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英雄になんて絶対ならない! ――神々の過保護な結界で、戦うことすら許されない最強の引きこもりライフ。  作者: とで
第七章:激震する絶対領域、天災古竜の襲撃と「半径5メートル」の死守
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3. 超越者の激昂、想定外の「規格外(システムエラー)」

「シルフィ、エクレア。家から出るな。……一歩でも外に出たら、巻き添えで消えるぞ」



テリーの声は、地響きのように低く、冷たかった。


普段の締まりのないオーラは完全に消失し、彼の全身から溢れ出た無色の魔力が、物理的な暴風となって部屋中を吹き荒れる。神話級の精霊であるシルフィすら、その圧倒的なプレッシャーの前に身動きが取れず、ただ震える声で「御意に……我が主……」と答えるのが精一杯だった。


テリーがスリッパのまま、ゆっくりと玄関のドアを開けて外へ出る。


上空では、大焔竜が「羽虫が這い出てきたか」とばかりに、その巨躯を震わせて傲然と咆哮していた。グルルル、と大地を揺らす竜の威圧。


テリーは右手をポケットに入れたまま、左手を空へ向けて軽く掲げ重力魔術の究極系をさらに個人的にハッキング・最適化したコード――【絶対不可侵・重力定数改変(マキシマム・グラビティ)】を発動した。大焔竜の周囲の重力を通常の1万倍へと書き換える一撃必殺のハッキングだ。


ズガァァァン!! と地面に叩きつけられる大焔竜。勝負は決したかと思われた。


しかし――。



「……グ、ルァァァァァッ!!」



魔物界の頂点たる古竜の肉体は、テリーの想定を超える「規格外(バグ)」だった。


神の如き重圧を受けながらも、大焔竜はその圧倒的な生命力と硬化鱗によって自重に耐え、強引に首を持ち上げてテリーを睨みつけたのだ。テリーの術式に初めて「処理の遅延(負荷)」が発生した。

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