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何人いる?  作者: 山奉行
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国境の砦攻防戦

連続投稿はもうやらない事にします

 他の人から見たら自分もそう思われるんだろうが、モブさんって前世は何者だったんだろう。俺の目の前にあるのは前世で何度か見た薬品「起爆薬」だった。雷酸水銀というらしい。

「ちょっと時間に余裕があるから作ってみた」って、そんな簡単に出来るものだったんだ。流石に起爆薬を自作したことは無かったから知らなかった。これで榴弾が作れる…ってもう大砲用の榴弾及び榴散弾と、小型の迫撃砲を作って頂いてるんですね。仕事が早い。小銃の雷管と違って、砲弾の信管は魔法陣でどうにか出来るものじゃないから、起爆薬は欲しかったんだけど、作り方を知らなかったんだ。

「陛下が亡くなってマチアスが新王マチアス一世って名乗ったよ。んでこっちに攻めてくるそうです、出発はあと一週間後だとか」

 マフィアの兄さんが情報をくれた。

「モブさん、そうするとこちらに来るのは七日たす四日で十一日後で合ってるかな?」

「まあ、大体そんなものだろうね。これだけの人数が居れば迎撃の準備は問題ないだろう」

  モブさんと打ち合わせして砦の前二百メートルの所に、長さ二キロほど塹壕を掘った。ここには小銃兵千五百と迫撃砲を持った擲弾兵千人を配置する予定だ。

 砦の後方は川が流れているので、堤防の上に五百人砲兵を配置した。砲は百門ある四斤山砲もどき…多分、同じくらいの性能があるだろう砲だ。馬で大量に運ぶことを考えると、この大きさが精いっぱいだった。

 砦には五百人いる。モブさんはここで全体の指揮をしてもらう。小隊の指揮しかした事ないよとか愚痴ってたけど、そもそも技術者でしかない俺よりいいだろう。それにしてもモブさんって何者なんだろうか。

 残りの八千人は予備として川向うに配置しておいた。いざという時は、砦から向う岸へ伸びてる橋を落としてもらおう。

 王都から、マフィアがまた情報を持ってきてくれた。新王マチアス一世は貴族達に召集をかけて各地の領兵合計三万と、直轄兵二万の合計五万で攻めてくるそうだ。何故かヒロインも同行するらしい、一部の操り人形はヒロインが指示出さないと何もできないらしいから仕方ないのか?

「アルベルト大丈夫なの?凄い大軍だけど」

「余裕で勝てる、小銃兵だけで向うが接近してくるまでに一人で十人は殺せる。それだけで一万五千が減るのに、その上で砲兵がもっと減らせるんだ。正直、負けようがない」

 実は半分本気で半分ハッタリだ。こちらの兵が大軍に怯えて逃げ出したら負ける、まあその前に片付けられると思うけど。

 明日には新王軍がやってくるので、最後の日ぐらいはと皆を集めて夕食をとった。兵たちも一部歩哨を除いてゆっくり休んでもらっている。

「お兄様、私が降伏して私の命と引き換えに領民を許してもらいましょう、私がマチアス様とヒロインさんの間を邪魔したのがいけなかったのです」

いやいや、イザベルを犠牲にするなんてありえないから

「今はもう俺の技術とかリスホルン侯爵領の富とかも目的に入っちゃってるからイザベル一人降伏しても無駄だよ。それに、負けないし」

モブさんがそれに乗ってくる

「五万程度なら余裕で勝てるって、十五万なら勝ち目無いけどな。それよりお前ら知ってるか?ヒロインはマチアスと結婚するにあたってマリー・ド・アントワネットに名前を変えたってよ。とりあえず、アントワネットは苗字じゃなくて名前だよって突っ込んでやりたいし、こんな馬鹿に負ける訳無いって」

 ごめん俺もマリーもアントワネットも両方名前だって知らなかった、しょうがないじゃないかジジイなんだし。

「とりあえず、マリー・アントワネットなら俺達の手できっちりギロチンに送ってあげないとな」

そう答えて誤魔化しておいた。


 戦闘は、二日で終わった。勿論俺達の圧勝だ。

 初日は、新王軍は砦から二キロ先で密集陣形を組んだ。だが残念なことにそこはこちらの四斤山砲の射程距離だった。榴散弾の斉射を浴びて近衛兵に被害が出たら、ヒロインがびびったのかそのまま帰って行った。

 こちらは、川向うの予備兵から千人だけ選出して、野営地に迫撃砲で夜襲をかけた。小型の迫撃砲だが、それでも五百メートル位は余裕で届くので、三発だけ撃ってそのまま山に逃げ込んでおくよう指示を出した。どうやら火薬庫に引火したらしく、こちらからでも火柱が確認できた。

 二日目は、三万位まで減っていた。どうやらマチアスとヒロインは銃士隊とともに逃げ出したらしい。無謀にも突撃をかけてきたのだが、ちょっと応戦すると領兵が直轄兵に攻撃しだした、それで終了。

 めんどくさいんで、どちらも開放してお帰り頂いた。彼らが、何千人しか居ない小さい砦に、五万で攻めてボロ負けしたという事実を拡散してくれるだろう。

 後は王都に攻め込むだけだ。



 ところで、降伏してきた顔見知りの兵士が言ってたんだが、行軍中ヒロインは、毎晩マチアスや銃士隊の連中をテントに連れ込んでアンアン言ってたらしい。

 アンアンがとっても大好きってお前は未来から来たロボットか。

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