ep4. 死に戻りしたかと思ったら、また殺されちゃいました。
「あ、あれ…?」
異世界へ転生した俺は、なぜか転生したばっかの時と同じところで突っ立っていた。
「レイさん大丈夫ですか?!」
「あ、あぁ…大丈夫だが…」
一体どういうことだ?俺はついさっきゴブリンかなんかにブン殴られて死んだはずだったんだが…
一つ可能性として考えられるのは…
「死に、戻り…?」
異世界転生系ではよくあるジャンルの一種、死に戻り。
転生した主人公が死ぬたびに死ぬ少し前へ飛ばされる…といったものだ。
まさか俺が死に戻りをしている…?
「もしかしたら、ティターニア様の加護によって死に戻りのスキルを獲得したのかも?!レイさん、一回自分のステータスを確認してみてください!」
ステータスってどうやって開くんだ…?と思うと視界にそれっぽいものが現れた。
「うおっ?!」
「あ、開けました〜?そこからスキルページを開いてみてください!」
スキルページ…?これのことか。今のところスキルは何も習得していないっぽい。
レベルアップとかで獲得できるのか?
「固有スキル…?」
「そうそうそれです!何かありましたか?」
どれどれ…?
“固有スキル:死に戻り”
“このスキルの所持者が死亡すると途中地点までスキルの所持者、及びパーティメンバーは生前の記憶を引き継いだままタイムリープする。”
「死に戻りというスキルがあったぞ。」
「本当ですか?!…でもおかしいですねぇ、死に戻りスキルは所持者本人しか記憶を引き継がないはずなんですけど〜?」
固有能力がおそらく加護の力によってついたと伝えると、腑に落ちたようにティナは頷いた。
「それなら納得です〜!ティターニア様の力によって習得したスキルは時々変化することがあると聞いた事があります!…ところでレイさん、魔王討伐へ向けてどのようにされるおつもりですか?初心者向けの町はここから徒歩だと1ヶ月くらいかかっちゃいますよ〜!」
…そういえば俺は魔王を討伐せねばいけないのだった。忘れていた。しかしここから1ヶ月もかけて移動しなければならないのか…。
「なぁ、この辺の魔物を狩ってレベリングをするっていうのは…流石に無理があるか?」
「絶対に無理って訳じゃあないですけど…途方もないくらい時間がかかっちゃいますよ?それに、今のレイさんなら一撃でお陀仏です」
そうだよなぁ…でも1ヶ月もかけて初心者向けの町へ行くというのもなぁ…
しょうがない。これは覚悟を決めよう。
「一度あのゴブリンにリベンジしてみる。それでも無理だったら…また考えるしかない。」
「そっ、そうですよね!何かしないと始まりませんもんね!」
それからゴブリンを発見し、早速挑もう…と思ったが、そういえば装備品がなにもないぞ…?
「なぁ、武器とかないか?」
「わっ、私はこの世界を案内することがお役目なので…戦ったりはできませ〜ん!!」
どうしたものかなぁと考えていると、嫌な予感がした。
後ろを振り返ると、その予感は的中していたんだと分かった。
「…またかよ。」
それを言い終わる頃には、俺はまたゴブリンに全身を打ち砕かれていた。




