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変更する予定
司祭→僧侶
俺とキリノは駐屯所の中に突入した。
入った時目に入ったのは長く広い道だった。その道の端にはいくつもの巨大な西洋風の建物が建っていた。たぶんこの建物が重装兵などの兵の中で位の高い奴が住むところなのだろう。
ダンジョンの場合マップがすぐに表示される。マップではこの道の側には兵の住居があるようになっている。この広い道は本殿に繋がっているらしい。本殿にはバツの印がしてある。この印がとれることでその中に入れるのだ。
「結構すごいな……」
「そうですね……。……ん……? あれは何でしょう?」
キリノはこちらに向かってくる何かを指さし不思議そうに見つめている。
カシャカシャ
これは……。歴史系の映画で鎧を着た兵が歩くときに出る金属音に似ている。まさか……。
向こうに見えたのは軽装兵の分隊(軽装兵が10人)であった。
軽装兵の分隊はこちらに歩いて向かってくる。
「これは……非常にまずいぞ……」
このままでは軽装兵の分隊は俺たちを見つけ襲い掛かってくるだろう。まだ戦ったことのない敵でさらにあの人数だ。流石にきついだろう。
その時兵の一人が俺たちに気づいたようで抜刀して走ってきた。それに続いて兵が抜刀し走ってきた。
敵の名前は「操られた軽装剣兵」だ。
「殺るしかないか……キリノは此処で休んでいてくれ」
「はい。頑張ってください」
俺は抜刀し敵に向かって走り出した。
バギン!!!!
敵の剣と俺の剣が衝突した。
すぐさま後退し集ってくる敵に向かってスラッシュブレイドを放つ。それにより軽装兵3人の防具に巨大な傷がつく。HPの半分が消滅した。
「重装兵に比べれば弱いな! トリプルスイング!」
俺はそう言い放ち近くにいた兵の顔を狙って強烈攻撃を3連打加える。
顔が4つに切り裂かれ鮮血が散り消滅する。
「まだだ! シールドアタック!!」
俺は赤く光る盾で周りにいる敵の頭をぶんなぐる。敵2人の頭はバキバキバキ! と骨が砕けるうような音をたる。2人の頭の半分が赤い血で染まりバタッと倒れ消滅する。
シールドアタックとはその名の通り盾で攻撃するのだ。そこそこ威力があり強い敵でも頭に直撃させれば混乱状態ぐらいにはなるだろう。
気づけば俺は7人の兵に取り囲まれていた。
「や、やばいな……」
一斉に剣で切られたら流石に死んでしまうだろう。
だがその時この状況を打破する作戦を思い付いた。一掃できる方法だ。それはさっきも使ったスラッシュブレイドだ。この状況だと首を掻っ切ることができれば前にいる3人は死ぬだろう。敵が一斉に振りかざしたときにスラッシュブレイドで切り、切ったと同時にスッテプで前進し敵の方に向き直り反動で遅くなっている敵にさらにスラッシュブレイドを浴びせるのだ。
「一か八かだ……!」
敵が一斉に剣を振りかざす。と同時に俺は「スラッシュブレイド」と言い前の敵の首に向かって切り付ける。
ブシャァァァァ!!!
鮮血が飛び散っているとき俺は既にステップで前進していた。この時敵は剣を振り下ろしている。
俺は敵の方に向き直りステップで敵に近寄る。
「終わりだ!! スラッシュブレイド!!」
反動で動きの遅い敵の首を剣が掻っ切る。見事に敵の頭がぶっ飛び分隊は全滅した。
「はぁ終わったか……」
やはりステップの練習は良かった。現実でステップは使えるだろうからこっそり練習していたのが役に立った。英雄の証を使わなくともステップはかなり使いこなせる。
「お疲れ様です!!」
キリノが満面の笑みを浮かべやってきた。
「あぁ」
俺はそう言った。
「結構弱かった。けどあんなのと戦うのは御免だな。スタミナがもたない」
弱かったのは事実だがそれだけ数が多いのだ。あれではスタミナがいくらあっても足りない。
「そうですか。では早く進み安全地帯を見つけましょう!」
「おぅ!」
俺とキリノは駐屯所の探索を開始した。
探索の結果、どんな敵がいるか把握した。
操られた軽装剣兵
操られた軽装槍兵
操られた軽装騎兵
操られた重装剣兵
操られた重装槍兵
操られた重装騎兵
操られた弓兵
操られた弩兵
操られた連弩兵
操られた弓騎兵
操られた攻城兵器操縦兵
操られたシルバーウルフ
操られたレッドウルフ
操られたグリーンウルフ
数が多く名前には必ず「操られた」がついているのだ。
さらに、本殿を開かせるには4人いる隊長格の兵を倒さなければいけないのだ。隊長格の兵は攻撃力防御力などなどその他スターテス全てが通常の兵の2倍、3倍近い。
安全地帯だが発見したのは2か所だ。
初めに発見したのは武器収納庫の中だ。そこは広さは良いものの外には重装兵の分隊がとウルフたちがうろうろしており非常にめんどくさい所だ。
次に発見したのは攻城兵器製作所の端の方に建てられた石造りの櫓の中だ。この櫓は廃棄されており兵がいないらしい。武器収納庫に比べれば狭いが外にいるのは攻城兵器を操る「操られた攻城兵器操縦兵」だ。そいつらが操る攻城兵器の攻撃はかなり強いものの近くにより攻撃すれば簡単に壊せる。壊せれば経験値をアイテムが手に入る。操縦兵は弱小で一発の通常攻撃で死んでしまうような雑魚だ。ほかにも軽装兵がちょこちょこいるものの分隊などじゃなく個々でいるためかなり雑魚い。
俺たちは攻城兵器製作所の櫓に住むことにした。
俺が櫓に着いて初めにしたのは睡眠だった。手足を動かすのが辛い状態だったからだ。
DATE
【トール】Lv15
職業:戦士(刀盾)
所持金:720N
武器:血英雄の剣、血英雄の盾
防具:モンスター皮製防具一式
スキル:英雄の証Lv5、ダブルスイングLv3、トリプルスイングLv5、渾身の一撃Lv4、スラッシュブレイドLV4、連続剣技法LV2、シールドアタックLV2、ナイトソウル(新)LV2、ローテーションスイング(新)LV2、攻撃アップLV6、防御アップLV4
ナイトソウル:騎士の闘魂を巨大な光の剣にし前方の敵をを切り裂く技。本当の騎士魂が問われ力強い騎士でなければ操ることが非常に難しい。
ローテーションスイング:剣を持ったまま前方に体を倒し回転する技。成功すれば周りの敵に大ダメージを与えることが可能。
【キリノ】LV14
職業:僧侶(棍棒)
所持金:800N
武器:血英雄のメイス
防具:モンスター皮製防具一式
スキル:ヒールLv6、ヒーラLv4、プロテスLV4、英雄の証LV3、スターアップLV3、フォーリアLV3、フローラ(新)LV3、フェイト(新)LV2神聖心アップLV5、信仰心アップLV4
ヒーラ:PT全員のHPが回復する。信仰心によって回復量が変わる。
プロテス:見えない盾をPT全員に張り防御をアップする。
スターアップ:特殊な呪文によりPT全員のスターテスをアップする。
フォーリア:神のご加護で一人の状態以上を取り除く。
フローラ:神の持つ笛による音色を聴かせる。聴いたものは全ての属性への耐性が30%アップする。
フェイト:天使の声援により攻撃力がアップする。
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