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異世界転生したと思ったら、ラスボスの城の目の前で?!〜新米冒険者、転生直後からずっとボコられ続けている件について。〜  作者: 御厨あまね


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ep11. スライム討伐に行ったら、訳あって絶望しました。

 レベルアップして解放されたスキルの試し撃ちも終わり、

本格的に魔物討伐をしてレベルを上げることにした。


…のだが。


「ここどこだ。」


 スライムからの攻撃を避けるために移動スキルで逃げてきた訳だが、

よくわからない場所に来てしまったようだ。


「…勘でいけるか」


「ちょっと待ってくださいレイさん!私に任せてください!妖精には今まで行った場所なら完全に記憶できる能力があるんです!」


 そんな力があるのか。

 それなら俺の勘よりもティナの能力に頼った方が良いだろう。


「それじゃあ任せた、ティナ。」

「はいはーい!任されました〜!」


 こうして俺はティナの案内の元ラストリアまで行くことにした…が、


「あっれれ〜?おかしいですね〜。全然着きませんよ〜?」


 …もう30分近く歩いただろうか。一向に着く気配がしない。


「なぁ、本当に行った場所を記憶できる能力があるんだよな?」

「本当ですよ!私がレイさんに嘘を付く訳ないじゃないですか!!」


 …ティナに怒られてしまった。でもな…このままティナに着いていくというのもなんかな…。


「少しだけ俺に任せてくれないか?」

「えぇでも…」


 悲しい顔をして自分の言っていることが信じてもらえてないのではと言いたげなティナだが、

この未知の世界で彷徨うのも危険だ。

 …一応また自爆してデスルーラするという手段もなくはないが。


「ティナのことを疑っている訳じゃないんだ。だがこのまま迷ったままってのも危ないだろ?」


 少し諭すように言うと、ティナは分かってくれたのか素直に頷いた。


「よしそれじゃあ…こっちへ行ってみるか。」


 なんとなくこっちに来た時の記憶を蘇らせながら歩みを進める。




 10分近く経っただろうか。見慣れた景色が見えてきた。


「よし…。戻ってこれたみたいだな。」


 死に戻りをした時の復活地点まで無事到着した。


「レイさんすごいです〜!!…私がレイさんのお役に立つことはできませんでしたけど。」


「そこまで気にすることはないさ。誰にだって上手くいかない事はある。」


 元気のないティナを励ます。…少しまずかったかな。


「ありがとうございますレイさん。…次はもっとお役に立てるように頑張りますね?」

「あぁ、頑張ってくれ。さて、ラストリアに戻ってこれた訳だし、スライム討伐とでもいくか!」


 思わぬアクシデントに見舞われたがようやく魔物討伐へ出かけられる。


 …これまでずっとやられ続けた分、しっかり返されてもらおう。




「…やっぱりここにいるか。」


 新スキルの試し打ち相手にしていたスライムは、いつもの場所へ戻っていた。


「やるんですね、レイさん!」

「…あぁ、任せてくれ。」


 クロスボウを握りしめ、矢を構える。


「“風縫い”ッ!!」


 戦いのゴングを鳴らす拘束するスキルをスライムに放つ。

…正々堂々とはかけ離れているが、そもそも圧倒的戦力差があるのでそんな事を気にしている余裕はない。


「“ゼファーショット”ッ!!」


 続けてスキルを放つ。これなら少しはダメージを与えられたはずだ。


「すごいですレイさ〜ん!!戦えてますよ〜!!」


 拘束の効果が切れる前に矢を続けて打ち込む。

…一回で勝てるとは思っていない。何度だって死に戻りしてやる。だから矢の消費などお構いなしにさらに打ち込む。


「まずいですレイさん!スキルの効果が切れちゃいましたよ!」


 拘束から解放され、自由になったスライムは勢いよくこちらへ接近する。

…なんとかダッシュで距離を稼げないか?


「クソッ!やっぱスキルがないと無理か!」


 走ってもスライムの移動速度の方が早い。このままだとまた自爆に巻き込まれる。


「追い風ッ!!」


 移動速度を上げるスキルを使用する。少し狙いにくいが逃げながら矢を打ち込む。


「少しずつ距離が離れてきてます!この戦法なら勝ち目があるかもしれませんよ?!」


 非常に時間がかかるやり方だが、安全に倒すならこれが一番良いかもしれない。

 もしかして本当に勝てるのか?


 ——しばらく時間が経ったが、まだまだ倒せそうな気配はしない。


「…しぶとい奴だな。」


 スライムと距離を取り、魔力瓶を飲む。

 思ったよりも時間がかかってしまった為、魔力切れをさっきから起こしてしまっている。


「大丈夫ですかレイさん!このままだとジリ貧じゃないですか?」


 …確実にダメージは与えられているはずだ。

だが確かにこのままだと埒があかない。どうする…?何か策は…?

 打開案を考えていると、ティナが絶句したように俺に声をかけてきた。


「れ、レイさん…見てください!」

「…おいマジかよ。」


 目の前の景色を見て俺は絶望した。

 先程まで1体だったスライムは、仲間を呼び、合わせて3体に増えていたのだ。


「本当に勝てるんですよね…?」

「あ、あぁ…。多分…な。」


 今の発言には何の根拠もない。が、魔王討伐を達成するにはこんな所では負けていられない。勝つしかないのだ。


「…やるしかない、いくぞ!」


 己を鼓舞するためにも大きな声を出し、俺はクロスボウを構え直した。

本編とは関係ありませんが、ペンネームを変えました。

御厨あまねとしてこれから活動していきます。何卒よろしくお願いします。

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