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当たり前に種族で一緒にいることを前提で聞くように声を上げた千歳の口を塞ぎ、紅闇が2人に謝る。
「すまない。この子はずっと外に出たことがなくてあまり物を知らないんだ。
大変失礼なことを言ってしまって申し訳ない。」
そう謝る紅闇に蘇芳と言われた男性が軽く手を振り「いい、いい」と答える。
「色見りゃわかる。狐のとこのおひいさんだろ。
その色じゃ外の事なんか知らなくても不思議じゃない。
だが、ここは血の気の多い奴らも多い。
無駄な血が流れないようにちょっとは下々にも気を回してもらえるとありがたいな」
そう言い「荷物片してくるな」と荷物を抱え、奥に行ってしまう。
やってしまったと顔に書いたまま固まってしまったかのような千歳と少女にも謝罪をする紅闇に焦って一緒に謝る千歳。
少女はおっとりと「そっかー。天界の方は種族でまとまってるのが当たり前だから種族が異なって一緒にいるとびっくりしますよねー」と返してくれている。
自分の失敗に項垂れる千歳に何とも言えない空気になり、紅闇は「おいしかったからわらび餅の土産と会計をお願いしたいんだけどいいかな?」と土産と会計を頼む。
少女は笑ってすぐ用意しますね。と店の奥に下がっていく。
「千歳。次から気を付けなさい。今回のことはもう取り消せない。あと宿に戻ったら2人にも説明をしよう。
これは私の落ち度だ。
当たり前のことで君たちに説明できていなかった」
そうため息交じりで話す紅闇により千歳が椅子に沈んでいく。
頼んだ土産と釣りを持って少女がすぐに戻ってくる。
土産を受け取ると千歳を抱き上げ、軽く挨拶して店を出る紅闇に続く。
少女は何事もなかったように店の戸口まで来て「またのご来店お待ちしてまーす!」と手を振っている。
行きとは異なり、時間も夕刻に近いせいか雰囲気の変わった商店街を宿に向かって歩いて行く。
無言になってしっぽを元気なく垂らしている千歳には触れず、紅闇が時刻などといった日常的な話を翔太と天音にしながら進めばあっという間に宿に着く。
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「2人とも疲れたと思うけど、先に少しさっきの話をしてもいいかな?
あと翔太、帰ってからと言ったけど祭事関連の話は明日にするね。
先に今日は千歳と話してしまいたい。
もし私が離れている間に問題が起こるとよくないから、夕飯は天音と翔太の2人で2階に用意が行くように手配しておくから今日は話を聞いたら休んで欲しい。」
宿に戻り、腰掛け靴を脱いでいれば紅闇にそう告げられる。
2人は頷き、内履きに履き替えると.先ほど話をしていたソファーへと足を運ぶ。
「すまないね。見目で驚くかもとは思ったからそれは頭に残っていたのだけれど、根本的な説明を省いてしまっていた。
天界の住人や根津国、元天界の国は基本的に単一種族でたまに…その混血の者が居てそういった者は混じり者、混ざり者と呼ばれ…ひどい場合はまがい者と呼ばれたり、色によっては忌子扱いされたりしているんだ。
空津国も基本的には単一だったのだけれど、いまの猿の主神はその辺は緩やかな考え方でね。
問題さえ起こさなければいいと幽津国の者や混ざり者や忌子と呼ばれる者も多く住むことを許しているんだ。
なので、こちらでは元々生まれた国では生きるのが難しかった者が祖国から抜け出して住み着いていたりしている。
いま現在は5つの国の主神はそういった者をちゃんと取り入れる方針を取っているが、なかなか下まで目が届かなかったり、国々で色々あってね」
そう少し苦いものを食べたような表情で語る紅闇に千歳が張り付いたまま、項垂れているのが分かる。
「それは追々説明して行こう。2人とも疲れただろう。
とりあえず今日覚えてほしいことは、髪が単色でない者や見目に複数の特徴がある者は大体混ざり者と呼ばれる者や幽津国の者で、あとは髪色が単色だったり、1つしか種族の特徴がなくても、狐以外の種族では目が赤い者は忌子として扱われた者になる。
そういった者と今後関わることもあると思うので接し方は後日説明するが、今日は部屋に戻りゆっくり休んで欲しい。
明日、目が覚め準備を終えたらここに来て欲しい」
説明を終えた紅闇に頷きながらもへこむ千歳が片隅に映り、なんと声をかけていいか悩む翔太と天音。
「ではまた明日」と言い、千歳を抱き上げ反対側の階段を上っていく紅闇に2人も階段をどちらからともなく上がっていく。
「まだ夕飯には早いですよね。少し話しませんか?
歩いてて気になったこともあったし…」
天音のその声掛けに翔太も同意する。
「そうだね。
明日紅闇さんに質問するにしても2人で認識が合っていた方が早いだろうし。
このまま、ここで話すでいい?」
「あ、お茶とお茶菓子私が選びますね!翔太さんは何がいいですか?」
そう言いながら茶箪笥の方へあっという間に移動していく。
さっきパフェを食べたばかりで甘いものに思考が行く天音に少し和まされ、自分はお茶だけでいいかなと伝えればあっという間に数個のケーキと茶を持って戻ってくる
「翔太さんは歩いていてどう思いましたか?
人で無くなった者は処分するしかないと言われてましたが、すごく楽しそうにいろんな種族の人が一緒に過ごしていて…
本当に人を中津国に還すのがいいのかや…
そのもう人で無くなってしまったとしても中津国、人の世界では問題でもこちらでだったら今と同じように行ける場所とかは限られてても幸せに生きられるんだったら残っても許されるんじゃないかって思っちゃったんです。」
同じようなことを考えていた翔太は天音の話に自分もそれを思っていたと同意する
「その辺も聞いてみよう。
もしかしたら、何か抜け道があるかもしれないし。
あとは、ごめん。聞いていいのかわからないんだけどえっと天音ちゃんでいい?
天音ちゃんは蛇の主神様のお子さんと同居?してる感じになるんだよね?
前回っていうのが前世みたいなものだと考えてるけど、その時に問題が起きて食べちゃったから一緒になったまでは分かったというか、そういう現象が起きたと認識してて…その…
なんだろう。どこから聞いていいかわからないんだけど、どうやって色々情報を貰ってるかとか聞いてもいい?
これから夢に見るとは聞いても夢でどの程度わかるのか気になって。」




