崩壊のはじまり
次の日の朝、ミレーユから変身したまま戻れないと告白された。早く言えと思ったが無理な事に気が付いた。昨日は大変だったからなぁ。
魔力の暴走はほぼ収まったんだが、どうも少し魔力が漏れ出すようになってしまったようだ。一週間ばかりかけて色々試して、結局小さい円盤を仕込んだ腕輪を左腕につけてそこで魔力を消費させることにした。とりあえず銅で作ったが、そのうち金か銀でアクセサリーっぽく作ったものに取り換えてあげようと思う。
ちょっと問題になるのは、腕輪を付けているときは魔法を発動させる事が出来なくなってしまった事だ。魔力を流そうとすると全部円盤を回転させる力に変換されてしまう。外せば変身してしまうが魔法が使えるようになるので
「とりあえず、変身アイテムだとでも思ってくれ」
と言っておいた。一応俺の自作アクセサリーという事で喜んでつけてくれているのは幸いだ。銅も磨けば結構綺麗だからね。
ヒロインの魔法についてはある程度判って来た。彼女は裏社会でも色々やらかしたらしくそっちの方から情報が入って来たのだ。
結局ヒロインの魔法というのは洗脳魔法というのが一番みたいだ、魔法の影響が増すほどに彼女のいう事が絶対だと思うようになる。何もなければ二日ほどで洗脳が解けるらしいが、彼女に手を出すと(詳しく言うとR18になるので割愛)解けなくなるそうだ。
ちなみに魔法陣はへその下にあるらしいので、こっそり覗き見る事も出来そうにない。ミレーユに殺されるから。
ただし、兵士用の防御魔法で防げる。まあ、魔力を減衰させる障壁を展開する魔法陣だから当たり前の話だ。この魔法陣を持っていれば魔力が特に高くないものでも近寄らなければ問題なくなる。これは失礼だが学園の警備兵で確認させてもらった。
陛下に以上の事を報告したら王城では今、文官に至るまで全員防御魔法の魔法陣を身に着けている。ミレーユ姫を対象にしたテロが先日発生したからという理由でだ。これで多分陛下は大丈夫だろう。マチアスが色々やっているのだが、この国では貴族は学園を卒業するまで成人とみなされず、陛下の命令をどうこうする権利が無いのでとりあえずは大丈夫だろう。
城の魔法学者達と俺が魔法陣作成で三日ほど徹夜したが、ミレーユの膝枕があるから俺はまだやれる。
学園の方は魔法陣を付けてくれるものが半分くらい…男子が三分の一、女子が三分の二だ。洗脳が解けてきて付けてくれる人もいれば、近寄られて洗脳されて外してしまう人もいる。
そして悲しい事にマチアスはもう手遅れな気がする、学園銃士隊のほとんど全員もだ。イザベルの前では口が裂けても言えないが、あいつ等全員兄弟になっちゃったのかよすげえなヒロイン、ビッチにも程がある。
そんなこんなで一年かけてヒロインが裏の社会と繋がりがあった証拠、そしてミレーユに薬を仕込んだ黒幕である証拠を集めていって、そろそろ訴え出てギロチンにかけてやろうかと思った時に事件は起こった。
陛下が急病、城勤めのほぼ全員がヒロインに洗脳されていてそれ以外の人間は城から追い出されたのだ。そして、いったい何があったのか確認する間もなくイザベルが学園に呼び出された。
イザベルがヒロインに対して行っていた嫌がらせに対する断罪だそうだ。




