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【ネタばらし 椿の事情とお節介】
椿は会社を出ると誰かが後をつけているのに気が付いていた。
これはあれだね。護衛かな。多分山本さんあたりだと思う。(大正解)だって、あの社長さっき知ったようだし、山本さんが先に知っているとなれば会社唯一の女社員で(しかもカタギ)護身術をちょろっとかじった程度の無関係なやつに護衛は要るよな。と考えつく。山本さんは即決力はあるから私に事情を話すわけにはいかないので陰ながらという訳。でも、その護衛あとをつけるのクソへったくそだ。私にバレてるのはしょうがないとして、周りの人に怪しまれてる。山本さん。人選を間違ったな。うちの久遠の方が上手だね。スライムに負ける人間ってどうなんよ?
それに、あとビルを3本行ったところの路地に私を捕まえる準備万端の大門って人の部下さんが待ってるよ。何で大門を知ってるかというと、私の家族の4匹目が頑張ってくれました。わーい!既に会社を出ていた時には知っているから優秀なのね。
4匹目はシャドウパンサーという情報収集と闇討ちが得意な魔物界の忍びのような存在。まぁ、闇討ちが得意だから姿を見たことがあるとかないとかあやふやな情報があった。で、ランクは勿論Sランク。初めて見た人が影の中で金色の目をした化け物とか言ってたんだけど周りの人が豹だっていうからシャドウパンサーになったわけ。まぁ、影狼と同じく幻獣なわけでめっちゃ強いわけですよ。そして、影狼の遥か上を行く知識と年で私とは念話で喋れるんだよ。影狼はまだ子供らしいからだけどね。うちのシャドウパンサーの名前は雪子。何で雪子かって言うと、うちの雪子は雪が大好きで似合うから。自身の黒い身体に少しコンプレックスを持っていて白い身体が良かったと陰ながらに思っていた。最初に会ったときは、勿論攻撃してきたけど私が殺さず組み伏せて従魔にした。従魔になったばかりの当初はしっかりしたお姉さんって感じ。そして、博識で森の植物や動物、魔物の情報に滅法強かった。襲った人間の持ち物で字を勉強して、きた人間を観察勉強という感じで勤勉な真面目ちゃんなパンサーは情報収集とそれを処理する能力と整理する能力が滅茶苦茶高い。記憶力も龍よりいいし、龍より弱くとも魔物界では知力のある魔物といえばシャドウパンサーと言われるくらいだって自慢してたよ本人が。で、うちの家族の頼れるお姉さんなわけ。今回はシャドウパンサーの五感と知識と理解力と能力をフル稼働して情報をくれた。暇だから暇つぶしに現在はゆっくりと現代の情報と私の職場の情報収集をやっている。格好良いー!ヒューヒュー!
あ、長ったるしく話し込んだけど流石にビルはまだ先だよ。そう、説明みたいなもんだから、ここは小説の世界だから許されるこの時間軸の可笑しさ。そんなわけで、いっちょ攫われてきますか。あ、一応言っておくけど、私薬物全部効かないから気絶したふりな。じゃあねー。
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異世界スペックの五感をフル稼働して私はきつく縛られ、気絶したまま現在地を把握、人数と計画の詳細を雪子から念話で聞いていた。
《主、この者たちは主の職場と同列の傘下です。つまり本家の組の傘下の傘下というところでしょう。》
《なるほど。で、何組って言うの?》
《大門組というらしいです。この大門組の組長がまたベタな方ですね。》
《ベタ?凄いな雪子。もうそんなの憶えてんだ。てか何処で憶えてんの?》
《ふふ、光栄です。主。そんなことより》
《躱された。》
《子供も観るような任侠ドラマや映画の様なところに連れていかれるんですよ。主は。そして、その大門の動きもベタで行動パターンがまた解りやすいんですよ。ふふふ。まるで任侠映画に憧れている子供の様です。》
そりゃ貴女からみれば誰もかれもが子供でしょうね。ということは
《第なん倉庫とかに連れていかれるんでしょ?どこどこ港とか。》
《流石主です。大正解です。》
《うわ、解りやすっ。よくそんなので裏の世界で生きてこれたよね。本当に奇跡だね。しかも、他人のテリトリーで犯罪犯すとかマジで小者臭しかしない。》
