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乞食姫と呼ばれた王女  作者: 大介
第5章 王国の改革

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アリエッタ 私の友達

私が彼女と出会ったのは酷い惨状の中だった。

思い付きで平民と会話したいと思った私は王国が管理している孤児院に行く事にした。


お母様は現状を知っていたのだと今は思います。

私は10歳まで我慢する事になりました。


孤児院を開けた私は余りの惨状に言葉が出ませんでした。

これを王国、いえ王家が管理していたのかと。

人が住む環境ではありません。


ただ、その環境には似合わない綺麗な輝きがありました。

その輝きに私は魅了されたのかもしれません。

何故あの惨状であの輝きがあったのでしょう。


理由は分かりませんが輝いていたお陰で私は決意しました。

この子と友達になると。


完全に私の我儘です。

相手の感情すら無視した勝手な思い。

考えれば貴族の様なものですよね。


孤児に王女が私の友達となれと命令したのです。

しかし、彼女は受け入れてくれました。


私は彼女を地獄から地獄に送ってしまったのかもしれません。

2年間で王族の隣にいても相応しいだけの教養を身につけてもらいました。


彼女に会ってから一度も、人の悪口を聞いた事がありません。

学園に通って貴族に、虐められても、嫌がらせをされても何も言いません。

感情にも変化がありません。


でも彼女の心は輝いています。

不思議です。


激怒したのを見たのは一度だけ。

私を侮辱された時だけです。


彼女は私と同じ目を持っています。

貴族の悪意があまりにも酷く彼女を越えて私にまで届きました。


その時に初めて彼女の意思を聞いたかもしれません。


学園を退学したい。

私がいると王女様に被害が出ると。


また私は我儘を言いました。

あなたは私の友達だから絶対に離しませんと。


私の言葉のせいで彼女はまた地獄を歩き出しました。

自分が弱いせいだと思ったので訓練を始めました。


報告を聞いた私は止めさせたい訓練です。

それなのに彼女は輝いています。

そして私の隣にいてくれます。


どうしてでしょう?

私の我儘で辛い事ばかりです。


でも文句も何も言いません。

全てが私の為の行動なのです。

私はどうすれば良いのかわかりません。


お父様が行動で示せば良いと言いました。

彼女の為の行動は何でしょう。


ありとあらゆる努力を文句を言う事も無くする彼女。


私が彼女に出来る事はあまりにも少ないのです。

お城や孤児院で孤児を差別する人は遠くに送りました。

それだけです。


私に出来る事は王女である事だけでした。

彼女の前では常に王女です。


それだけしか出来ないのです。


月日が流れて行く中で考えました。

どうすれば彼女を幸せに出来るのか?


私にはその答えは分かりません。

しかし、私の為に地獄を歩くのを止めて欲しいのです。


そして思いつきました。

同じ身分になれば良いじゃないか。

そして孤児院改革から王国改革に変更しました。


私が作る国なら彼女を同じ身分にしても誰も文句を言えない。

私が作る国なのだから彼女の好きな様にさせてあげればいい。


私は他人の為に歩いていたとは思いません。

彼女の為に歩いていただけです。


人の上に立つ資格とか話したりもしました。

本当はどうでも良いのです。


彼女に悪意を送って欲しくなかっただけです。

彼女が私の為に全てを捧げるなら、私は彼女の為に全てを捧げよう。


いつの間にかお互いを捧げ合う様になっていました。

友達とは何でしょうか?

私には良く分かりません。


でも1人だけ自信を持って友達だと言える人がいます。

それが私の自慢です。


私の我儘で友達になるように命令した彼女。

名前も年齢も私が決めました。


彼女の名前はエリエッタ、愛称エリーです。


「ねぇエリー私達って友達かしら?」

「アリーが私に、今日から友達です!と言ったので友達です」


何か少し変な気がしますが私達はこれで良いのです。

アリーが友達になれる人はこの国にいませんでした。

他国と繋がりがないため同じ身分の人がいないのです。

アリーはエリーを友達と呼ぶため国を作り変えました。

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