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小隊長と昔の話

前回、通常の軍系の話だと誰かが死ぬ前振りみたいになっていますが、今の所では誰か殺す予定は無いです(ギャグ作品ですし)。

それに実験台に最適な我らがアホ本官がいますからね!


あと今回は小隊長の過去編です。みんな過去編、大好きでしょ?

24年前、僕はとある資産家の三番目の子供としてこの世に生まれた。

今もかなりだけど、昔から何か物を造るのが好きだった。


「身内(かぞく)と、そして他人(ひと)のためとなるような人間になりなさい」


昔から父さんに言われてきた言葉だった。

僕は昔からあまり身体が強く無かった。 実際家業は他の兄妹が継いでったし、僕はあまり必要性の無い(少なくとも当時はそう思っていた)勉学に励んでいった。



◇



「兄貴、この箱危ねェから触んじゃ無ェぞ」


その日は特に用事も無くて屋敷の庭を歩いていると、鉱山採掘事業を受け継いだ弟が離れの倉庫に金属の箱を運んでいた。


「どうしたの、これ?」


「本当は来週の大型採掘で使う予定だったんだが量を間違えたらしくてな、余った分は勿体ねェから持ってきたんだ」


「ふーん、そうなんだ」


「じゃあ爺さん頼んだぞ」


そう言って弟は家の鍵番をしているお爺さんに鍵を渡した。 こう言っちゃ何だけど、鍵番のお爺さんはだいぶお爺さんだし、前から仲がかなり良かった。

だから簡単に鍵をくすねれた。



◇



「———さて、どうしようか?」


「御坊ちゃま、また小官を巻き込んで悪巧みしようとしているのですか」


「まあまあ、僕との仲じゃん」


彼女は僕の専属のお付きの人。 話し相手、身の回りの世話から勉強まで教えてくれる、端的に言うとメイドの様な存在だ(昔の仕事に影響してメイド服はあまり好きじゃ無いらしいのでスーツのような服を着ている)。

前から僕が思いついたちょっとしたイタズラに付き合ってもらっていた。


「今回はそうだなー」


火薬を扱うのは初めてだからねー。 どう使おうか?

‥‥‥そういえばこの前、本で『特定の金属は加熱すると特有の色で光を放つ』って書いてあったよね?

火薬は文字通り引火すると爆発を起こす‥‥‥じゃあその周りに特定の金属を配置すれば‥‥‥


「どう?これ」


僕は設計図を見せた。 渾身の力作だね。


「失礼しますね‥‥‥あまり火薬にはいい思い出は無いのですが、これはかなりいいですね ですが危ないので造るときは必ず小官と一緒にお願いします」


「そうだね、その時はよろしくー」


彼女と一緒なら父さんや兄妹安心だね。

なんせ僕と一緒に山の麓へ散歩した時も素手で熊の群れから守ってくれたもんね。

それじゃあ早速取り掛かろうか。



◇



ばたんっ!


「おい兄貴!爺さんから鍵盗んで火薬持ってっただろ!こんな庭の端で‥‥‥本当に何やってんだ?」


弟が見たのは僕がお付きの人と一緒に大きめの筒に巨大な玉を入れている所だった。


「あっ、バレちゃった?」


「危険ですので小官の後ろまでお下がり下さい」


「一体何が起こるってんだよ」


よし、理論上は火を点けて背中まで逃げれたら大丈夫だぞ‥‥‥


「じゃあ点けるよ‥‥‥点火!」


よし点けた!後は走って———


「イテッ」


「御坊ちゃま危ないっ!」


———そういえば僕、身体弱いの忘れてた。

でもそんな事を直ぐ忘れるようにお付きの人に庇われた僕はその隙間から見える大量の火薬が爆発していく様に目を離せなかった。



◇



「———長?小隊長?何ボケっとしてんだ?」


「ああ、ごめんごめん ちょっと昔の事思い出してね」


「気ぃ付けてくれよ? お前いつもとんでもないものばっかり作ってるんだからな それで?これは何なんだ?」


「この前貰って遊んでた催涙ガス戦車だよ」


「なんであんな玩具みたいなやつがこんな死の車になるんだよ」


やっぱりモノづくりって楽しいね。

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