あの事件の裏側に
オンライン授業なう
私は、アールド王国のギルドマスター、ユレイド-フェルシイ。この国の冒険者
を管理する、名実共に偉い人間なのだが…
今、尋問を受けている。
なんでも、我がギルドが発行しているダンジョンのランク付けに誤りがあったと
か。どうやらAランクダンジョンに神聖獣が出たそうだが、それは担当調査官の
せいであって私のせいではない!だが、あの『戦乙女』が危うく死にかけたと証
言しており、我が国は危うく最大戦力を失うところだった。その責任を私が問わ
れているわけだ。
「ですから、調査官のミスで…」
「実際調査官のせいだとしても、死人が出たかもしれないんだぞ!貴様の最終
チェックありきのランク付けだと聞いていたが、もしかして間違いか?」
私は、元Sランク冒険者だ。老いのせいで引退したが、確かな実績がある。そこ
を買われて、ランク付けには報告と実際のランクが正しいかどうかのチェックを
入れようということになっている。ただ、正直面倒なので適当に流していたの
だ。しかし、それを正直にここで言うわけにはいかない。
「それは、その…」
「もういい!どうせチェックを怠ったんだろう。貴様からギルドマスターの座を剥奪する」
「そ、それだけは!」
「うるさい!貴様に任せておくと、いずれ死人が出る」
そういって、ギルドを追い出された。
実際、全てユレイドと調査官が悪いのだが…当の本人は気づく筈もない…
**********
「兄さん、国から報酬が出てますよ」
「勘弁してくれ…」
正直これ以上貰っても使い道がない。もともとAランクダンジョンだったので、
報酬はそこそこの額だった。そこに、新たに判明したランクの誤りの謝罪金と、
神聖獣を倒したことによる賞金、各種ドロップ品も桁違いの値段で売れたので、
有り余って仕方がない。当然、この世界に銀行も電子マネーも無いので、持って
いるとスペースを取る。今は、屋敷の1部屋を金庫としているが、如何せんもら
う量が多すぎる。一応両替して質量を少なくしてはいるのだが…
「兄さん、ドロップ品でオーダーメイドの装備を作りませんか?」
「そうだな、お金もあるし」
現在の僕の装備は店売りだ。ただ、メンバーが優秀なおかげで特に困ったことは
ないが、万が一ということもある。
「というか、私達には上等な装備を持たせておいて、兄さんの装備が貧弱なのはどうかと思います!」
怒られてしまった。
次回は、カイト君の夢と希望とロマンが詰まった、装備作成回ですぞ!




