -

Cブロックから |  -

柏木仙太郎 -

Bブロックから      |  -

入江直人  -

Dブロックから |  -       |

町田椿   -

Aブロックから              ー  決勝戦     

浅草次郎  -

Cブロックから |  -       |

田中颯太  -

Dブロックから      |  ー

山田大和  -   

Bブロックから |  - 

河野こうの信義のぶよし ー




********



私は二回戦で鬼人と戦うらしい。あの、鬼人と。うん、鬼って感じだったもんね。向こうの世界だったら絶対悪魔系のあざなをつけられるわ。私は何故か鬼だったけど。翻訳機では鬼だったんだよね。意味わからん。


今は試合が急ピッチで進められている。もしかすると一日また泊るかもしれんな。なんか思ったけどこの旅行?っていうかお泊り会って計画に穴があり過ぎだろう。今後も連れて行ってくれるとかはしそうだけど、そのあとがグダグダっぽいな。まぁ、その方が私の怪しい行動とかが怪しまれずに済むからそれはそれでいいんだけどね。


≪いやー、町田さんのあの見えない歩行術には驚かされました。年甲斐もなく少年期に戻ってしまいましたよ。突然消えて気付いたら全員気絶していましたからね!くぅ~!今大会のダークホースでしたね!正直、女性だから苦戦すると思っていました。≫

≪俺もっすよ!木刀で戦っていましたが、結局戦闘スタイルは解らずじまいでしたっすね。≫

≪あ、ほんとだ。≫

≪え、忘れてたんすか?≫

≪い、いいいいいいいいいいいいえええええ??わ、わわわわ忘れていませんよ?≫

≪動揺し過ぎっすよ。俺がまとめてるんで大丈夫っすよ。≫

≪……頼もしい限りです。≫

≪一回戦はAブロックを勝ち上がってきた剛田健夫さんとCブロックから幹部の柏木仙太郎さんっすね。≫

≪わ、私の役目がぁ。≫

≪正直言ってAブロックは雑魚の集まりっすから、これは柏木さんが勝ったも同然っすね。一応Aブロックには新人と阿呆を意図的に本部の方が集めていたようっす。今回一応新人とベテランとで分けてくじ引きをして出場選手を決めましたっす。あ、強い人は強制参加らしいっすよ。あと町田さんは自分が出る前提で提案したようっすね。≫

≪なるほど。≫


結構話題になっとるな。あ、一回戦がもう始まるようだ。剛田健夫と柏木仙太郎が円のど真ん中で対峙している。柏木は正眼の構えで剛田も木刀で構えてはいるが如何せん年季が違い過ぎてお粗末すぎる。そうでなくとも初心者並みの構えだぞ?剛田は雰囲気に気圧されとんな~。びくびくしてやがる。瞬殺かな。


≪では、第一回戦剛田健夫対柏木仙太郎の試合を始めます。レディィィィィ…ファイトッ!≫


カァァァァァァァンンン!!


………コングまだ使うんだ。


「キェェェェェ!!!!」

「がっ!…ぁ…。」

瞬殺だな。


椿の口調が今後変わりそうです。なんか途中で関西弁とか自然に入れそうです。


トーナメント表見やすかったですかねぇ?

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