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ごちゃまぜヒーロー  作者: がっかり亭
ごちゃまぜヒロイン編
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42/62

そんな! 親友がライバル!?・1

 陽山小春(ひやまこはる)。

 中学時代の親友。


 あの宇宙怪獣の襲来があるまでは、毎週のようにうちに遊びに来て、時には泊って行って……

 しかし、いま、私の前に、敵として立ちはだかっている。


「貴方……まさか、アルカナコレクター……なの?」

「白々しい。わ(・)ざ(・)わ(・)ざ(・)う(・)ち(・)の(・)制(・)服(・)ま(・)で(・)用(・)意(・)し(・)て(・)潜(・)入(・)ま(・)で(・)し(・)て(・)お(・)い(・)て(・)」

「ち、ちがっ……」


 まずい。

 とんでもなく誤解されている。


 でも、マジキュアの話はするわけにはいかない。


「まぁ、どうでもいいけど。狙ったのは私が先だしね」


 にやりと笑うと、その体が宙に浮かぶタロットから放たれた炎に包まれた。


「!?」

「ロード・ザ・サン!!」

「OK! ナウローディン!!」


 炎が彼女の背中に吸い込まれていく。

 おそらくは、腰にポシェットでもつけていて、そこにスマートデッキが入っているのだろう。


 吸い込まれた炎は、今度は蝶の羽根のように大きく背中で展開、そのまま制服を焼き払うように形を乗っ取り、アルカナコレクターとしての姿へと変えていく。

 まるで三銃士の世界の服装のように、大きな黒い帽子に赤に金糸の上着を、コルセットで引き絞り、下はキュロットスカートになっている。


 弓はそのままだが、つがえられた矢に真っ赤な炎が灯っていた。


「XIX 太陽のアルカナコレクター! バブイール」


 バブイール?

 いや、それより、太(・)陽(・)の(・)ア(・)ル(・)カ(・)ナ(・)……?


「まさか……!?」

「この間は、あくまで偵察。だけど、今日は違う」


 そうだ、あの時、アルカナ使いの気配を察知して、外を見てみたけど、そこには誰もいなかった。

 ただ太陽があるだけだった……!

 太陽のアルカナを持つ彼女は、太陽の輝きに同化して姿を消していたんだ……!


 つまり、彼女はとっくに私を倒すつもりで……


「なん……で? なんで貴方と戦わないといけないの!?」

「うっさい。それがアルカナ使いでしょ。あんたの魂をヘシ折ってアルカナをもらうから」


 炎の矢が放たれる。

 咄嗟にかわしたそれは、そのまま宙に炎の轍を生み出した。


 まずい。

 ここで戦うと、倒れている眼鏡の子を巻き込んでしまう。

 迷ってるヒマはない。小春はもう次の矢をつがえている。


「くっ……やるしか、ない!」


 “正義”のアルカナを引き抜き、スマートデッキに挿しこむ!


「ロード・ジャスティス!!」

「OK! ナウローディン!!」


 一瞬にしてアルカナコレクター・カディンギルの姿へと変身。


 正面に伸ばした両手を、まるで見えない鞘でもあるかのように軽く握って大きく開く。

 すると、金に煌めく一振りの剣が現れる。


 正義を司る女神、ギリシアのテミス、あるいはアストライアー、ローマのユースティティア、もしくはエジプトのマアト。

 それらを複合した、裁きの剣と天秤、罪の重さを量る羽根、それがこの正義のアルカナの力。

 ……と言っても、天秤は戦闘には使えないのでまず出現させない。


 羽根は、帽子に刺さっているものがそれで、マアトの羽根。

 この羽根をつけた私は、文字通り羽根のように軽やかに舞うことができる。


 小春――バブイールの矢を避けるために、羽根の力は必須だ。

 やるしかないから行くしかない。

 私は一気に距離をつめる。


「へぇ、やる気? どっちでもいいけど! 黄金なりし青銅!!」


 クロスボウにつがえられた矢の先端が金色に燃え上がる。

 突っ込む私目掛けて放たれる火の矢!

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