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2話連続で投稿しています。
「君は獣人の奴隷を買ったのですか? 禁止されていないとは言え、僕は軽蔑すべきことと思っています」
思わず言葉に険が出てしまう。
しかしレアはそんな僕の態度をまったく意に介さない。
「えぇ、私も同感です」
「はぁ?」
「アスラン様が同じ思想を持っている方で安心しました」
「試したのですか?」
「どうでしょう。事実は述べています。獣人の奴隷を買ったのは事実です。ザジ」
レアの背後から少年が姿を出した。
犬、いいえ狼でしょうか。僕やレアと同い年くらいの狼獣人の少年。
ザジ、というのが彼の名前なのだろうか。
「よろしいでしょうかアスラン様?」
僕は頷きで返答した。
「こちらはザジ。世間で言う獣人奴隷として私が購入した者です。ザジ、挨拶を」
「ザジだ。お前がどのようなヒトだろうと関係ない。レアに危害を加えるならば俺が排除する」
「なっ⁉」
言い終えるとザジは口を閉じて、レアの背後に下がってしまった。
「アスラン様、どうかご容赦くださいね。なにせザジは国民ではないのですから、礼儀をわきまえる必要はないですよね」
「そ、それは」
「そしてザジは亜人です。星光神教でも亜人はヒトではないのですから、私たちの理に則る必要はありません」
それは確かにそうだ。
「けれど、礼儀というものがあると思いますよ。立場、種族関係なく」
「ふふっ、それは正論です。ザジももう少しがんばりましょうね」
「……レアが言うのならわかった、です」
「どうやら、奴隷として購入したわけじゃないみたいですね?」
ザジの態度を許容するレア。そしてそんなレアを見るザジの目には、主人と奴隷という立場以上の何かがあるようだ。
「色々あったんです」
そう言ってレアはザジとの出会いを語ってくれた。
その話を聞いて僕は安堵を感じていた。そんな僕の様子を見たレアも安堵したような笑みを浮かべる。
「アスラン様が私の想像通りの方でよかったです」
「想像通り? レアは僕をどんな風に思っていたのか気になりますね」
「えぇ、お優しい方、と」
「僕が?」
「はい。とてもお優しい方です。そして王には向かない方ですね」
「ははっ、それは僕が一番心得ています」
うん。
今回の婚約はとてもいいものになりそうだ。
「嬉しそうですね、アスラン様」
「そうですね。あなたも優しい人だと知れて良かった」
僕は彼女の後ろに控えるザジへ視線を向ける。
「それは良かったです。ふふっ、私もアスラン様と同じなんです。だって差別なんて必要ないみんな等しく同じ命なんですもの」
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