ep6. 新米冒険者、ようやく正式にデビューしました。
——終着街・ラストリア。それは、魔王討伐を目指す冒険者達が行き着く、最後の地。
そんな街が異世界転生して初めて訪れる所になるとは、なんと言ったところか。
「えっと…まずは冒険者ギルドへ行けばいいんだっけか。」
俺はこの世界ではまだ正式な冒険者として認められていない。そのため、ギルドで冒険者登録をしなければならないらしい。
「あそこが冒険者ギルドです!早速中へ入りましょう!!」
意気揚々とティナが先導する。…そういえばティナみたいな妖精たちってこの世界ではどのような扱いなのだろうか?
ギルドは木造建築で、受付っぽいところと奥に賑やかなところがある。
「手間に見えるのがギルドのカウンターです!あそこでは冒険者登録をしたりクエストを受注したりします!奥は休憩所となっていてメンバーが足りないパーティが募集をしていたりしますよ!…まずは受付で登録しちゃいましょう!」
ティナが受付まで飛んでいくので付いていく。どうやら冒険者登録をするところとクエストを受注するところは別スペースのようで俺が今行こうとしている登録用のカウンターは全然人がいない。終着街と呼ばれるくらいだしそんなものか。
「すみませ〜ん!!この人を冒険者登録したいんですけど〜!」
ティナが受付嬢へ話しかける。こいつは普通に他の人にも見えているようだ。
「は、はい…構いませんが…。失礼ですがここで冒険者登録を?一体どこからいらしたんですか?」
不思議に思うのも無理はない。こんなところで冒険者登録をする者は稀だろう。
「あぁ、俺は異世界から来たんだが…何故かはわからないがこのすぐ近くに飛ばされてしまったんだ。」
「そ、そうだったんですか…。それは災難でしたね。そっ、それでは気を取り直して冒険者登録を行います!ここに必要事項を記入してください!」
そう言って受付嬢は紙とペンを差し出してきた。…普通にひらがなやカタカナで良いのだろうか?
「レイさんの世界の文字で大丈夫ですよ!この世界では言葉や文字がその人にあった言語に翻訳されますから!」
なんともまぁ便利なものだ。流石は異世界といった所か。
…先程渡された紙に必要事項を記入して受付嬢へ渡した。
「…はい!確認できました!これで今日から貴方は正式に冒険者として認められました!奨励金として10000ゴールドと冒険者カードをお渡ししますね!このカードを見せればこの街や他の街でのお店の物品の割引や買取額の割増など様々な特典があります!大切に保管しておいてくださいね?」
この世界の通貨はゴールドというのか…。10000ゴールドってどんなもんなんだ?それに、冒険者カードか。便利な物もあるものだ。学生手帳に近い感覚がする。
「ありがとうございます。」
「ありがとうございますぅ〜!」
礼を言ってお金と冒険者カードを受け取り、冒険者ギルドを後にする。
…これで正式に冒険者として認められた訳だ。
「よしっ!これでちゃんと冒険者になった訳だし、まずは武器やら道具を揃えよう」
「いいですね〜!それっぽくなってきましたよ〜!!」
ティナもなんだか楽しそうだ。
俺も気分が乗ってきた。これからの生活に期待に胸が高まった。




