『魔』導士大戦編4
その4
ミアオの城。
「外が騒がしいようだが何事だ。マーリンガルド」
「よからぬ悪鬼共が都の周りを」
「なぜ我がミアオの都に悪鬼などというものどもが」
「おそらく『魔』の連中の仕業だと。我々も妙な悪徳魔法使いの悪行を調べていたところ。その魔法使いは『魔』の連中の手によるにわか魔導士と判明したばかりのところへ異変が。オーク鬼の襲撃とダークドラゴンの出現……」
「何、今の騒ぎはドラゴンなのか!」
城外。
アンギヤァアアーン
コーマ・レン婆さんの飛ばした星型手裏剣。
そんな小さな手裏剣なんかあのドラゴンに通用しないわ。
と思ったら。手裏剣は、当たる寸前に巨大化し、ドラゴンの腹に。
「さすがねコーマ・レン様、はじめの大きさなら効かぬと、ドラゴンは避けなかった。が……」
大きくなった手裏剣が効いたのか、ドラゴンの動きが止まった。
「リフォーナさん、ヤツの背後に。首を斬り落としてやる」
あたしは背にした大剣を抜く、いや抜こうとしたが長いので、前に持ってきて抜き、鞘をまた背に。
もっと背が伸びないかな、コレじゃ剣が使いにくい。
とか考えてると。
リフォーナさんは、キリーの実をドラゴンの背後に。
「ノノ、行くよ!」
「待て、ナンムよ!」
ナニ、頭の中で声が。
「この手裏剣の痺れ薬で、動けんのだ! おヌシワシの首斬る気だな。まだ、死ぬわけにいかんのだ小さきナンムの剣士よ。剣をおさめてくれ!」
「リフォーナさん聞こえた?」
「ああ、ダークドラゴンが頭の中に」
「ドラゴンはあたしをナンムと」
「ナンムの少女よ。ダークドラゴンは古の昔から生きておる。ナンムも知っておるんじゃ」
いつの間にあたしたちの後にコーマ・レン婆さんが。
「ノノ・ナンム、どうしたなぜドラゴンへの攻撃をやめた!」
あたし、より上に飛んでたブキ•ジュナーブルが。
「ブキ、あんたにはドラゴンの声が聞こえなかったの?!」
「ドラゴンの声?! 聞こえたよアンギヤァアアーンと」
「ダメね、あんたまだ修行が足りないわ!」
「ドラゴンは、あたしらの頭の中に!」
「あなた、魔法使いのくせに聞こえなかったの?!」
「なんのことだ、なぜ魔道士でもないノノが聞こえたんだ?!」
「ノノは、私の所で何年か魔道士の修行をしてたのよ。でも……。まああんたよりイイ弟子だったのよ。魔道士なら、ノノは、私の一番弟子だわ」
「リフォーナさん一番弟子だなんて、あたしには魔法は……」
「やっと話す気になったかダークドラゴン!」
「婆さん、この物騒な物取ってくれ。痺れて動けぬ頭の中で話すのがやっとだ。口も使えん」
「そうか、で頭の中に」
「ダークドラゴンよ、抜いてやってもいいが暴れるなよ」
「ああ婆さん。暴れんよ!」
コーマ・レン婆さんは手を上げ呪文を唱えると手裏剣が小さくなり婆さんの手元に。
「ウガァ〜が……」
「えっ!」
ドラゴンが自分の向き変えて口から火球を。
ズガガガーン
あたしらの背後の都壁が崩れた。
「ナニをするダークドラゴン、暴れんと!」
ドラゴンは背中のハネを広げると都の上空に。
「暴れてはいない、口から火玉が飛び出してな。言った。ワシはまだ死ねぬのだ!」
そう言うとドラゴンは飛び去った。
「しまった、ヤツの仕事は都の壁を壊すことか!」
「オーク鬼の群れが都に!」
「アレは、マーリンガルド殿の黒バト」
黒いハトが、コーマ・レン婆さんの肩に。
「師匠の使い魔だノノ」
「リフォーナ、とりあえず城に集まれと」
「リフォーナさん、あたしはオーク鬼を兵隊と、下に降ろして」
「わかった、気をつけな。あの数は……」
あたしを地上の広場に。
「コーマ・レン様、私はドラゴンを追います。ブキ、あなたも来て!」
「はいよ、姉弟子!」
「師匠にはそう」
「わかったリフォーナ、気をつけてな!」
コーマ・レン婆さんは城へ飛んで行った。
前方では、城の兵隊たちとオーク鬼が衝突している。人よりはひと回り大きいオーク鬼たちは棍棒を振り回して前進してくる。
あたしもその中に大剣で斬り込んだ。
城壁の上に集まった魔道士たち。
「ダークドラゴンが逃げたとな」
「ヤツは、まだ死ねないと……」
「リフォーナとブキは、ダークドラゴンを追ったとな……」
「マーリンガルド様、親しいアイバーンに聞いたところ。ダークドラゴンが妙な動きをと、まさか都に現れるとは」
「将軍、アイバーンはドラゴン族の一種だからな。なぜダークドラゴンがとか聞いていないのか?」
「それは……」
「しかし、あのドラゴンが壊した都壁、奴ら都に入れるためと。王様、あのオーク鬼の中にはゴブリンやトロール鬼も、誰がこの都を……。私も城を出て戦わねば、兵がおされておりますうえ、では」
「おい、近衛騎士団が出て大丈夫なのか?! 王様は……」
「魔道士よ、あとはまかせた!」
「近衛騎士団が……。オレもひと暴れしてくるか」
「シンファン将軍まで」
「ブランド、ココはお前にまかせた王様を」
「国一番の護衛隊長までもが!」
「魔法使い殿、父は平和続きで……。戦いたくてたまらないのです。王様は私が」
「マーリンガルドあ、アレは!」
「雲が渦を竜巻?!」
「いや、違う。コチラに来るぞ!」
城の上空の黒雲が竜巻のようになりコチラに渦の先が城壁の上に。
渦が消えると黒い衣服の異型の顔の人物が。
「グフォフォフォ。はジめまして、魔道士会の皆様グフォッ そシて、ミアオ王よ」
「貴様は何者だ、その奇面。人族ではないな」
そいつは人ではない顔をしてる。
大きな丸い目に小さな鼻の穴。大きい唇のない口。どちらかというと魚類みたいな顔だ。
「私は貴方がたが『魔』と呼ぶ者。その三将軍の一人マンサ・モーンとフォフォロ」
▽
「なんだ、おねえさん、『魔』の将軍って、ちゃんと人の言葉が喋れないの? もしかしたら魚類のにわか魔導士?」
「頭は魚みたいと私は聞いてるけど、やはり人語は話しづらいのかしら」
「『魔』の三将軍の一人と。他に不気味なヤツが二人いるのよね。どんなヤツかしら?」
「おい、ガキども黙って聞けお嬢さんの邪魔するな!」
「おじさんありがとうお嬢さんなんて……」
▽
「『魔王』様に、まズこの国をグフ、落とせと言われましてフォフォカツカカ……グフ」
つづく




