這い寄る影 vol1
ちょっと短めかも
「クソッ!」
結局、アールド王国ギルドマスターの座を追われてしまった。
「お前、さてはカイト絡みだな?」
そんな私に、話を持ちかけてるくる人物がいた。カース王国第一王子の、
「シュバルツ様…」
「この前、カイトが父上の指名依頼を受けたことがあっただろう」
「ええ…」
「あの時、僕はシオン王女を国家に取り込み、繁栄を試みた」
「そんなことが…」
「しかし、あいつのせいで計画は破綻した。今度こそ、あの若者に本当の強者を教えてやろうではないか!」
「いいですねぇ!それなら、わたしにいい案が…」
「なるほど、それなら…」
もうお気づきだろうが、この二人は完全に自業自得なのだ。しかし、両者ともに
プライドが高いので、間違いに気づくはずもない。
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「ご主人様、クリスさんを見ませんでしたか?」
「いや、見てないけど」
「そうですか、朝から見かけないので」
「どこか出掛けたんじゃない?」
「朝食も食べずに、ですか?」
「うーん、まあそのうち戻ってくるんじゃない?」
この時、僕はそう楽観的に考えていた。
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「おかしいです!もう夜ですよ」
「ああ、流石に出掛けたにしては長すぎる。それに、僕らに何も言わずに出ていったのも」
「兄さん、こうなると、誘拐の線を考えなくては」
「ゆ、誘拐?流石にそれは…」
「実は、クリスさんは姉さんと狩りに行く予定でした。それに、杖も防具も部屋に置きっぱなし」
「そう言われると、誘拐されたような気がしてくるな」
「カイト、捜索願を出したほうがいいんじゃ」
「そうだね…」
クリスがいないと、色々困る。流石に放置するわけにはいかないだろう。
「兄さん、手紙が入ってますよ」
「手紙?誰から…」
『親愛なるカイト君へ
久しぶりだね、シュバルツ-カースだ。前回は、僕の計画を壊してくれたね。あれから僕は、仲間を増やし、念入りに計画を練った。今度こそ、君に絶望を味わせてあげるよ。さて、僕の要件を言おうか。下記の住所に、シオン王女を連れてくること。ああ、クリスちゃんは交換条件として貰っておいたよ。ご馳走様
住所:###@@@@$$$$$$$』
「これは…」
「ええ、明らかな誘拐。それに監禁、強姦もしてるのかしら」
「もしかして、クリスさんをダシにしてシオンさんを取り込もうとしているのかもしれません」
「ねえ、どうする?カイト…」
その時、無意識だったのだろう。僕は魔法を起動していた。
「当然、クリスを取り戻すさ。向こうが力ずくで奪ったんだから、こっちも実力行使をさせてもらう!」
この世界で、こんなに腹が立ったのは初めてかもしれない。
またまた長編となります。
あと、予定よりずいぶん早くなってしまったのですが、これの次の章で完結予定です。長ければあと20話ぐらい続きますけど。




