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ゆるふわふぁんたじあ(改訂版)  作者: 天空桜
死滅の森開拓&サルーン都市化計画

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70話 19~20日目

19日目 午前6時過ぎ


「んー♪今日も美味しいですー♪」


「なのん。でも、野菜は要らないのん…。」


ミラが()()()()()、エラがテーブルの上に座って朝食を摂る。

そしてミラは嬉しがるのに対し、エラは見るからに落ち込んだりと。

姉妹で異なるリアクションを取っていた。


そんな彼女達…それこそ顔は似ているのに、片や人間と同じ位、片や30センチ弱と。

大きさの異なる2人に、新しく、そして広くなったダイニング中の視線が集まった。




昨日、ミラ達は死滅の森に赴いた事で強くなり、シンシアやリリアナを含めた全員が黒鉄級に至った。

そこでミラに新たな選択肢…天使になるかどうかが選べる様になり、彼女は迷わず即決で天使になる事を選んだ。


直後、彼女の体に変化が起き、エルマやイルマより少し大きい位にまで成長。(ただ、胸は相変わらず控えめ)

天使の特性とも言える光属性の適性を獲得し、こちらも控えめだった炎と風の適性が僅かに上昇。

エンジェルフェアリーから天使になった影響で一気に弱体化したものの、本人はこれで魔法が放てると喜んでいた。


「エラ。野菜もしっかり食べないとだよ?」


「何でー!?何でなん!?…あ。」


エラは自分の分の野菜をミラの分の皿にそっと移そうとする。

そこを凛から苦言を呈され、不満を漏らす内に左手のフォークがひょいっと取られる。


「当然です!好き嫌いはダメなのです。私みたいに大きくなれないのです。お野菜美味しいのですー♪」


「ぐぬぬぬ…。」


ミラは笑顔でフォークに刺さった人参を食べ、どや顔に。

その姿にエラが悔しがり、何故か雫も悔しそうにミラの胸を見ていた。(今までぺたんこ仲間だと思っていたのが、実は少しだけあると分かっての嫉妬)




それと、今日からフレデリックが凛の所へ住む事になった。

彼は以前から打診してはいたのだが、伯爵家次男と言う立場を理由に家族から反対され続けており、半ば諦めていた。


しかし昨日の訓練でランドルフが心変わりし、凛との繋がりを強化したいとの考えから認められる様に。


朝食時、ランドルフが凛へここに置いて貰えるよう頼み込んだ。

その間、フレデリックは時折カリナへ視線を向け、それに皆の注目が集まる。


(あ、この人カリナさんが好きなんだ。)


