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ゆるふわふぁんたじあ(改訂版)  作者: 天空桜
世界周遊~ダライド帝国編~

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293話

「あー…負けちゃったよぉ…。」


とは、残された美羽の言。

()と行動を共にが常の彼女が今回は叶わないと分かり、あからさまに落ち込んでいる。


似た想いを抱える者は彼女以外にも結構…いやかなりの割合を占め、お通夜みたく沈むとの雰囲気を見せる事から、如何に本気だったのかが窺える。




オーバ山へ行く事が決まり、いざメンバー選出となった際。


「向かうのは良いが、メンバーが大体固定されているのではないか?」


との指摘をジークフリートにされ、凛が納得。

ならば関連がありそうな者を先にピックアップし、残りを後日との形でその場を収めた。


そして本番こと今日。

(既に決定済みの翠達を除く)人員を追加で募るや、美羽や火燐達は勿論の事。

藍火・紅葉・篝・トーマス等の古参を含む、大勢の配下。

むしろ手を挙げていない者を探した方が早いであろう、8割以上の者が立候補。


その中には何故か『超(幼)女』の2つ名で呼ばれるナナ、同じく幼女枠で農耕神龍ケツァルコアトルの梓にロロナ(メンバー入りしたルルの妹)。

サルーン代表ガイウス、サルーンのギルドマスターゴーガン、獣王レオン、教皇フィリップ、皇帝ゼノンの姿も。


凛は敢えて見なかった事にし、解決方法としてじゃんけんを採用。

ただし動体視力等で差が生まれぬよう、目を瞑った上でスキルも何も使わない状態で勝ち残った4人を連れて行く旨を告げる。


こうして決まったのが先の4人。

丞だけが若干申し訳なさそうにしたものの、他の3人はそれはもうニッコニコだった。


「まぁ今回は翡翠と翠が一緒にいるこった(事だ)し、美羽は(霊峰)エルミールの案内でもして来たらどうだ?こないだと同様厚着しても良いし、オレがやったみてーに寒さを防ぐ障壁を雫に展開して貰えば良いだろ。」


「それもそだね…ってな訳で雫ちゃん、一緒にエルミールへゴーー、だよ♪」


「…実はちょっと、この後に予定が…。」


「ないよね?前回訪れた時の(厚着してみたいだったり面倒がって障壁を展開しなかった)事は忘れるからさ、準備宜しくね♪」


「…おのれ火燐め。」


「~♪」


美羽が笑顔で離れた瞬間に睨む、雫の恨みがましい目付きも何のその。

涼しい顔+口笛で火燐は回避。

話は終わりとばかりに席へ着き、一時中断した朝食後のおやつ(?)であるボルカニックイール(うなぎ)使用のうな重(5人前)を再び食べ始めた。


何故霊峰エルミールなのかと言うと、ソルヴェー火山探索中に話が出たから。

溶岩って見るからに熱そう→涼しい場所へ行きたくなる→ならエルミールは?→涼しい通り越して雪山じゃん!的な感じで。


何はともあれ、第2の目的地として選ばれた霊峰エルミール。

ここでも誰が行くかでヒートアップし、中々の盛り上がりを見せた。


「あのー火燐様ー、因みにオイラは…?」


そう言って、火燐へ尋ねたのはサラマンダー。


凛からの名付けにより高位精霊(中精霊)から大精霊へと進化(見た目は変わっていない)した彼が、恐る恐る火燐に近付く。


「あ?お前は修行に決まってんだろ。未だにセルシウスが来たばっかの時より魔力制御が(あめ)ぇとか、冗談じゃねー。朝飯食ったってんなら準備しろ、オレもコレ食ったらすぐ行く。」


「ギャーーーー!!やっぱりかーーー!」


上目遣いで睨む火燐に、サラマンダーが悲壮感満載で頭を抱える。

尚、コレ食ったらと告げてわずか10秒後に立ち上がり、かと思えばサラマンダーを髪をがっと掴み、そのまま引き摺って歩き出す。


『………。』


周りにいた者達は固まり、尚も叫ぶサラマンダー共々。

ダイニングから退出するまで呆然と眺めるしか出来ないでいた。


ついでに、話に出たセルシウスは遠回しに褒められた気がした為にどこか嬉しそうな。

自分のせいで巻き込まれたサラマンダーに対して申し訳なさそうな、修行って厳しいのかしら?と不安と楽しみが入り混じった表情で彼らを見送った。




約2時間後


「久し振り?でもないエルミールーーー♪」


ノリノリの美羽を筆頭に、1団が霊峰エルミール入口へ到達。(と言ってもポータル且つ8合目付近でだが)

