時代が求めたスーパーヒロイン 前
私の生活は、もはやきりきり舞いを絵にかいたような有り様だった。
3重のヒーロー生活は、体力の回復を待ってくれない。
この間も、授業中に爆睡するだけでは飽き足らず、寝ぼけてお弁当まで食べだそうとする始末。
でも、不思議と充実していた。
体にたまる疲労とは裏腹に、胸の奥の炎がぎらぎらと燃えている、そんなイメージ。
悪党たちとの戦いは激化していたけど、そのぶん、手ごたえもあった。
ヤミミスターの幹部デキリコは倒したし――新たな幹部ダリーダリーが出てきたけど――、アルカナバトルもジグラトやラガシュと名乗った新たな転生者たちを倒し、事実上、私とマルドゥークに勝者は絞られた。
バブイール……小春のことは何一つ解決していないけれど。
それに、時折現れる黒髪の痩せた少年の幻影は、いったいなんなのか。
マルドゥークと私の戦いを止めようとしているように見えるけれど、その正体も全く分からない。
座王院コレクションも、散逸したものはもう残り少ない。
ランプに奪われたものも多いので、そこは頭が痛い。
その正体も、潮かどうかははっきりしないままだ。
……こうして考えてみると、やっぱりあんまり解決していない気もしてきた。
どこか結末へ向かって事態が収束しているけど、どこか、タイムリミットだけが迫ってきているような焦燥が湧き上がってくる。
……今にして思えば。
そこでちゃんと、「答え」を出しておくべきだったんだ。
でも、その時は。ただ戦いに流されて、正義を貫いた気になっていた自分に気づけなかった。
それが、あんなことになって自分に突きつけられたんだ――