前から在籍している者は勿論、つい最近来た者達ですら彼の気持ちにすぐ気付ける程、フレデリックの態度は分かりやすい。


にも関わらず、当の本人…フレデリックの想い人であるカリナは全く分かっていない様だった。

この事にフレデリックを含むほとんどの者が溜め息をつき、凛やランドルフ等は苦笑いを浮かべる事にカリナが不思議がっていた。




本日と明日の2日間、凛と美羽は打ち合わせ等の為、サルーンへ向かう事に。

今日は火燐と雫、明日は翡翠と楓の組み合わせで凛のサポートへ回り、ガイウスとアルフォンスが牽制や護衛で同行。

それ以外の面々は与えられた仕事をこなしたり、死滅の森散策へ。

フレデリックを始めとする新参組は、丞の下で訓練となった。


正午頃、昼食を摂ろうと帰宅した凛達を待っていたのは、丞、灯、そしてフレデリックだった。

ただ、彼らは一足先に昼食を摂り、その際にフレデリックは(何も手を加えていない方の)ベヒーモスの肉を食べたのか凄い見た目に。


「誰だよ。」


いつもの爽やかな笑顔でポーズを決めるフレデリックに、火燐から突っ込みが入る。


夕方5時頃


「いやだから誰だよ。変わり過ぎだろ。」


フレデリックは更に訓練を重ね、ベヒーモスの肉を大量に食べた影響で筋肉おばけみたいになっていた。

そんな彼が実に良い笑顔で、しかも先程とは違うポーズを取っていた為、堪らずと言った感じで火燐が突っ込んだ。




20日目


1晩明け、フレデリックの体は以前より少し引き締まった位で落ち着き、ベヒーモスの肉やリンクの効果で銀級中位にまで強くなる事が出来た。

それでも本人としてはまだまだ足りないらしく、凛にもっと強くなりたい旨を伝え、死滅の森散策に向かうメンバーの追加要員として選ばれた。


死滅の森へは4人から5人を1グループとし、それが10グループの計47人に教育係から引率役が10人。

それも中層ではなく表層、それも入口付近からの開始で全員が今回初めての参加。

フレデリックはその内の4人グループの所へ加わる形となり、軽く緊張した様子で向かって行った。


正午過ぎ


「「「わん!」」」


凛達が屋敷で昼食を摂っていた所、床から現れる形でティンダロスの猟犬達が姿を見せた。


「モコ、クゥ、はな、お帰り。君達が戻って来たと言う事は無事に終わったんだね?」


モコはミニチュアダックスフンド、クゥはチワワ、はなは柴犬タイプの名前だ。

モコはモコモコしてるから、クゥは「くぅー」と鳴く仕草が可愛いから、はなだけは何故か見た目かららしい。


モコ達は名前を呼ばれて嬉しいのか尻尾をぶんぶんと振り、つぶらな瞳を凛に向ける。


「「「わん!わん!」」」


「よしよし、お疲れ様。」


「「「くぅ~ん。」」」


「「か、可愛い…。」」


凛がモコ達を撫で、そこに美羽や楓も加わるのだが、ほとんどの者がいきなりの事態に呆気に取られていた。

しかしほんわかとした空間が出来上がった事で気分が和らいだだけでなく、キュレアとリナリーはメロメロになった。

彼女達以外の女性もトロンとした表情を浮かべ、自分も撫でたいとそわそわし始める。


「可愛いのは認めるが…あいつらあんなんでも暁より強いからな?やり過ぎには注意しろよー。」


『え"?』


そんな中、火燐がしれっとそんな事を言い放ち、キュレア達は再び固まってしまう。


「あーあ、オレも眷属が欲しいぜー」


「ん。出来れば可愛いのが良い。」


既に翡翠も撫で始めており、火燐と雫が軽くぼやきながら凛達の所へ向かう。


『………。』


ナナ等、一部の者達もモコ達を撫でている様だったが、それ以外の大体は(身分や種族問わず)つい最近来た者達だ。

あんなに可愛らしい見た目なのに化物じみた強さなのかと改めて恐怖し、キュレアとリナリーは互いに涙目で抱き合っていた。


それと、凛がモコ達に頼んだ事。

それは王都や帝都、或いは商都を経て獣国王都へ向かう馬車の護衛。

及び目的地へ到着後、影の中に馬車やアニマゴーレムを回収すると言う役目だった。


楓が神輝金級上位の強さになった事で、モカ達は神輝金級中位より少し下位の実力を持っている。

彼らは馬車の影に潜んで貰い、アニマゴーレム達で対処出来ない事態が発生した時に出る形を取らせた。(結局はそうならなかったが)


そして各国首都にある商業ギルドへ目的の品を届け、御者を兼ねた商業ギルド員が『もう大丈夫』だと合図を出して離れると、アニマゴーレムや馬車が影の中へ吸い込まれる仕組みに。