参加者はステラと雫、レオン1家、ゼノン1家、フィリップ達3名、4人目の枢機卿ことタマモ+4狐魔(コマ)、ロリバ…狐幼女の久遠と幼女エルフの永遠と言う。

超豪華な上、中々に大人数で出向く形となった。


凛達みたくじゃんけんでとなるはずが、案内を名目にレオンが真っ先に名乗りを上げ、そこからあれよあれよと進んだ結果がコレ。


行きたそうにした者達には申し訳ないが、やたら張り切り過ぎて獣王妃(タリア)(はた)かれる位には元気なレオンに気を遣い、また今度と言う事に。


レオン達は諸々の準備の為に王城、女神教本山、帝国城、霧の里へ戻り、つい先程繋ぎっぱなしだったポータルを通じ、再び屋敷へ。

参加メンバーの多くは良い大人だが、身分も立場も忘れ、純粋に観光を楽しむとしてウッキウキ。

年甲斐もなく(はしゃ)ぐのが多いからと、若い組(子供達)の大凡から呆れを多分に含んだ視線を向けられていた。




「「「寒っ!」」」


エルミールが誇る雄大さ、一面に広がる雪化粧と。

真っ先に飛び出たステラ、久遠、永遠が彼の山の外観に感銘を受けるも、ほんのわずかな時間で終了と相成った。


年中吹雪(ふぶ)く事を忘れた3人が、凍てつく強い風に体を震わせたからだ。

完全防備の彼女らの次に来たレオンに冷たい視線を浴び、他は初めてとあって寒いながらも魅入る者も多かったが。(いずれも防寒着を着用)


「それじゃ雫ちゃん、寒さを防ぐ障壁お願いね♪」


「ん、分かった…でもやる気が起きない。」


それらを軽減させる処置を美羽が雫に依頼するも、イマイチ乗り気でない様子。

良いから早く…との心の声が周りから聞こえそうだが、マイペースな彼女は気にしない。


「ふっふっふー。」


しかし、美羽としては慣れたもの。

雫の扱いは心得ており、我に秘策有り!とばかりに不敵に笑う。


「雫ちゃんがそう言うと思ってー…じゃじゃーん!(神輝金級の美味しさの)クォーツストロベリーとアルルちゃん(アウズンブラ)達のミルクをふんだんに使った、いちご練乳のかき氷ー!終わったらこれを雫ちゃんに進呈してあげよう♪」


自信満々の彼女が取り出したるは、現在に()ける最上級品質の素材を用いたかき氷。

赤のソースとジャムに白の練乳のコントラストに加え、角切り+スライスされた苺がふんだんに乗せられた、ある種の芸術品を思わせる逸品。

スイーツに命を掛けていると言っても過言ではない雫が食い付かないはずもなく、「ふぉぉぉぉぉ…!私、頑張る!」とキラキラお目々+鼻息ふんふん。


(2人共テンション高いなぁ。後、障壁まだかなぁ…ホント早くして欲しい。)


幾ら防寒着で(やわ)らげようが、寒いものは寒い。

しかも雪山とあって普通にマイナス何十度の世界、ステラだけでなく他の面々も似た内容を思う。


因みに、美羽が見せたかき氷に用いられたクォーツストロベリーは『ジュエルフルーツ』の1つ。

改良に改良を重ね、アンブロシア(黄金の林檎)みたく輝かんばかりの光を放つまでに至ったフルーツの総称でもある。


上記のクォーツストロベリーの他に、ルビーマンゴーやエメラルドマスカット、アメジストグレープ、アンバーバナナ、ペリドットメロン、シトリンオレンジ、モルガナイトホワイトピーチ、タイガーアイパイン、タンザナイトブルーベリーが存在。

いずれも秘密裏に開発され、昨日と一昨日に実ったものが同等クラス(神輝金級)の為にひとまず完成とした。


今後もジュエルフルーツを改良する予定ではあるが、現在ジュエルフルーツの使用権を持つのは総代表の凛、彼の補佐の美羽、農作物関連代表の楓と副代表の翠の4人だけ。

試食を除き、実際に食べるのはこれが初。

雫のテンションが最高潮に達したのも納得と言えよう。




程なくして、雫が寒さを緩和する障壁(ヴェール)、その外側に翠が浄化(消滅)の効果を付与した光系上級魔法サンクチュアリ(聖域結界)を展開。

寒さも襲って来る魔物からも守られつつ、1行はエルミール内部へ繋がる入口目指して歩く。


「~♪」


ステラはその露払い。

結界の外側にシールドソードビットを飛ばし、空間認識能力の練習がてら氷の魔物を片付けて貰った。(鼻歌まじりで)