《同感致します。続けても?》
《あ、どうぞどうぞ。》
《主が連れていかれる場所は〇×港の第5倉庫です。そして、大門は香港マフィアとヤクの取引をしていたようです。麻薬と覚醒剤どちらもです。今回桜木組つまりは主の雇用主の組ですね。桜木組のテリトリーを完全に自分のものにしようと桜木組・組長が気にしている方、つまり主を餌に誘き出そうという寸法です。それは、大門の中ではついでの事柄の様でどうやらその第5倉庫で香港マフィアと取引するようです。その物のついでに香港マフィアとの取引を囮にそして、主を取引アイテムのおまけとして差し出そうという思惑を桜木組・組長に臭わせて一網打尽という訳です。勿論主は取引アイテムではなく適当にAVに出演させて脅して組内で使い潰そうとしています。許し難く非常に憤りを感じましたが、後で恐怖で夜も眠れ》
《ストーップ!ハイ終了!情報収集ご苦労さんでした!後でモフモフして梳いてあげるからね!》
《はい!》
雪子姉さんの世にも怖い話が出て来そうだったのですぐに止める。これやると夜に眠れなくなるから皆と一緒に寝ないといけなくなるんだよね。だから、雪子も嬉々として喋ろうとするんだよね。勿論ストップかけたらやめてくれるけどね。ゾンビとかレイスは平気だけどそれは無理なんだよね。ほら、日本の怖い話は無理でも海外のホラーは平気ってやつ。そんな感じなんよ。
《で、その大門くんは今何処にいらっしゃるの?》
《はい。桜木組のテリトリーをゲットできるのが嬉しいのか夜も眠れず少し夜更かししてしまったようです。今第5倉庫に3時から待機しています。欠伸を暢気にかいていますね。》
《マジで!遠足が楽しみで眠れない子供じゃん!マジで大門くんって名前がつくづく似合うね。》
《同感です。》
《で、大門の携帯には大門組全員の電話番号入っているよね?》
《入っています。主の烏滸がましくも頭の横に汚い尻を置いている奴の携帯にも入っています。》
《うわー辛辣ー。でも、ありがとう。》
《勿体無きお言葉。》
《今から行動に移すけど、社長の、あ、桜木組長の車とか組員の車で事故があったらいけないから他の皆に指示出しといて。でも、念話は切らないよ。》
《ふふふ、はい。》
雪子の何でもお見通しのふふふを頂きましたー。そして、確かにうら若き乙女の頭のすぐ横に汚いケツを置くとか罰が当たっちゃうぜ。そして、その罰は私が直々に下そう。オホホホホ!
ふー。頑張っちゃうよ!
ブチィィィ!
狭い車内で拘束していた荒縄が千切れる音は目立つ。
「なんだぁ!」
「乙女の頭の横に汚いケツを置くと罰を当てちゃうぜ。」
椿はフーヤレヤレという態度で全員に精神魔法をかけていく。ものの見事にかかってくれた罰当たりな奴らは運転中の奴らはそのまま目的地まで運転させて、残りは携帯を出させる。携帯には「★BOSS★」と電話帳機能に登録されていた。思わず吹き出してしまった。これは、社長も腹筋崩壊だなと思いながら「★BOSS★」に電話をかけると2コールで出た。
《マジ小学生。》
《ですね。》
雪子から返事が返ってきた。
「俺だ。」
だろうな。とツッコミながら電話越しに精神魔法をかける。小学生精神並みの大門くんは鮮やかにかかってくれた。
《まぁ、魔力抵抗がないからね。》
《そうですね。向こうの人間が来てしまえば、楽に掌握できそうな世界ですね。》
言わないであげて。事実だけど。
《で、大門くん越しにかかってるよね?》
《勿論です。効果がすぐにでてくるので、予定していたよりも掌握は簡単そうですよ?》
《そうだねー。私も吃驚。》
《驚いていない、見事な棒読みです。》
よくわからんな。褒められてんのか褒められていないのか。
《まぁ、取り敢えず縄を縛りなおしてそっち行くわ。》
《yes,Mylord.》
かっけーなおい!発音ばっちぐーだし、いつ覚えたの!私の部屋の本とか見てないよな!(多分見てるよね)
全くうちの家族は優秀過ぎて困らないよ!
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雪子大好きです…