なので、それまであった立派な馬や馬車が忽然(こつぜん)と姿を消し、周辺で片方、もしくは両方を狙うか調べようと思った者達が騒然となるのも当然。


ここまで荷物を商業ギルド員は、仕事が終わったらしばらく自由にして良いと言われ、賃金も余分に貰っている。

また、首都に入る前から商業ギルドに入るまで、運んだギルド員よりも馬や馬車の方に意識が向いていた。

その事から、急いで商業ギルド員の捜索が開始されたのだが、結局最後まで見付からなかった。




この日の同時刻から夕方に掛けて


獣国マーレシスのとある村にて。

街へ仕入れに向かった犬獣人の男性が戻って来た。


「トムおじさんお帰りー。」


「おう、ただいま。そうだ、知り合いから面白いものを貰ったんだ。」


そう言って、男性は背負ったリュックから水の入ったペットボトルを取り出す。


「どうだ、珍し━━」


「こ、これ…ペットボトルじゃん!?」


「ぺっとぼとる…って何だ?」


「おじさんおじさん!」


「お、おぉ…どうした?」


男性は、自身と話す黒髪ショートの猫獣人の少女に対し、軽く驚きを露にする。


彼女は自分をおじさん慕い、村の皆とも仲が良く優しい子。

そして普段は落ち着いており、ここまで食い気味に来られるのは初めてだったりする。


「これ!どこで貰ったの!?」


「王国にあるサルーンって街を出た知り合いからだ。何でも(獣国)王都へ向かう用事があるとかでな。」


「サルーン…。」


男性の言葉に、少女は考える素振りを見せる。




一方、アウドニア王国首都クエラル、その中心にある王城の一角では


(きら)びやかな衣装に身を包んだ女性の下に、燕尾服を着た老人がやって来た。


「じい、これが…?」


「はい。先程届けられた品の内の1つにございます。」


「物凄く立派な馬と馬車が王都来たと聞いた時は何事かと思ったけど…品物を届けにだったとはね。」


「はい。ですがその馬と馬車が忽然と消えた事に違和感を感じますが…。御者と思われる者もいなくなったとの話ですし。」


「あんな目立つものがいきなり消えたら誰だってそう思うわ…それで?これは何なの?」


「何でも、お湯を注ぐだけで飲める様になる粉末との事です。その為の魔道具がこちらに。」


「魔道具!?じい、早速用意して頂戴!」


「畏まりました。」


王国は帝国から魔道具を輸入しており、女性はどんな機能があるのか気になったらしい。

ともあれ、少しして粉末にお湯を溶かして出来た飲み物…ココアが入ったカップが用意された。


「美味しい…。」


「それはよろしゅうございました。」


「こんな簡単に美味しい飲み物が出来るなんてね。」


「左様でございますな。ですが、ある意味危険とも言えます。」


「危険?」


「ええ、ええ。何しろ、この様な魔道具は王国にはございませんからな。ですので、どう言った経緯でサルーンから運ばれる様になったのか、調()()()()()()()()()()()。」


「…!そうよね、これはこの国の()()として見過ごせない事案だわ。じい、これから忙しくなるわよ。」


「畏まりました。」


このやり取りを期に、女性と老人は早速行動に入る。




また、ダライド帝国帝都ダグラス北部、帝城のとある部屋では


ローブの様な物を着用し、眼鏡を掛けた男性がカップうどん(ど○兵衛もどき)を片手に扉をノックする所だった。


「入るよ。」


「ん?どうしたニール兄。」


「これって、前にアレクが話してたのじゃない?」


「うおっ!カップ麺じゃねぇか!すげぇ…本物だ。なぁ兄貴、これはどこで?」


「王国にあるサルーンって街。届いたのは今朝だけど、荷物を運んだ立派な馬や馬車がいきなり消えたらしくてね。それを問題視した上層部が慎重に調べて、ついさっきようやく許可が下りたって感じ。」


「その立派な馬とかも気にはなるが…今はこいつだな。にしてもサルーンか。初めて聞く名前だけど、どんな所なんだ?」


「僕も行った事はないけど、凄い田舎らしい。」


「んだよ、田舎かよ。」


「ただ、数百年振りにフォレストドラゴンを倒した者が現れた…なんて噂もある。」


「へぇ…。」


アレクと呼ばれた男性は、ニールに興味ありげな視線を向ける。




「サルーン…どんな所なんだろう。」

「サルーン、そこなら或いは…。」

「サルーン。面白そうな所じゃねぇか。」

参考までに。


本編には載せておりませんが、モコ達が通った馬車=凛も行け、そこから以前購入した奴隷達がポータルを潜り、出た先にある都市や街等で新たな奴隷を購入。

ヴォレスと商都で開かれたオークションは、以前購入した没落貴族の令嬢の伝を頼って…と言う流れで一気に数百人増えた感じになります。

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