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乞食姫と呼ばれた王女  作者: 大介
第2章 王立学園1年生

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閑話 ディアナ 緊急事態

少し拷問要素が入っています。

苦手な人は注意して下さい。

もうそろそろ学園の始まる季節か。


教師を守らないといけないんだよね。

どうすれば良いのだろう。


今年は授業中にも襲撃してきそうだし…。

「失礼します。ディアナ様、エリーゼ様。クラウディア王妃様がお呼びです」

「「直ぐに行きます!」」


急げ、急げ。


「「ただいま参りました」」

「2人を見ると妹を思い出すわ。もっと気を楽にして良いわよ。それで聞きたいんだけど、あなた達と同年代の子供って一族に残ってる?」


「少し遠い親戚の子にはいますが、実力までは分かりません。基本的な訓練はしていると思いますが実戦を経験していないと思います」

「やっぱりそうよね。あなた達が優秀だからいるかもと思ったけど難しいわね。来年からは授業中も教師を守る必要があるかもしれないのよ。貴族って馬鹿だから夜に失敗したら昼間にしようとか考えそうじゃない?」


「「はい。そう思います!」」

「解決策が無いわね。教師を全員こちらで用意した方が良いわ。孤児院で立派に子供に教えているみたいだし、学園はこちらで管理しましょう。あなた達の学年は私がやっても良いけど、妹でも良いのよね。どっちが良いかしら?」


何て言う2択。

どっちも緊急事態だ。

お母様の方が優しい気がする。


「「お母様です!」」

「そうなの?じゃあお願いしちゃいましょう。指揮も任せるわ。ちょっとお願いしてきて頂戴」


「「かしこまりました」」


やばい、やばい。

「姉さん、これはまずいよ」

「分かってるよ。私達が頼む事になるとは思わないじゃん」


「「ただいま!」」

「あら。もう任務が終わった訳ではないでしょう?どうしたの?」


「お母様に任務です、クラウディア様から依頼がありました」

「へぇー。姉さんから依頼ね。どんな依頼かしら。楽しみだわ」


これは終わったかな。

いや、クラウディア様の方が強い。


「学園の指揮をお願いしたいそうです。教師を全て一族の人間と入れ代えて暗殺者に対応するとの事です。お母様は私達の学年の担任をしてほしいと」

「なるほどね。話は分かりましたが1つだけ聞かせて欲しいのだけれど、あなた達の担任の話をする時、姉さんは自分か私か選択させなかったかしら?」


まずい、これはまずいよ。

私達が仕事押し付けた形になっちゃうじゃん。

嘘ついて後でばれたらおしまいだし。


もう終了です。

正直に白状しよう。


「お母様の方が優しいと思ったのでお母様を選択しました」

「そういう事ね。良く分かったわね、姉さんを選択したら地獄だったわよ。貴族の態度が悪かったら授業の初日に全員の指を一本だけ斬り落とすとか平気でやる人だから。それを指がなくなるまで続けるのよ。学園を休んでも指は減っていくから。手の指が無くなったら足の指。授業は60日あるでしょ?指が足りなくなったら何をすると思う?少しずつ手を削っていくの、60日で両手が無くなるようにね、止血も麻酔も完璧に出来る人だから。しかもそれで優しい対応の人だから私の方が適任だわ」


拷問が優しい対応なの?

そんな地獄知らないんだけど。


「実際にそんな事があったのですか?」

「ええ。ファクラー侯爵家の当主は両手と足の指が無いわよ。姉さんにわざとぶつかるから悪いのよ」


やばすぎる。

侯爵家を拷問しているじゃん。

しかもぶつかっただけでだよ。


「何で今は狙われていないのですか?」

「最初の暗殺者を同じ姿にして送り返したの、次の暗殺者は片足も無くなる。その次の暗殺者は両足も無くなる。次の暗殺者は耳も無くなって、最後に姉さんが直接会いに行ったのよ?あなたが好きな姿は何番目ですか?ってね。当主は襲う気も無くなったみたいよ」


本気でやばい。

拷問の常識が壊れてるよ。

しかも考えただけじゃなくて実行しているのが恐ろしい。


「その時、お母様も手伝ったのですか?」

「いいえ。そもそも姉さんにぶつかるのがおかしいでしょう?分かっててぶつかって来るのを待ったのよ。今後の為に麻酔と止血のテストをしたかったみたい」


医療行為のテスト相手を探していたんだ。

それが、ぶつかって来ようとした侯爵家当主に決まったんだ。


極刑の犯罪者とかを使えば良い気がするけど何で?


「あなた達、犯罪者でも使えば良いのにと思うでしょう?理由は簡単なのよ。姉さんの暇つぶし。あの人は天才だからテスト何てしなくても思いついた事は出来てしまうのよ。だから暇つぶしの相手を探していただけよ」


やっぱり異常だよ。

化け物だよ。

目の前で見せられたらトラウマだよ。


「王女様は感情が見えるでしょ。あれは姉さんの力が分かりやすく見えるようになっただけだわ。だって姉さんは人を見るだけで考えている事が分かるんですから」


一族最強決定じゃん。

過去も未来も含めて最強です。


「ちなみに私もある程度分かるわよ。あなた達の考えている事が正解だわ。姉さん1人で一族を綺麗に掃除してしまえるのよ。もうおかしいでしょ?笑ってしまうわよ」


いや、笑えないです。

想像以上の化け物だよ。

一族総出でも無理なんだ。


「今の話を聞いてカウントダウンの意味が分かった?あれは時間以内に決めるのを促している訳じゃないのよ。実は、時間を決めて痛みに襲われる様にしていたの。麻酔が切れる時間のテストをしていたのよ。だからカウントダウンしていたの。それも暇つぶしね」


もう限界です。

眠れなくなりそうです。


「それでね、その話をしっている私にカウントダウンする訳よ。怖すぎない?」


怖すぎます。

姉妹で何してるんだろう。


「私の時は10秒ごとにチクチク針で刺されたなぁ、懐かしいわ。姉さんは家族には優しいから失敗してもその程度で終わりなのよ」


それじゃあやっぱりこの任務も私達の為なのかな?


「正解よ。あなた達の成長を促す為の任務でもあるの。だから怒られて無いでしょう?」

「はい。優しい言葉だけでした」


あ、やばい…。

引っかかった。


(姉さんのバカー)

(ごめんエリーゼ)


「へぇ、任務で失敗しちゃったんだ。どうしようかしら?私は別に優しく無いわよ?」

ディアナとエリーゼにとって本当に怖いのはお母様でした。

王妃は家族にはとても優しいです。

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