カイゼル髭を付けた謎師匠こと美羽のアドバイスを時折受け、結界に対して遠距離攻撃を放つ個体が標的(ターゲット)

サラやシーラやレオネルを始めとした年少組━━━と、何故かレオンとフィリップまで━━━は好奇心いっぱいの瞳をステラとシールドソードビットへ送り、残りの面々が苦笑いだったり感心、呆れ顔でそれらを眺める。


「ステラ、中々にご機嫌じゃのぉ。」


「向かって来るのは意志を持った氷の塊みたいなものだからねー、相手の事を気にしないで思いっきり戦えるから楽しいのかも。」


久遠の独白を拾ったのは美羽。

師匠役は飽きたのか普通に(笑顔で)答えてくれた。


「しかし…氷水晶じゃったか、一応は貴重な物になるのであろ?あまり細かくすると回収に時間が掛かる思うのじゃが…。」


「然り。」


「うん。久遠ちゃんと永遠ちゃんの言う通りではあるね。ただ、ここよりも下の方が氷水晶を多く含んでて、回収するなら下の方が良いんじゃないかなって思ったんだ。」


「成程の。それと、前も言うたがちゃんは止めてくれぃ。」


「この歳でちゃんはちょっとの…。」


「えー、ダメー?」


「ダメ、とまではいかぬが…。」


「歳上や、せめてタマモみたく同じ位であればまだ…と言った感じじゃろうか。」


「だって、タマモちゃん。」


「「タマモ『ちゃん』?」」


うせやろ?

久遠と永遠が信じがたいものでも見たかの目付きで美羽と同じ方角、妖艶な美女ことタマモを凝視。


「間違ってはおらぬぞ?何せ妾は1度死した身。生後1ヶ月未満と言うたところかの?」


「ふふーん、ボクの方がお姉さんなのだー!」


「ねー♪」

「のー♪」


「「そうじゃった…。」」


美羽とタマモが上機嫌となる傍ら、すっかり忘れてた…とばかりに崩れ落ちる久遠&永遠。

残る4狐魔はちゃん付けを嫌がるどころかむしろ喜ぶ傾向にあるのを知っており、頼みの綱である翠や(ここにはいない)朔夜も前々から受け入れている。


仲間だと思っていたのが実は違ったのだと、改めて思い知らされた瞬間だった。


その後、どうにか2人を立ち直らせた美羽達。

ニヤつくレオンを久遠と永遠がブッ飛ばすなんて1幕はあったりしたものの、道なりに祭壇の間へ。

皆が感動している隙にレオンが仕掛け(ギミック)をポンポン解除、更に驚かせた。


これまでひたすら進んだ上方面から一転。

下へ下へと降り、襲来する氷で出来た魔物達を掃滅。

並行して濃度高めの氷水晶を回収し、嘗てセルシウスがいた箇所まで向かい、満足して帰るのだった。

高齢者組の年齢、及びちゃん付けを受け入れるか否か


朔夜 凡そ1100歳 受け入れる(分からされた結果。雫の言い出しっぺで実現した魔法少女マジカルサクヤちゃん(11歳)(笑)も密かに人気があり、少なからず影響あるかも…特に段蔵とか←お巡りさん、この邪龍です)

タマモ 888歳→現0歳 受け入れる(これまでの灰色の人生を取り戻したい。後、4狐魔含めちゃん付けされる事で気分も若くなるし、変化の術で幼くも出来るので)

翠 817歳 受け入れる(さんや様で呼ばれるより余程親密になれるから)

セルシウス 凡そ1500歳 受け入れる(翠に同じで、彼女の場合仲間意識がより深くなる気がするから)


久遠 846歳 受け入れない(自分のキャラと違う、ついでに逃れようと1度だけ変化の術で大人の姿になったら永遠から大層悲しい顔をされ、控える様になった)

永遠 844歳 受け入れない(久遠に同じ、何だかこそばゆくてムズムズする)


それと、今更ながらサラマンダーはメ◯(MÄ◯)の◯ャックっぽい感じです←古いかな?(苦笑)

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