S,13『追う。』
誤字脱字が多いと思います、御了承下さい。
木崎はAK47カラシニコフとグロック17を持って後方のタラップを降りてラルゴの後を追うが、見失ってしまった。
「あいつ・・・速えぇ・・・どこ行った・・・」
メグの時と違って見当が付かない、ラルゴはエレナがどこにいるのか判っているのだろうか?
「取り敢えずエレナから捜そう、動き回っているラルゴより見つけやすそうだ。」
木崎は独りごちり、街を進む。
もはや、ラルゴを追ってきたのかエレナを捜しにきたのか分からなくなっていた。
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その頃、ラルゴは教会へ向かっていた、あと2キロほど先である。
「はぁ・・・はぁ・・・早くしないと。」
一度立ち止まり、息を整える。
エレナは小さい頃、親に叱られたり、友達と喧嘩した日はいつも教会へ逃げ込んでいた。
何か不安なこと心配なことがあると神様に何事もなく過ぎ去ることを願っていた。そう言えば私が家を出て行ったときも毎日、毎日・・・いや、今はそんなこと考えてる場合じゃない。
さっきからネイヴをあまり見ていない。今のうちに早くエレナを見つけなければならない。
ラルゴは息を整えるとまた走り出した。
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-ドカッ-
木崎はレンガ造りの倉庫の扉を蹴破り、AK47を構えて暗い倉庫内に向ける。
こっちの世界に来たとき持っていたペンライトを銃にテープで貼り付けて照らしているが、やはりペンライトの光量では照らせる範囲など、たかが知れている。
「クソ、いない。」
何度も扉を蹴破って建物の中を捜したが全てハズレ、出てきたのはネイヴかゴミである。
「はぁ・・・どこにいる・・・」
銃を構えながら街の中を建物の壁に沿うようにして進む。数時間前までごった返していた街が今ではゴーストタウンのように静まり返っている。
しばらく進んでいると前から堂々と誰かが歩いてくる。全身深緑色の軍服を着てヘルメットを被り、ベトナム戦争時のアメリカ兵の格好をしたカルヴィン・クライスだった。
手にはM72、対戦車ロケット弾を持っていて、背中にはオリーブグリーンのリュックを背負っいた。相変わらず老いを感じさせない。
「クライスさん」
「おお、キザキか・・・なんで此処にいる?」
「仲間がまだ街に取り残されていて・・・」
「助けてやりたいが船に戻らないといけない・・・」
「いえ、大丈夫です。」
全く大丈夫ではないがそう答えるしかない。
「代わりにこれ持ってけ。」
そう言ってカルヴィンは防弾ベストに引っかかっているパイナップル型の手榴弾を数個、木崎に渡すと船の方に堂々と歩いていった。
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ラルゴは教会の前に立っていた、何故か緊張する。
気砲を持って扉を少し開け、中を覗く。
ホールに誰もいないことを確認し、教会の中を捜し始める。
「エレナ、いる?」
「お姉ちゃん?」
エレナが祭壇の後ろから恐る恐る出てきた。
「エレナ・・・無事で良かった。」
駆け寄ってエレナを抱きしめる。
「お姉ちゃんどうやって来たの?」
「走って来た。」
「危ないじゃん、ネイヴに襲われたらどうすんの!?」
「大丈夫、大丈夫・・・」
「大丈夫って・・・」
「それより、早く帰ろ。」
そう言ってラルゴはうち開きの扉を開ける。
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「だああああああーーー」
その頃、20体近いネイヴが叫びながら走る木崎の後方50メートルまで迫っていた。
この世界に来て叫ぶのは何回目だろうか。
今も尚、薄暗い曇天の空を我が物顔で飛行する大型ネイヴにイラッとしたので2、3発撃ち込んだら何故か人型ネイヴが現れ追いかけてきた。
30メートル程前方に教会が見えるあそこに逃げ込もう。
「とりゃーあああーーー」
教会の扉が3メートルまで迫った所でスライディングで扉に突っ込む。うち開きで良かった・・・
勢いよく突入してすぐに扉を閉める。
「た、助かった・・・」
「おい、コラ、テメエ・・・」
「ん?」
見るとそこには鬼の形相で立つラルゴがいた。
「あはは・・・どうも~」
ネイヴからは逃げ切ったものの、ラルゴの飛び膝蹴りからは逃げられなかった。
