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ゆるふわふぁんたじあ(改訂版)  作者: 天空桜
死滅の森開拓&サルーン都市化計画

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71話 21日目

21日目 午前6時過ぎ


「凛様。」


「出来た。」


「貰って。」


「凛君…私のも…。」


朝食が開始されてすぐ、紫水、琥珀、瑪瑙、楓が凛の前に立ってそう言った。

彼らは直径30センチ位の大きな毛玉、それと瓶に入った蜂蜜やメープルシロップをそれぞれ手にしている。


毛玉は地球で言う所のポリエステルに耐久性を持たせたもの、蜂蜜は領地の外(死滅の森)に生える植物や領地内の作物に咲く花から、メープルシロップは楓が果樹園に植えたカエデの木から採集したものだ。

紫水達は2~3日に1回凛に提出し、負けてられないと思った楓が今日から参戦した形となる。


いずれも品質が良く、衣服や食事のレパートリーが増えたり上がるとして凛を喜ばせ、紫水達も安堵の表情を浮かべた。




午前7時過ぎ 喫茶店にて


本日から、喫茶店と商店がオープンとなる。

それに先駆け…とまではいかないものの、10時までの短い時間ではあるがプレオープンと称し、関係者に来て貰った。

その関係者とは、凛達やニーナ達とは別に、ガイウスやランドルフ達、ダニエル達商業ギルド員、サルーンの接客業や飲食業に携わる者達だ。


現在、彼らはメニューとにらめっこ中。

メニュー表は(実際は写真みたいなもの)絵の横に品名を載せ、どんな料理や飲み物かは一目で分かる様にしてある。


料理やデザートは銅板1枚を基準に、どの料理やデザートにも半分の大きさのハーフサイズがある。

そのハーフサイズとドリンク(ついでに白ご飯とトーストも)は銅貨5枚。


プレオープンの為に料金は発生しないが、どれも美味しそうに見え、何を頼むか本気で悩んでいる様だった。




喫茶店のメニューは、


ご飯類は白ご飯、丼(牛丼、カツ丼、親子丼)、チャーハン、海鮮あんかけチャーハン、カレー(甘口、辛口)、ドリア、オムライス、ハヤシライス。


麺類はパスタ(ナポリタン、ミートソース、ペペロンチーノ、カルボナーラ)、ラーメン(醤油のみ)、うどん、そば、焼きそば。


パン類はトースト、ピザトースト、フレンチトースト、ミックスサンド、ホットサンド、ホットケーキ、パンケーキ。


メイン類はクリームシチュー、グラタン、ビーフシチュー、ハンバーグ、ステーキ、メンチカツ、コロッケ、エビフライ、トンカツ、豚の生姜焼、肉じゃが。


サラダ類はポテト、マカロニ、シーザー、コールスロー、カルパッチョ、それとお好みのドレッシングがセットとなったグリーンサラダ。


デザート類はプリン、プリンアラモード、パフェ(苺、チョコレート)、ショートケーキ、チーズケーキ、ゼリー(コーヒー、苺、蜜柑、林檎、葡萄、白桃)。


ドリンク類はコーラ、サイダー、ジンジャエール(甘口、辛口)、メロンソーダ、アップルジュース、オレンジジュース、フルーツミックスジュース、各種お茶や紅茶にフロート、コーヒー、カフェラテ、ココア、カフェモカ。


最後に、お子様ランチ、レディースセット、よくばりセット(小)、よくばりセット、超よくばりセットを載せている。


お子様ランチは日本のものをそのまま採用。

レディースセットはサラダ、パスタ、トースト、ドリンク、デザートのカテゴリから1つずつ。


よくばりセットはご飯、麺、パン、メイン、デザートの中から4つ。

超よくばりセットは上記から7つ、よくばりセット(小)は上記のハーフサイズで4つを選んで貰う形となる。(重複可)


