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『魔』導士大戦編2

その2 物語のはじまり


 町で一店の宿屋は一階が酒場で小さな舞台があって、たまに旅芸人たちがナニか披露していると。


 その晩、私は歌と踊りを披露し、上に部屋をとった。


 一階の酒場。


「俺、よう。子供の頃にローラ・レイを見た記憶があんだけど。マスター、彼女まえにココに来てるよな」


「さて、あんたが子供の頃は、この店はなかったからな。私もこの店が出来てから入ったんで、わかりません。しかし、あんた。子供じゃココに入れませんよ」


「そうだな。でも、見たんだよ。あんなキレイな女はそう忘れない」


 翌朝、私は何処かいい場所がないか町中を探した。


 この町も、まえに来たときと変わっている。


 お昼まえに、畑のまえにある丘を見つけた。

 丘の上には枝葉が多い見知らぬ大きな木があった。


 よしココにしよう。


 昼に軽い食事をして、ジローと丘に。

 ジローが木の根本にかがむ。

 すぐにはずせるジローの背の椅子を降ろし、楽器を手にして、酒場では歌わない農民の生活を詩にした曲を弾きはじめた。

 歌は歌わずに詩を大声で言った。


 広大な農地で働く人々に、いっときの安らぎを。

 彼方の山々から吹いてくる心地よい風よ。


 我が手で育てた大地の糧を、我らに恵みをあたえたまえ。


 曲は弾くが、詩は歌でなく人々にうったえる。


 丘の上で目立つことをしていると人々が集まってくる。


 今はお昼の休憩どき。その土地どちで違う休憩どきの長さはあるが。

 ココは、まだあるはず。


 やはり先に子どもたちが丘に上がってきた。

 何事かと大人たちも。


 ♪わたしの名はローラ・レイぃ 各地をまわり物語を語るぅ〜吟遊詩人〜♪


「あんたの歌、昨日酒場で聞いたが。そーゆーのやるのか?!」


「いえ、違います。コレから話すのは昔から伝わる英雄・勇者の冒険物語。さぁ小さい子たちは前に来て。大丈夫。お金は取らないから。おねえさんのお話を聞いてね」


「おねえさん、どんなお話しを?」


「昔々の話よ。勇者が悪い魔物と戦うお話」


「なんだ、子供向けか?! 色っぽい話は、やらないのか」


「まあ少しは出てくるかな」


「お兄ちゃん、色っぽい話って?」

「キレイな色した服を来た人のはなしだミラ」

「そんなんじゃねーよトン。色っぽい話って言うのはなぁ男と女が……。イテててっ耳引っ張るなよ。ダレだ。母ちゃん!」

「ミラちゃん色っぽい話って言うのは、お母さんやお父さんが仲良しって話だよ。あんたんとこみたいな」

「そうか、ウチの母ちゃんと父ちゃんはいつも一緒に寝てるから仲良いんだよ」


「そう、そんな話も出てくるかもね。今日ココで語るのは、あの『魔』と呼ばれた悪しき軍団とソレを滅ぼした古代から人の平和を守る魔導士会の戦いで活躍した英雄の話よ!」


「あのノノ・ナンムのか?! ワシは子供頃聞いたよ。誰にだっけ……」


「人が集まったので、そろそろはじめようかな。ノノ・ナンムという剣士と彼女親友の魔法使いリフォーナ・ルン・マーべルの冒険と戦いの話ね」


「ノノ・ナンムって大昔の女剣士だよね」


「そう、コレから話すのは彼女がまだ成人になる前の話だよ、そうね……。ソコのあなたくらいかしら」


「わたし? わたしはまだ14ですけど」


「そうなんだ。でも、この話のノノ・ナンムは見た目は少女よ。あなたみたいな、髪も短くカットした。でも、長生きの彼女と今の人たちとは違うのよね」


「おねえさん、じゃ話の中のノノ・ナンムって14のナナムみたいなんだね」


「その子、ナナムっていうのね名前も似ているわね」



 ロッシュの村をリフォーナさんと出た。


 ロッシュの村は『魔』化したギバルのせいで酷いことになった。彼は村を再興するために残った。

 しかも幼馴染の女の子とも。うまくやりなロッシュ。


「ノノ、寂しいのか? あまり話さないが」

「イヤ、寂しいなんて」

「あの子にロッシュくんを取られたのが…」

「やめて下さい、ロッシュとあたしはそんな仲ではありません」

「保護者、親代わりだった私には少々気になる。あそこにとどまるよう説得したのは私だからな」

「よけいな心配しないで下さい。まあリフォーナさんはたしかにあたしの親代わりでしたけど」


 ロッシュといたときは『私』と言ってたが、リフォーナさんと居ると昔の頃の『あたし』を使ってしまう。リフォーナさんと比べるとあたしはまだまだ子供だ。

 でもリフォーナさんは見た目は若いままだ。あたしがやっかいになってた頃と全く変わらない。


「リフォーナさん、旅に出ましたけどコレからドコへ」

「魔道士会へ一度顔を出して、あの村の出来事をとりあえず告げる」


「魔道士会ってドコに?」

「昔、一緒に行かなかったか?」

「行ってないわ」

「そうか、都にあるから少々遠いからアレを使おう」

「ホウキや杖はやめましょう。お尻痛いですから」

「そんな子供のおもちゃは使わないよ。大人には向いてない」


 と、リフォーナさんがバッグから出したのは細長いキリーの実だ。


「コイツに飛んでる鳥の羽を付ける」


 リフォーナさんは呪文を唱えると空の鳥を指さした。

 鳥はあたしたちの前に降りて自ら羽を二枚クチバシで抜くとまた、空へ。


「コイツなら乗り心地いい」


 魔法で鳥の羽をキリーの実に付けるとキリーが大きくなった。


「さあ、ノノ前に乗れ」


 あたしが大きくなった羽のついたキリーの実に乗ると後にリフォーナさんが。


「実に両腰の剣を刺し掴め。さぁ飛ぶよ!」


 リフォーナさんが呪文を唱えるとキリーの実が浮いて空へ。 


 そしてある高さまで行くと前に。


 コレならホウキや杖みたいに痛くない。 


             つづく 

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