ラルゴが教会を出ようとした瞬間、木崎がスライディングで突入したため、勢いよく開いた扉がラルゴの顔面に直撃し、木崎は飛び膝蹴りを喰らうことになったのだった。
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ネイヴは音に反応するため、静かにしていれば近くにいても気づかれない、例え教会の扉を挟んだすぐそこにいても。
「どうしてくれんの?アンタがアイツら連れてきたお陰で逃げらんないじゃん!!」
囲まれた・・・完全に逃げ場が無い。
「おい、叫ぶなアイツに見つかるだろ。」
「お姉ちゃん静かにして。」
案の定扉はガタガタと音を立てる。教会の長椅子を扉の前に置いて開かないようにしてあるがいつまで保つか・・・
「はぁ・・・ていうか、なんで追ってきたの?喰われたらどうすんの?」
「それはこっちの台詞だ、お前がエレナを大切に思ってるのは知ってる、だがお前自身が誰かに大切に思われているってことを忘れるな。」
自分も無鉄砲に飛び出そうとしてアールに呼び止められたが、棚に上げて言う。
「・・・感情的になって飛び出して迷惑かけたのは悪いと思う・・・でも、間違っているとは思ってないから。」
「・・・別に間違っているとは言ってないだろ。」
ラルゴはそれを聞くと少し安心した顔を見せた。間違ってないと言い切ってもやはり不安はあったようだ。
木崎はらうの頭をポンポンと撫でる。
「キザキ・・・」
「何だ?」
優しい声で答える。
「女は頭を撫でられるのが好きっていうのは非モテの幻想だ。」
「うるせぇ!」
木崎は手をグーの形に変えて振り下ろしたい衝動を堪える。
エレナはそんなやり取りを見て「お似合いですね。」と、少しからかおうとしたが、なにやら悔しいので言わないでおいた。
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「どうやって脱出する?」
現在、教会の周囲をネイヴに囲まれていが、音を立てないようにしているため割と落ち着いている。だが、いつ何が起きてもおかしくない。
「やっぱり突っ切るしか・・・」
幾ら考えてもそれ以上の答えが出ない。
「強行突破するなら教会の裏に馬が留めてありました。」
エレナが祭壇の奥にある裏口を指して言う。
「でも、入口のネイヴを退かさないと無理だ。」
ラルゴが言う。確かに入口のヤツをどうにかしないと逃げられない。
「手榴弾・・・使えるか?」
木崎は独り言を言い、カルヴィンに貰った手榴弾を手前に置く
「何ですか、それ?」
「ボール遊びしてる場合じゃないぞ。」
まぁ・・・確かにボールではあるが、遊び道具ではない。
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木崎はナイフを持って裏口を出る、馬を持ってくるためだ。
考えた作戦はこうだ。まず、手榴弾を扉が開くと起爆するように仕掛ける。次に馬に乗った状態で音を立てる。入って来たネイヴが手榴弾で吹き飛ぶと同時に馬を走らせ脱出。
という問題点が多すぎる作戦だ。だが、それ以外に思いつかない。
裏口のドアの開く「キィ~~」という音が妙に響く。
何とか馬を裏口の前まで持ってきた。
-ドカッ-
その時、横から人型ネイヴが飛びかかって来た。木崎はナイフを突き刺し、ネイヴを仕留める。何回目だよ横から飛び出すの。
木崎は教会のホールに馬を連れて戻り・・・
「何だよ、窓割るか横から飛び出すしか出来ないのかよ、パターンいつも同じじゃねぇか、その登場の仕方バイオ●ザードと食パンのフラグ女子高生で使い古されてんだよ!!」
さっきのネイヴの登場の仕方に文句をつけ、重い長椅子を蹴る。
「ぐっ・・・」
椅子を蹴ったら予想外に痛かった。
「だ、大丈夫ですか・・・?」
「ダッサ。」
2人の言葉がさらに痛い。
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扉に手榴弾を仕掛けて3人が馬に乗った。
「いくぞ・・・5,4,3,2,1,0」
-パンッ-
ホールに一発の銃声が響く、それと同時に音に反応したネイヴが扉を勢いよく開け飛び込んでくる。
-ドンッ-ドンッ-ドンッ-
3つの手榴弾が連鎖的に爆発し、周囲のネイヴか吹き飛ぶ。
「走れッ」
ラルゴが叫び、エレナが馬を走らせて、もはや扉の役目を果たさなくなった入口から飛び出す。
この話で大型との決着を付けるつもりでしたが、一話2500文字 読み切り時間約5分を中心にやってたら終われませでした。すみません。




