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桁違いすぎる…

 世界大戦が起こるかもしれない…

 この話は、貴族から国民にも広がりつつあった。


 戦争反対とデモを起こす者も少なからずいたが、殆どの国民はさっさと勝って平和な世にしてくれと願っていた。


 ユーラキを落とした事は、それだけ他国にも民にも大きな影響を与えた。



 ―ハイド本部会議室にて


 「俺達はまだ攻めず、スパイなどを取り締まるだけでいい…」


 キルアは、しばらく考え込んでからそう指示した。


 「まだ本格的に動いている国は少ないからの…それが妥当だと儂は思う」


 年は60頃になり、髪と髭は白くなっているバラードが賛成する。


 「俺は明日からユーラキ行きだが、向こうでもそれをすればいいのか?」


 相変わらずボサボサで手入れされていない髪を掻きむしりながらハステルトが質問をする。


 「ああ、一応向こうでも頼む」


 キルアがそう返すと、りょうか〜いと気の抜けた声が帰ってきた。


 「ルシナ!貴方は強くなるために私と訓練しましょう」


 と大人の雰囲気が漂う紅の髪のイズが話しかけてきた。


 「えっ?いいんですか?」


 「私は任務中以外の指導を任されているの。貴方はユーラキに行かないで私と訓練するのよ。時間もあまり無いの、キツめで行くからね」


 まるで付いてこれるかしらとでも言ってるかのような表情だった。

 ハイドの先輩直々に教えてもらうのはかなり貴重だ。勿論私は、


 「はい!よろしくお願いします!」


 と深く頭を下げた。



 ―それから3時間ほど経ち、訓練がはじまった。


 場所はハイド本部の地下通路を通っていくと着く、練習場。


 広さは10000㎡くらい。


 「まずは全力で来なさい!」


 イズはそう言い、髪を後ろに結んだ。


 「―はい!」


 ルシナは、そう答えるとすぐにイズ目がけて風の塊、気団を連射した。

 学校で連射は教えられない。だが、ルシナはそれでは自分は弱いままだと確信し、すぐに勉強し何度も練習した。


 そしてやっと覚えた高速射撃(ラピッドファイヤ)を難なく放った。


 「だいぶ腕は上がってるのね…でも、まだまだだわ」


 とイズは正面から受け止めやがて相殺し、ただの空気となり無くなった。


 「まだまだぁー!」


 ルシナはさっきの倍以上に打った。

 しかし、それも全部躱されるどころか正面から難なく受けて相殺されてしまった。


 「―隙がありすぎるわね」


 ルシナがその声を聞いた頃にはもう意識が無くなっていた。





 いつもと違う感触に違和感を感じ、目を開ける。


 「やっと起きたのね… 大した怪我はしてないわ。さぁ、続きを始めましょうか」


 後頭部に柔らかくて温かい感じがした。すぐに上体を起こし確認すると、イズは正座をしていた、つまり膝枕されていたということだ。

 イズは、ルシナの目が覚めるとそう言ってやめた。



 「どっどれくらい寝ていたのですか…?」


 人に膝枕してもらったことが無くとても緊張していたが、少し気になったので恐る恐る尋ねた。


 「…1時間弱くらいかしら?本を読んでいたから正確にはわからないわ」


 確かにイズの手には一冊の本があった。カバーをつけていたので、タイトルまではわからなかった。


 「すいませんでした。こんな貴重な時間を無駄にしてしまって…」


 「いいえ…。加減の調整を怠った私の失態よ…。気にすることなんかないわ」


 といい終えると、イズは本にしおりを挟んでから閉じ、服のうちポケットにしまった。


 


 それからすぐに再開した。

 何度も何度も負けた。


 

 もう何回やったかわからなくなった。


 ルシナは息を大きく切らし、地面に倒れた。


 イズは依然として変わらない様子だったが、よく見ると額から汗が滲んでいた。

 連続してやっていたので多少は体が温まったのだろう。


 「―今日はこの辺にしときましょう」


 「ハァ、ハァ…  はい……」


 返事をするのもやっとだった。

 やはり彼女の強さは桁違いだった。自分は本当にこんな人達と一緒にやれるのかと疑問に思った。


 

 「あなたね…魔術だけじゃやっていけないわよ」


 「…えっ?」


 「体術も上手くならないと戦闘では何の意味もないのよ…。あの誰かさんみたいに遠くから狙撃もできれば別だけど…」


 「…つまり体術も鍛えろと?」


 「そうよ、それも私ができる限り教えるわ。」


 

 自分が今まで読んできた本には、体術を鍛えろなどとは一切記されてはいなかった。だから体術にそこまで力は入れなかった。


 学校では受け身などはするのでそういう類の物ならばできない事はない。

 でも彼女が言っている体術はそういう簡単な物ではないと思った。


 やはり、この人達は凄すぎる。


 

 


 

 

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