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ごちゃまぜヒーロー  作者: がっかり亭
ごちゃまぜヒロイン編
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37/59

キラキラ☆彡 女子高潜入大決戦!・3

 そこにいたのは、中学時代の親友、陽山小春(ひやま・こはる)だった。


 私もそう背は高い方ではないけど、彼女は一回り小さくて小動物のような可愛らしさを感じる。このお嬢様学校でもひときわ目立つ、栗毛のショートカットが何より目を引く。

 髪のブリーチが禁じられているこの女子高においても、その色が許されているのは先天的なものだから。


 うん、お日様みたいで綺麗な色。

 脱色ではないから、髪も全く傷んでおらず、近くで見るとつやつやと輝いている。


 私は、彼女のこの髪の色が大好きだった。

 今でも、たまにSNSで絡むくらいの緩い仲は続いているけれど、姿を見たのは久しぶりだ。


「やっぱり真白だ。どうしたの? あなた麻座利高校だったはず……でも、それウチの制服よね?」

「あ、う、うん……ええと……」


 まずい。頭が回らない。

 地元からそう遠くないここに、同じ中学の生徒がいるのは当たり前だ。

 もっとそれを考えておくべきだった。


 どうしよう? どうしよう?

 何か言い訳――


「ああ、私たちは、麻座利(まざり)高校の生徒ですよ。剣道部に話をしようと思って来たんですが、学校を通すと色々面倒でしょう? バレないように、制服を借りてこっそり来たんです。黙っていてくれると助かります」


 潮は、さらさらとウソをつき始めた。

 なにこの慣れた感じ!


「そ、そうなの……?」

「そ、そうなの」


 思わずオウム返ししてしまう。


「私、あっちで剣道部をやっているんだけど、ちょっと稽古が物足りなくてさ……それでこっちの部長さんに出稽古の相談できないかなって……」

「……それはわからなくもないけど、制服まで用意するフツー……?」

「はは……関係者以外は追い返されるって聞いたもので」

「ま、それもそっか」


 潮の説明に、小春は納得してくれたらしい。

 そのまま別れる流れになったんだけど――


「あ、そうだ」


 不意に小春が振り向いた。


「また会えるよね」

「うん」


 小春のおひさまみたいな笑顔に、私は反射的に頷いた。

 彼女はそのまま、小動物のような動きで去って行った。


「ごめん、お待たせ」


 と、潮のほうを振り向くと――


「……」

「……」


 固まっていた。

 潮の目の前には、ボーイッシュな女生徒の姿。

 身長は160センチくらいで、水泳かなにかのスポーツをしているのか、ちょっとがっちりめの体格。


 そんなことよりも気になるのは、めちゃくちゃ美人だということ。

 こんなの有名芸能人レベル……!

 ミス金剛女子とか……?

 でも……なんで潮と二人して固まってるんだろ?


「何かあった?」

「い、いや……なんでもない!」

「そ、そう! なんでもないんだ! なーんでも!」


 二人して、過剰なぐらい否定してくる。

 潮だけが否定するならまだわかるけど、何で相手まで?

 ……あやしい。


「あなたたち、知り合い?」

「ぜんぜん!」

「ぜんぜん!」


 なにこの息の合いよう。


「し、知り合いに似てただけだよ」

「そ、そう、私も」


 喋れば喋るほどあやしい。


「じゃ、じゃあ、ボクは用があるから!」


 そう言って、美人さんは去って行った。

 ボクっ子かあ……いい……。


「……まさかエニシのやつが……」

「ん? どうしたの?」

「いいや、何でもないってば。それよりヤミニストを探そうぜ」


 露骨に話を変えようとしてくる。

 ……けど、そこまで話したくないっていうなら仕方ない。

 ここは大人しく引いておこう。


 ……まさかあの人が彼女さん……なわけないか。

 彼女だったら相手から女装を指摘されるよね。


 そんなの修羅場という言葉でも生ぬるいだろうし。

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