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アラタナデアイの①を大きく変更しました。
酒屋→酒場
酒場での話し合いについて
転移門に着いた俺とキリノは絶句していた。なぜなら転移門の近くにいるプレイヤーの数が半端じゃないからだ。多いと予想していたが流石にこれほどまでとは思わなかった。
「とりあえずはぐれないように気を付けながら突破しよう……」
俺は言うが返答は来ない。
「キリノ……?」
横を向いてみる。が、キリノの姿はない。
「キリノ!?」
俺は急いで地図を確認する。位置はここらへんだ。ようするに人ごみにのまれたという事か……。
俺は急いでチャットを飛ばす。
『キリノ! 人ごみを突破してバイディングフォレストの入り口付近に行っておいてくれ!』
返答は来ない。混雑しすぎてキーボードが出せないのだろう。
「さぁ……行くか!」
俺は人ごみに突っ込んでいった。
俺はあの人ごみを突破し転移門からバイディングフォレストに行っていた。キリノも何とか突破したようで「疲れましたぁ……」と言いながら地面に座り込んでいた。
「さて、休んでいる暇はない。さっさと寝床さがさねぇとやべぇぞ」
「そうですね……。もう日が暮れてきました……。夜になれば未知のモンスターに出会うかもしれませんからね」
「あぁ」
「では行きましょう!」
そう言って俺とキリノはバイディングフォレストに突入していった。
「この道を行けば廃村……こっちが未知のダンジョンか……準備はいいか?」
俺たちはバイディングフォレストの分かれ道にいた。
バイディングフォレストにはいくつも分かれ道があり殆どがダンジョンに通じるような構造になっている。道を間違えてもダンジョンに着かないというわけではないので安心だがモンスターハウスが連続している道があったりとかなり恐ろしい道もある。
「はい……。次の街が攻略されるまで乗り切りましょう……!」
「おぅ!」
俺は廃村に続く道とは違う道に進んで行った。それに続くようにキリノも進んだ。
進んだ先には巨大な広場のようなところがあった。まさか……。
「モンスターハウスだ!!」
俺がそう叫ぶと同時に周りに生える木の枝が伸び始めその枝が入口出口を塞ぐ。塞いだと同時に空から巨大な何かが舞い降りてくる。
「蝶……?」
それは蝶だった。大きな羽を広げ羽ばたいている。羽には模様が描かれておりとても鮮やかで美しい。言ってみるととても弱そうなモンスターだ。だが「綺麗な花にはトゲがある」とよく言う。この美しい蝶も恐ろしく強かったりしてな……。
数は5匹。
「蝶だな……。とりあえず弱そうだしさっさと突破するか?」
「……きれいです……」
キリノは蝶に見とれているようだ。
その時! 空中を舞う蝶がいきなり口についてる細長いストローのような部分をピュッと伸ばしてきた。狙われたのはキリノだった。キリノは蝶に見とれているため無抵抗だ。飛んでくる速さからして当たれば大ダメージもしくは即死級だろう。
「キリノ!!」
俺はキリノをかばうように飛び掛かる。
グサッ!!!
「ぐぁ!!」
俺の背中に猛烈な痛みが走る。俺の背中に蝶の攻撃が突き刺さったのだ。背中からドクドクと血が流れるのが分かる。
俺のHPは3/4失っていた。目が掠れる。3/4なら目がかすんだりしないはずだ。手を動かそうとするが動かない。これは……
「痺れか……!」
掠れた声で俺は言う。
キリノは体力をかなり失った俺に気付いたようだ。気づくのがおせぇよ……。
「トールさん!! 大丈夫ですか!?」
キリノは涙目になりながら言う。
どうみても大丈夫じゃねぇだろ……。
既に声が出なくなり返事すらできなくなっている。
「今回復させますから!!」
そう言ったキリノは詠唱しヒールを唱える。その間5秒。蝶は攻撃を仕掛けてこない。
体力が回復した俺だがまだ体は動かない。痺れ状態は未だに続いているのだ。
「私がトールさんの仇を……!」
涙目になったキリノはメイスを持ち蝶に飛び掛かっていく。
キリノの攻撃は見事に当たりドガッと鈍い音をたてる。
キュゥゥ!
攻撃が炸裂した蝶は地面に叩きつけられ消滅していく。
キリノがさらに走り蝶に攻撃しようとする。が、そう甘くない。蝶は既に防御態勢に入っており攻撃しようとした蝶と周りにいた蝶は一斉に羽で風を起こしキリノを入り口付近の枝まで吹っ飛ばす。
そこで俺の痺れ状態が解けた。
「キリノ! お前はそこにいろ! こいつらは俺が殺る!」
俺は叫びながら抜刀し蝶に飛び掛かる。
グシャァ!!
俺の剣は1匹の羽に直撃する。
切断された羽が地面に落ち羽を失った本体も地面に落下する。緑色の血が地面に広がる。
切断された蝶は必死にもがいて飛ぼうとしている。それを俺は足で踏み潰し息の根を止めた。蝶の頭はぐちゃぐちゃに潰され鮮血がたらたらと流れ人間でいう「脳」の大部分が外に出ている。
無残な姿になった蝶は消滅した。
残りの蝶が3匹になったところで一斉に羽ばたき俺たちのジャンプでは届かないぐらいの範囲まで飛び上がる。何をするのかと思っていると空中から純白な鱗粉が落ちてくる。
「な、なんだ!?」
俺はその鱗粉を手に取ろうと触れたその時、手の中で黒い電撃が走った。
「うぐ!!」
俺は咄嗟に手についた鱗粉払う。
降り注ぐ鱗粉は俺の体に付着する。体のいたるところで黒い電撃が走る。鮮血が飛び散り次第に地面が赤く染まってくる。
「な、なんだ!!」
HPを確認してみる。既に1/10減っている。
「そうか! この鱗粉に触れるとダメージを受けるんだ! キリノ! 木の陰に入れ!」
キリノの方を向いてみると既に木陰に入っていた。俺も急いで木陰に入る。
「降りてくるまで待つしかないか……」
2分程鱗粉は降り続けていた。2分経つとピタッと止み蝶は降りてきた。
「一気に行くぜ!」
俺は蝶に向かって走る。
手前の所で止まり
「スラッシュブレイド!!」
気により巨大化した剣で蝶を切った。
キュゥゥ!!!!
3匹いた蝶は真っ二つになり地面に落ち消滅する。
「やったか……」
そう言うと木陰にいたキリノがやってくる。
「すいません……私が見とれていたばかりに……」
キリノは涙を流しながら言ってくる。
「倒せたしいいんだ。それよりも俺はキリノは無事なのかが心配だったんだ。大丈夫だったか……?」
途中キリノは蝶の起こした風に吹き飛ばされ入り口付近まで飛ばされていた。落下ダメージを受けたはずだ。
「トールさん……。そんなに私の事を心配してくださるなんてとてもうれしいです! 私は奇跡的にダメージはなかったです」
キリノは頬を赤くしながらも笑顔で言った。俺はこの笑顔に助けられているんだな……俺はそういう気持ちになった。
「そうか! なら良かったよ!」
「私もトールさんが無事でよかったです!」
「そうか! じゃぁ先を急ごうな!」
「はい!」
俺たちは塞がっていた木をどけて先に進んだ。
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