ep2. 転生したら、ラスボスの城の目の前でした。
「幸いにも貴方は選ばれた存在。——異世界に転生し、再び生きる事ができます。」
女神ティターニアと称する女性は、俺にそう言った。
「異世界に転生…?あの小説とかでよくあるやつか?」
「はい。そうです。私には貴方を異世界へ導く力があります。」
異世界へ導く力ねぇ…。果たして信用していいのだろうか。
「異世界転生つっても、そこで俺は何をすればいいんだ?それをすることで俺に何のメリットが?…あとは、何かチート能力とかくれないのか?」
どうせなら、チート能力とかでチヤホヤされてみたい。そしてハーレムを作ったり。…なんてな。
「異世界転生した後、カミヤ様には魔王を討伐していただきます。そのメリットですが…何か一つだけ願いを叶えることができます。」
「願いを叶える…?それって生前の世界へ戻ったりもできるのか?」
「はい。可能です。」
おいおいマジかよ…聞いた感じ本当になんでもいけそうだな…。
どうせもう死んでるんだしいっそのこと転生してみるのも悪くないか?
「まぁ悪くはないな…。それで、なんか能力とかくれないのか?」
「そうですね…。私の方から加護を授ける事なら可能です。そうすることで、ステータス成長率の向上、固有スキルを転生後獲得できます。」
加護ねぇ…。てかステータスとかやっぱりあるのか。俺が想像つくような感じの異世界ってことか。
「…いいぜ。異世界転生して、魔王を討伐してきてやる。」
「わかりました。では、異世界転生の儀式を行います。」
そう言うと、俺の足元に魔法陣が展開された。
「女神の名の元に命ずる。彼の者に加護を与えよ!」
俺の頭上に雷が落ちた…が、痛くも痒くもない。むしろ体が軽くなってようだ。
「異世界転生への準備が完了しました。間も無く転移が始まると思われます。」
そろそろ異世界へ転生するのかと身構えていると、俺の近くでフワフワしている謎の小人がいるのに気がついた。
「…この俺の周りを飛んでるのはなんだ?」
「私たちの使い…妖精と貴方方の世界の人間は読んでいましたね。戦闘でのサポートや異世界の案内をしてくれます。きっと役に立ちますよ。」
なるほど…。女神様の加護とその妖精とやらの力があれば問題ない。ということだろうか。
「転移が時期に始まりす。…どうか、御武運を。」
その言葉を聞き届けると同時、俺の視界は徐々に切り替わっていった…
「異世界…に着いた…のか?」
なんだか俺の思ってた感じとは違う、とても禍々しい雰囲気の世界が広がっていた。
あたりは溶岩のようなものが流れており、近くに城が見える。
「あっれれ〜?おかしいですね〜?ここは魔王の城のすぐ近く、レイさんのような転生したての人が来る場所じゃないです〜!」
「…お前話せたのか。」
先ほど女神が話していた妖精…が物凄く流暢に話している。こんな風に話せたのかよ。
「…?待て、お前今なんて?」
さっき魔王の城のすぐ近くと言っていたような…?流石に聞き間違いだと思うんだが。
「ですから〜!ここは魔王の城のすぐ近く、レイさんのような転生したての人が来る場所じゃないんです〜!」
「なん…だとっ…?」
異世界転生した喜びも束の間、それは絶望に変わりつつ…いや、完全に絶望に変わった。




