きちんと反省、さらには対策
その日の夜、グンマの某所では、秘密の会合が開かれていた。
出席者は四人だ。
グンマのポセイドン。
グンマのリヴァイアサン。
グンマの乙姫。
そして、グンマの浦島太郎七世。
四人そろって、『(グンマ県内)海の四天王』である。
「昨日の『フロンティア・オークション』は、本当に残念だった」
ポセイドンが口を開く。
グンマ県には悲願がある。どうにかして、海が欲しい。
昨日は海の獲得にあと一歩のところまで迫りながら、最後の最後で逆転を許してしまった。
「だが、落ち込んでばかりもいられない」
ポセイドンが告げると、リヴァイアサン、乙姫が続く。
「きちんと反省、さらには対策」
「次のオークションでは、絶対に勝ちたいしね」
海が出品されることは珍しいが、皆無ではない。
「だが、今のままでは勝てないだろう」
ポセイドンの言葉は正しい。
埼玉県は強かった。そして、それ以上に東京都は強い。
「実は、ある噂を聞いている。まだ真偽の確認中だが、次の『フロンティア・オークション』に、『海』が出品される可能性があるらしい」
リヴァイアサン、乙姫、浦島七世は顔色を変えた。
「本当か、ポセイドン!」
「あくまで噂だ。とはいえ、それなりの信憑性もある。ここ数日中に、真偽を確認できるだろう」
「おおっ!」
声をそろえる他の三人。
「したがって、本当に海が出品された場合に備えておくべきだ」
ポセイドンが一枚の設計図を広げる。
「あと数日で、これが完成する予定だ」
あの『無敵スイカ』と同じく、『第七次』の時に開発していたが、当時は完成しなかった物。
「おおっ!」
さっきとは違って、浦島七世だけが声を発する。
リヴァイアサンと乙姫は、
「これって本当に効果あるのか?」
「あまり期待できないような・・・・・・」
とはいえ、浦島七世の正体は、先代の県知事だ。『第七次』の最前線にいた人物。当事者だからこそわかる、そんな苦労があったのかもしれない。
そのあと、四人は会議を続ける。
明日以降の役割分担、それを決める時になって、
「すみませんが、私は外してもらえませんか。今回は別行動を取らせてください」
真剣な表情で浦島七世が言ってくる。
「東京都や埼玉県に勝つため、次のオークションが始まるまでに、どうしてもやっておきたいことがあります」




