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34: 李賛赫、アメリカへ行く

医療政策の混乱の中、賛赫はジョンズ・ホプキンス病院を目標に定め、アメリカへの道を静かに歩き始める。久しぶりに会ったジュンソは自動車修理工場で、自分のやり方でうまく生きていた。「兄弟が同じ方向を向く必要はない」——そのことを賛赫はようやく受け入れた。承勲との別れの握手、そして大阪・鄭成浩との面会日が決まった。それぞれが、それぞれの方向へ。

第34話

李賛赫、アメリカへ行く


2024年初め。

李賛赫はソウル大学医学部の卒業を数ヶ月後に控えていた。

講義室の窓の外にソウルの冬が広がっていた。

スマートフォンの画面にニュース記事が浮かんでいた。医学部関連の政策変化。研修医復帰命令。賛赫はその記事を読んでスマートフォンを置いた。

この国で医者として生きることが正しいのか。

その考えが初めてではなかった。しかし今回はより鮮明に来た。


その夜、賛赫はノートパソコンを開いた。

アメリカ医師免許取得の経路。USMLE。ビザの条件。

目が充血していた。

賛赫はずっと前からこの可能性を考えてきた。高麗大学医学部に入ったことも、ソウル大学医学部に編入したことも、結局この国でできる最善を尽くしてきたことだった。

しかし最善を尽くした人間がこの国でどう扱われるかを見ながら、その考えがどんどん固まっていった。

ここではない場所で生きられるなら。

ノートパソコンの画面にジョンズ・ホプキンス病院のホームページが開いた。


数日後。

賛赫はジュンソに会った。

久しぶりだった。ジュンソは自動車修理工場で働いていた。

油のついた手を拭きながらジュンソが言った。

「兄ちゃん、久しぶりだね。」

「うん。」

ジュンソは肩を少し掴んだ。数年前の手術部位だった。

「まだ時々気になる?」

「ただ天気のいい日はちょっとだるくなるだけ。大したことじゃないよ。」

賛赫はしばらく彼を見た。

荒れた手。作業着。曲がった肩。

俺は医学部の卒業生で、ジュンソは。

その考えを止めた。

「病院に行かないといけないなら言って。」

ジュンソは笑った。

「兄ちゃんが医者じゃないか。」

「まだじゃない。卒業前だよ。」

二人はしばらく沈黙の中に立っていた。

ジュンソが言った。

「兄ちゃん、うまくいってる?」

「うん。」

「よかった。」

それだけだった。しかしそれで十分だった。

賛赫は自動車修理工場を出ながらしばらく後ろを振り返った。

ジュンソが再び作業に集中していた。

あいつはあのやり方でうまく生きている。

その考えが静かに浮かんだ。


数週間後。

賛赫は卒業後の入隊申請をした。

軍医での服務の代わりに現役を選んだ。どうせ除隊後にアメリカへ行く計画だった。軍医として服務するより早く終わらせる方がいいと判断した。

USMLEのステップ1と2はすでに準備中だった。

除隊後、アメリカのレジデント志願。その経路を着実に歩んでいた。

ジョンズ・ホプキンス病院。その名前が目標だった。

賛赫はそれに向かって歩いていた。


入隊数日前。

承勲から連絡が来た。

ちょっと会える?

カフェで向かい合って座った。

温かいコーヒーカップを前にしてしばらく沈黙が流れた。

承勲が先に言った。

「軍隊、気をつけて行ってきて。」

「うん。」

「それと……今までありがとう。2019年に電話してくれたとき。兵役記事が出たとき。」

賛赫はその言葉を聞いてしばらくコーヒーカップを見下ろした。

「大したことじゃなかった。」

「俺には大したことだった。」

二人はしばらく沈黙の中に座っていた。

賛赫が言った。

「お前は今から何するの。」

「来月に大阪に行く。鄭成浩さんに会いに。」

「目撃者?」

「うん。ご存命だよ。八十二歳なんだけど。」

賛赫は頷いた。

「在俊と一緒に行くの?」

「うん。」

「よかったな。」

賛赫はコーヒーを一口飲んだ。

「俺は除隊したらアメリカに行く。帰ってこないと思う。」

承勲は彼を見た。

「そうか。」

「うん。」

「応援してくれるか?」

「当然だよ。」

二人の間に再び沈黙が流れた。重くはなかった。淡々としていた。

賛赫が言った。

「お前もうまくやれ。」

「うん。」

「その事件……最後まで行かないといけない。」

承勲はその言葉を長く見つめた。

賛赫が初めて、その事件について直接口を開いた。

「水原外高のときから知っていたよ。お前が何かを抱えているということを。でも何なのかはわからなかった。」

「今は?」

「大体わかる。ニュースで見たから。」

賛赫はしばらく窓の外を見た。

「それでも諦めるな。お前が始めたことじゃないか。」

承勲は頷いた。

「うん。諦めない。」


二人は席を立った。

カフェの扉を出ながら賛赫が言った。

「元気でな、承勲。」

「先輩も。」

握手をした。

短いが確かな握手だった。

そしてそれぞれの方向へ歩いていった。

承勲は歩きながら後ろを振り返らなかった。

賛赫も振り返らなかった。

李賛赫。

承勲はその名前を心の中で繰り返した。

水原外高で初めて会った日から今まで。いつも何手も先を見ていた人。静かに、しかし決定的な瞬間に傍にいた人。

うまくいってほしい。

その考えが静かに浮かんだ。


数日後。

賛赫は論山訓練所へ向かうバスに乗った。

窓の外でソウルが遠ざかった。

1年半。その時間が過ぎたらアメリカへ行く。

賛赫は窓の外を見ながら思った。

ジュンソはうまく生きている。自分のやり方で。

その考えが不思議と心に残った。

兄弟というものが必ずしも同じ方向を向く必要はないということを。賛赫は今それをわかっていた。

俺は俺の道を行く。

それで十分だった。

バスがソウルを出た。

田んぼが見え始めた。

賛赫は目を閉じた。

1年半。その次はアメリカだ。


同じ日、水原。

承勲は机に座って大阪の航空券を検索した。

来月出発。

在俊からメッセージが来た。

鄭成浩さんの住所確認した。大阪・住之江区。連絡も取れた。会う意思があるとおっしゃっていた。

承勲はそのメッセージを読んでしばらく目を閉じた。

会う意思がある。

目撃者が直接会うと言った。

60年近く怖くて言えなかった人が、今話すと言った。

承勲は返信を送った。

来月15日にしよう。

わかった。

机の引き出しを開けた。

鄭成浩の手紙。

韓鍾洙。

その名前が書かれた紙。

いつか法廷で取り出す日が来るだろう。

その日が近づいていた。

第34話を読んでくださり、ありがとうございます。賛赫の旅立ちを書きました。水原外高から始まった二人の縁が、この別れの握手一つに収まっていると思いながら書きました。「諦めるな、お前が始めたことじゃないか」という賛赫の言葉——それが承勲への最後の贈り物でした。そして大阪・鄭成浩との面会がいよいよ動き出します。次話もよろしくお願いします。

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