過酷なトレーニング
訓練を始めてから早1週間が経過した。
イズから「体術がなってない」と言われその日から魔術ではなく筋力トレーニングが始まった。
早朝に全力ダッシュで20km走る。これはユーラキの国境線の半分くらいの距離だ。
その次に、50kgの重い服を着て反復横飛びを1時間くらいやった。
勿論途中で倒れたりもした。
イズは、
「―体術を極めるなら、とにかく負荷をかけることね…」
と言っていたので、それに従ってずっと重い物を使ってトレーニングした。ダッシュも2日目から手と足5kgずつ計20kgの重りをつけてやった。
そのあまりにも過酷なトレーニングは、常に筋肉痛に悩まされた。
だが、自分には治癒魔法が扱えるので怪我をしてもすぐに処置する事ができた。
治癒魔法が使えない人だったら、今頃ベットの中にいるだろう。
1週間もそんな事をしているとその過酷さ故に、トレーニングしていない時は凄く自分の体が、軽く感じた。
そんな早く効果は出ないと思っていたのだが、あまりにも過酷過ぎて、すぐに効果が出てきた。
今日もトレーニングを終え時計を見ると、午後6時だった。
そろそろ晩ごはんを食べに戻らなくては、
と気付き、疲れこけて床につけていた背中をおこし立ち上がった。
とその時、イズが様子を見に来たのか、ドアを開けて入ってきた。
「終わったみたいね。どう効果は出てきた?」
手に持っていたスポーツドリンクを、こちらに投げ渡しながら聞いてきた。
「――――あっ、はい。体が軽く感じます。」
キャッチするのを手こずり、返事が少し遅れた。
「そう…。でももっとキツくしないと厳しいかもね…。でもこれからはまた少しずつ魔術の訓練も進めていくわ」
「わかりました。」
イズは、ルシナの返事を確認すると部屋から出ていった。
そんな過酷な訓練を1ヶ月ほどみっちりした。
「―ま、これでやっと毛が生えた感じかしら?」
「ああ。こんな短期間でここまで成長するとは…。やはり才能には勝てないな」
「いや、そんな事ないです。イズさんが丁寧に教えてくれたから…」
「いいルシナ?教えられれば知識はつく。でもね、技術はいくら教えられても結局それを扱うのは全部自分の力がないとできないのよ。」
「魔法の撃ち方と狙い方を、魔法を一度も扱ったことのない人にみっちり教えたとしても、その人は正確に撃てると思う?頭は覚えていても、体が動かなきゃ意味がないのよ…。」
「つまりあなたは、私が教えた事をしっかり理解し、それを自分自身の力で使えるようにした、それはあなたが誇るべき行為だわ…」
と長々とイズが喋った。
「実際の任務でも期待してるよ、くれぐれも無理はしないようにね」
とルシナの左肩に軽く手を置いてキルアは言った。
「―これからも頑張ります!」
とあるバーにて、
「それは本当か…?」
ライザーは、今一度確認した。
「ああ…。暗号を解読したら確かにそう書いてあった。」
ハステルトは、いつも飲まないテキーラを今日は珍しく飲んでいた。
「だとしたら厄介だ…。」
「キルアにもその話は入ったと思う…。おそらく監視任務が出るだろうな…。」
「誰も死なないといいんだが…」
「ああ…。かなり強力な権力者も来るからな」
来月末に、政府関係者や貴族などがたくさん集うパーティーがある。そのパーティーに刺客が来るかもしれない。
最近、議事堂にある1通の暗号が記載された手紙が来たとのことだった。
それを解読したら
「絶対殺す…。最高の日にしてやる」
と書いてあった。
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