よくばりセットとよくばりセット(小)は3つ分の値段で4つ。

超よくばりセットは4つ分の値段で7つの料理やデザートが味わえる仕様に。

なので複数だったり同じものが味わえるし、裏を返せば1人分の料金で複数人が食べれる事にも繋がる。


カルパッチョは肉と幾つかの魚が選択可。

ドリンクの一部(お茶やコーヒー等)は温かいの(ホット)も選べ、要望があればメニューが増える場合もある。




「凛殿の世界にある食べ物はそれなりに食べたつもりだったが…知らない料理がまだこんなにもあるのだな。」


結局決まらなかった為、ひとまず全種類を注文と言う事になり、次々に運ばれて来る料理を見たガイウスが呟きを漏らした。

ランドルフ達は同意とばかりに頷き、尚もガイウスは言葉を続ける。


「そう言えば、ゴーガンから十徳ナイフが使いやすいと(映像水晶越しに)報告があったぞ。」


「十徳ナイフ?」


「こちらです。」


凛は無限収納から十徳ナイフを取り出し、ランドルフに渡す。

それを受け取り、軽く弄った事で缶切りの部分が飛び出し、アシュリン達と共に驚きを露にする。


「俺もたまに弄るが…楽しいぞ。それこそ時間を忘れる位にな。」


「十徳ナイフは玩具(おもちゃ)じゃないんですけどね…。」


凛とガイウスはランドルフを見つつ、そんな感じで話を続けた。


途中、これまで『(すす)る』文化がなかったからか、ラーメンに苦戦する場面に遭遇。

手本として火燐が勢い良く、雫は2~3本をちゅるちゅると食べてみせ、凛が自分のペースで食べると良い旨を伝える。


これに参加者は成程と頷き、悪戦苦闘しながら食べ始めた。


「♪」


その頃、美羽はカウンターの隅で照りマヨ丼…それもネギ増し増しのものを堪能。

どうやらキッチンにある鶏の切り身、ネギ、醤油、マヨネーズを見て食べたくなり、ばばっと作ったらしい。




午前8時半頃


今回プレオープンに参加した者…その中でも特に料理に携わる者達が揃って落ち込んでいた。


これまで自分達が築き上げ、(つちか)った知識や経験。

それは自信となり、後押しする形で今まで支えて来た。


しかし、ニーナ達の料理の腕前は惚れ惚れする程だった。

味は当然美味しく、作れるレパートリーも圧倒的に多い。


それらを(かんが)みて、実は自分の腕前は大した事ないんじゃないかと考える様になる。

そうなってしまえば料理に対する興奮から一転し、一気に血の気が引くのも当然と言える。


因みに、この世界では肉や魚を焼いた時に出た油は使う事があっても、(オリーブ等の)植物製油は口にしない。

これは精製するのに手間が掛かる為に希少なのが挙げられ、美容や衛生目的(体や髪、石鹸等)で使う位がせいぜい。

かと言って、日にちが経った動物製の油を口にするのも…との理由から、油を使う料理である炒め物や揚げ物が存在しなかったのかも知れない。


事実、試食・試飲を開いた時に来ず、商業ギルドでの凛のプレゼンや実物を見ても鼻で笑うだけで、興味を示さない者もそれなりにいた。

そう言った者程実際に食べた時や、冷静になった後に納得がいかないと(わめ)き散らし、ガイウスやランドルフから叱責(しっせき)され、酷く落ち込んだ。


それでもポジティブに考える者はいるらしい。

既に凛の下へ向かって行った者達に続く形で、凛へ話し掛ける様になる。

料理の味や技術を覚えたい、食材等を(おろ)して欲しい、中には直接料理法を尋ねたりと。


最終的に(美羽達やガイウス達を除く)全員が凛の周りに集まり、収拾(しゅうしゅう)がつかない事態にまで発展。

見兼ねたガイウスが皆を宥め、助け船を出した。




「凛殿、これを機に商会を立ち上げてみてはどうだ?」


「商会…ですか?」


「そうだ。それならこの者達とも取引が出来るし、便宜(べんぎ)も図れる。決定はやっかみや圧力を掛けて来る者が多い事だが…凛殿なら心配は無用だろう。むしろ堂々と商売が出来るし、良い面(メリット)の方が圧倒的に多い。」


「商会…ですか?しかし僕達は一応部外者ですし、何より素人です。なので、商会を立ち上げても運営を任せられる様な人材が…。」


「その点でしたら大丈夫です。私が全力でサポート致しますので。」


「え…ダニエルさん?」


前へ出て来たダニエルに凛は目をぱちくりさせた。


「ですが、ダニエルさんは商業ギルド員で…。」


「ホズミ様。私は以前、王都のギルド本部にいました。ですが、数年前にこちらへ左遷(させん)されました。理由は何だと思われますか?」


「え?ダニエルさんは真面目な方ですし、何か大きなミスをした位しか。」


「それはですね…嫉妬です。」


「嫉妬?でもまさかそんな…。」


「残念ながら事実なのです。」


「もしや…ダニエルは平民の出か?」


「はい。領主(ガイウス)様の仰る通りでございます。」


「やはりか。王都の商業ギルド本部は貴族が多い。奴らはプライドばかりを気にし、仕事は二の次だからな。仕事の出来るダニエルが面白くなかったのだろう。」


商業ギルド本部の半分近くが貴族で構成され、コネ、賄賂、癒着が当たり前。

そんな彼らに目を付けられて辺境のサルーン送りになり、後から理由を知ったダニエルは「実に下らない」と吐き捨てた。


「恐らく。とは言え、まさか賄賂を送ってまで私を追い出すとは思いませんでしたが…それからでしょうか。仕事にやり甲斐を感じなくなり、漫然(まんぜん)とした日々を過ごす様になったのは。」


「成程、つまり凛殿に希望を見出だした訳だな?」


「はい。ホズミ様はお会いする度に驚きと感動を与えて下さります。その方がこれからどこに向かうのか、私はそれを見てみたい。何より、面白そうな話があるのにそれを放っておく等…商業関係者としてあるまじき行為かと。」


「それじゃあ…?」


「ええ。是非、協力させて頂きたく思います。ですが、私は現在商業ギルドに籍を置いている身。引き継ぎを行う必要がございますので、1ヶ月…いえ2週間程お時間を頂いても宜しいでしょうか?」


「勿論です!宜しくお願いしますね!」


「ええ、こちらこそ!」


凛とダニエルは互いに笑顔でガッチリと握手をする。




「さて。凛殿、これで商会が立ち上がるのも時間の問題となった訳だが…名前はどうするのだ?」


「…あ。そうでした、これで終わったつもりでいました。たはは…。」


(可愛い…。)


凛はガイウスに尋ねられて不思議そうにするも、すぐに理解して少し恥ずかしそうにする。

これに、彼以外の全員がほっこり気分に。


「んー、名前ですかー。急に言われても思い付かないですねぇ…。」


「でしたら、ひとまず『ホズミ商会』と名乗ってみては如何でしょう?全てホズミ様を起点にしておりますし、響きも悪くありません。」


『それだ!!』


「え?え?」


ダニエルの提案に、ほとんどの者が凛を指差す形で同意。

凛はいきなりの事に1人困惑していた。


こうして、後に何でも屋として有名となる『ホズミ商会』が誕生したのだった。

旧ゆるじあでは開店はまだ後でしたが、先にした方が展開がやりやすくなると思い、早めました。


それと、美羽が食べたのは今日の昼食(午前10時前なので朝食?)で、す○家で食べました。(鬼を滅するののコラボみたいです)

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