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『魔』導士大戦編16

その16


「みんな、そろったかな?! 前のときに居なかった人も居るわね」


「おお、友だちから前の話聞いたから大丈夫だ! ねえさん!」


「よし、じゃ続き……。ドコまで話したっけ?」


「おねえさん、忘れたの?」


「覚えてるよ。でも、みんながおぼえてるかなぁって。ちょっと聞いてみたの。お嬢さん、山の名前は?」


「え〜と……」

「ライホー山だよ。おねえさん」


「そうね、じゃキミ、山に登ったのは何人で誰かな?」


「えーと、魔法使いと、その弟弟子にノノ・ナンム!」


「そうね。で、何人かしら?」


 その少年は指を使い。


「三人!」


「はい、よくできました!」


「おーい、その子は全員の名前言えてねえぞ!」


「ソレじゃおじさん。みんなの名前言ってみて?!」


「ノノ・ナンムとギムじゃねーなぁ〜」

「あんた、ジムよ」

「違うよ母ちゃん。ブキだよ、ブキ・ジュナーブルだよ。それから魔法使いのオバさんはリフォーナ・ルン・マーベル!」


「そうね、リフォーナのフルネームよく覚えてたわね。でも、オバさんとか言ったら怒るかもよ。リフォーナは今の私と見た目は同じくらいだから」


「え、おねえさんはリフォーナ・ルン・マーベルと会ったコトがあるの?」


「ないわ、リフォーナはねぇずーっと二十代の美しさだったって。伝説が」


「あら、羨ましい。私もそうなりたいわぁ」


「あんたはもう四十だろ、ソレに二十代は、今見てぇだったじゃねーか。ぽっちゃりオバさんよぉ!」


   アハハハ


「お前さんは、若いときからやせたヤギ顔じゃないの!」


   アハハハ


「二人とも同じようなもんだな。アハハハ」


「はーい、始めるわよ。山の山頂にあるラン・シシィーマールの館にたどり着いた三人が知ったのは大魔道士ラン・シシィーマールの死と、二代目の登場。二代目は、まだ五歳だった」


「え、五歳だったの。オレより下だ!」


「あ、言わなかったけ?」


「子どもとしか」


「そうだっけ。で、その館の仕用人頭の女性が瞬間移動魔法を使えると知ったリフォーナが会いに行くと……」



 あたしたちは、マリーさんに会うために、数人の仕用人さんたちに聞き、居場所を。


「やはり、二代目のあの子と居るのか。二代目の部屋は三階の一番奥の部屋と言ってたわ」


 三階への階段を上がってると。


「あら、マリーさん!」

 

「こんにちは、お客様。この上はご主人様のお部屋しか有りませんので。ご遠慮して下さい」

「あ、あの私はあなたにお会いしたくて」

「私にですか?」

「はい、聞けばマリーさんは瞬間移動の魔法ができると」

「誰に聞いたのかしら……。私はただの仕用人です。魔法とかは使えませんけど。それじゃ」


「あ、待って下さい。それでは麓のお店に下りる時はラン・シシィーマール様の魔法で?」


「ええ、そうです。それでは忙しいので」


 行ってしまったわ。やはりあの人は大魔道士の力で瞬間移動を。


「リフォーナさん、あの二代目に聞いてみたら。出来ないとは言ってないし」

「そうね彼女が魔法で跳ばされていたんじや、魔法使いに聞くしかないわね」

「でも、上には行くなと、あの人が」


「いいじゃない、べつに悪いコトするわけじゃないし。ノノ、ちょっと行って見てきてよ。そういうの得意でしょ」

「寝てるのかもしれないわ。あの仕用人の人が降りてきたんだし」

「じゃ寝てるかどうか見てきてよ。あら、さっきまで一緒だったブキは?」

「あれ、リフォーナさん気づかなかったんですか、あのお茶とお菓子持ってきてくれた方とずっと話し込んでましたよ。で、あのマリーさんに会いに行くときはついてきませんでしたけど」


「相変わらずね、ブキは彼女がいても気に入った娘に会うと……。あきれたわ」


「じゃ行ってきます」


 スゴイはナンムの一族は、音をたてずに階段を上がってったわ。


 古代世界王ラを影で護っていたという一族の末裔なのよね。ナンムって。


 三階の廊下に。階段よりは気配を消して進むの楽。

 たしか、一番奥の部屋よね。


 奥のドアまで来て足をとめた。

 ドアに耳を付けて中の様子を。


 物音一つしない。やはり寝てるのかしら。

 ドアには、カギが。

 開けちゃおうかしら。

 腰の小物入れから細長い金属製の棒を出して鍵穴に。


「お客人、ドアのカギを壊さないでよ。直すの大変なんだから」


 えっ、あたしの後に二代目のあの子どもが。


「あ、壊しません。解除するだけです」


「なんで、わたしの部屋のカギ開けるの」


 と、ナニもせずにドアを開けた。魔法かしら?


「え〜と、なんていう人かしら?」


「ノノ・ナンムよ」


「ナンムね、入って」


 と、手招きされたのであたしは部屋に。


「かけて、今、お茶を入れるから」


 魔法を使うのかと思えばポットからカップに液体を。

 白いお茶だ。下で会ったときのとは違う香りと味がした。


「美味しいでしょ、外の家畜の乳で作ったお茶よ」


「ええ、初めて飲んだ味だ」


「コレは山の下にはないの? 名前は知ってるけど行ったコトない麓のポロロ亭にもないの?」


「どうかしら、あたしはあそこは一度行ったきりだから細かいメニューまでは」


「そう。まあなけりゃないでいいけど、あなたよくここまで気づかれずに来たわね」


「途中階段であのマリーって仕用人の人に会いました。この階は行くのは遠慮してくれと」


「なのに来た。なぜかしら?」


「あたしと一緒に来たリフォーナさんがあなたに教えてもらいたい魔法があると。あと、あたしは自分の先祖のコトを。あなたは二代目だけど大昔のコトは詳しい?」


「まあ、勉強したから少しは」


「じゃナンム一族のコト知ってる?!」


「ナンムねぇ〜。古い王様に使えていた闇の一族ってくらいしか。そうか、あなたはその一族なのね。で、ここまで。あなたにお願いがあるの。わたしを山から降ろして」


              つづく 

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