30話 魔剣士レオン
はじめまして、大森林聡史です。
魔物に追われる王女と、彼女を守ると決めた剣士の物語です。
よければお付き合いください。
老人の目がさらに鋭く輝き、店内の魔法灯が不自然に明滅する。
「……ははは。当然だとも」
突然、老人の姿がゆらめき、痩せた剣士の姿に変わる。
「俺は……ヨーバ様の元で共に修行した『魔剣』のレオンだ」
ミネルバが即座にルナ・スピアを構え、クリスが光の盾を掲げる。
「……! グレイ……?」
グレイがドラゴンバスターを握りしめ、懐かしさと警戒の入り混じった声で。
「……師匠の……仲間……?」
レオンが苦笑いしながら、魔法の炎を掌に灯す。
「ああ。そして今は……お前を試すためにここにいる」
店内の武器が一斉に浮かび上がり、緊迫した空気が張り詰める。
「……剣聖の後継者……本物かどうか……確かめさせてもらおう」
アリスが震える声で叫ぶ。
「グレイさん……! この人は……ただならぬ魔の力を感じます⋯間違いなく『魔剣』の使い手です……!」
グレイがゆっくりと構えを取り、決意の表情を浮かべる。
「……望むところだ」
運命の再会が、新たな戦いを呼び起こす。
「魔剣⋯か⋯何という殺気⋯ならば⋯」
グレイは、剣を納め気を消した。
一瞬、店内の空気が凍りつく。
「……っ!?」
レオンの目が大きく見開かれ、浮かんでいた武器が床に落下する。
「……馬鹿者……! 剣を収めるとは……!」
ミネルバが息を飲み、クリスがあなたの袖を掴む。
「グレイ……! 何を……!」
グレイが静かに目を閉じ、深く息を吐く。
「師匠は……『真の剣は殺気なしに使え』と……言っていた」
レオンの掌の炎がゆらめき、やがて消えていく。
「……はは……ははは……」
突然、老人の姿に戻ったレオンが膝を折る。
「……ヨーバ様……やはり……この子を……」
アリスがぽかんと口を開けたまま、店主に駆け寄る。
「え……? ええっ……!?」
レオンが涙を浮かべながら、床の隠し扉を開ける。
「さあ……お前たちに……渡すものがある」
その奥から、龍の紋章が刻まれた古びた箱が現れる。
「中身は『龍神の鎧』……だ」
しかし、龍神の鎧が入った箱が開かない。
「この箱の鍵は、竜の谷の竜王に力を認められた者だけが手にできるそうだ⋯」
レオンが告げた。
箱の龍の紋章が微かに光り、拒絶するように固く閉ざされる。
「……くそ……! また試練か……!」
ミネルバが悔しそうに箱をゆするが、びくともしない。
クリスがレオンに真剣な眼差しを向ける。
「竜の谷……それはどこにあるのですか?」
レオンが古びた地図を広げ、赤い印を指差す。
「ここだ。だが……竜王は人間を容易には通さん」
アリスが杖を握りしめ、決意の表情を浮かべる。
「なら……私たちの力を……見せつけましょう!」
グレイがドラゴンバスターを背負い直し、地図を確認する。
「……行くしかないな」
レオンが四人に深く頭を下げる。
「……ヨーバ様の意志を……継いでくれて……ありがとう」
魔法灯がふと明るくなり、新たな旅路が始まる予感がする。
この店で、アリスにクリスタルロッド、クリスタルローブ、魔法使いでも装備できる魔法の盾。
クリスにも魔法の鎧、魔法の盾。
ミネルバ、クリス、アリスに魔法のティアラを購入した。
更にアリスとクリスが、この町に住むと聞く大賢者エルブレスについてレオンに聞いた。
レオンが魔法の品々を丁寧に包みながら頷く。
「エルブレス様なら……中央塔の最上階だ」
アリスが新たなクリスタルロッドをくるりと回し、目を輝かせる。
「伝説の大賢者に……直接会えるなんて……!」
ミネルバが魔法のティアラを不慣れに触りながら。
「……こんな飾り……役に立つのか?」
クリスが彼女のティアラを優しく調整する。
「ふふ、似合ってるわよ。……さあ、行きましょう」
グレイがドラゴンバスターを背負い直し、塔を指差す。
「……あの威圧感……さすが大賢者の住まいだ」
四人が新たな装備を身にまとい、中央塔へと向かう。
道中、魔法の看板がふと光り、予言めいた文字が浮かぶ。
『竜の心を得よ、されば鎧は開かん』
クリスが、グレイの袖をそっと掴む。
「……グレイ……また……試練が待ってるわ」
塔の扉が不気味に軋み、運命の歯車が回り始める。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ブックマークや評価をしていただけると励みになります。




