64話 飴の味は人を笑顔にするようです
大変遅くなりました。これからぼちぼち更新していく予定です
「え、ぁ、す、すみません。聞き間違いでしょうか。「確か、あるだけください」と言われましたか?」
「はい、お金ならきちんと持っている」
ポケットの中から、光輝く金色の貨幣を取り出し目の前のドワーフに見せつけるように見せる。
「本当に買われるのでしょうか?」
心配そうな眼差しでこちらの目を見てくる。
「それが物を売る人としていっていい台詞なのか?買いたい人がいるんだ。それぐらいの対応を見せてくれてもいいんじゃないのかい?」
え、こいつ本当に買うの?と思っているのだろう、唖然とした目でこちらを見ている
「はい、銀貨5枚でどうでしょう。希少な砂糖を使っておりますので」
「……値札がないんだけど。」
本来、売り物なら付いている値札がなかった。
これ、この人が本当に作った物か?…実は盗んだ物じゃないのかと不安になって来た。
「私が言っているので、この値段でいいですよ。」
「わかった。あいにく金貨しかないんだ。5銀貨のお釣りをくれる?」
「すみませんが、たった今、銀貨を切らしておりまして……」
「それじゃあ、銅貨を50枚くれる?」
「すみません。今銀貨と銅貨も切らしていまして、」
「……………」
どうやら、タイミングが悪くお釣りを支払うこともできない自動販売機のような状態になっている。金を切らしている自動販売機は、お釣りまでも飲み込んで行く。過去に、千円で160ジュースを買ったが十円玉が切れていたため五百円と百円玉3枚のお釣りしか落ちてこなかった。四十円も合法的に騙し取られてしまった俺は、ジュースを欲しい時はスーパーに行きジュースを買っている。
だって、ふつうにスーパーの方が安いしね。
話を戻して
「そのかわりに私が暇つぶしで作ったこのナイフを銀貨5枚で買ってくれませんか?」
彼女が、ナイフを渡して来た。
そのナイフは、全体的に鉄を使って刃物の先から鍔まで見える鉄の刃物は、白く鈍く輝きを放っていた。ナイフにはあんまり詳しくが、これがなかなかの業物ということだけわかる。
「こんなものをもらっていいのか?」
「はい、逆にこんなものを銀貨5枚で買ってくれるだけで、ありがたいですよ。」
「わかった。では、頂くぞ。」
「はい。どうぞ。」
彼女から、鉄ナイフと飴をもらった。
「なぁ、これを暇つぶしで作ったんだよなぁ?」
「えぇ、はい。たまたま鉄剣が落ちていたので、溶かして作りましたけど……どうしました?」
「どう溶かしたんだ?」
「魔法で…」
「そんなにも火力でないだろ?」
「そんなものが魔法ですよ」
「本当に?」
「はい、本当に」
なんて便利な言葉なのだろう。この言葉で全てが解決すr
「わけないだろ!!そんなにも熱が出ないだろ!だって、融点1500度だぞ!!おいおい、テメェらどれだけ物理限界超えたいんだ!!まさか、物理限界突破を一線を越えるとか思っていないだろうな?それ以前にいろんな一線を超えているよ!」
異世界転移もの。現在それを体験中の俺に合わせてみれば、
「出るんですよ。空気を吸って吐いたら出るものなのですよ。スゥ〜……ハァ〜……ほらね」
そこから出た火は、マッチ棒から出た消えそうな火ではなく松明の様なぼうぼう燃えている火が出てきた。自分は、この様な火は、桜との対決で体験し済みなので別にびっくりはしないが
「………これできるのあんただけだと思うけど?」
普通の人がこんな事をできるかと思った。
「そうなんですか?てっきり、今日昼から行われるライマム祭りに参加するあなたならてっきりできると思いましたけど……どうしました?」
「なぁ、初対面だよな!?」
なんでこいつ知っているの?怖いんだけど!!
「はい、初対面ですよ。でも、あなたが持っている武器がなんか明らかにオーラが普通の武器とは違うので参加するのかと思いまして。」
そうなのか?まぁ、作り方は邪道だし案外わかりやすい物なのかな?
「武器に詳しいのか?」
「いいえ。武器を作る才能があるだけで、詳しくなんてわかりませんよ。だって、本来なら、飴細工をしたくて最近小遣いを貯めるため軽く武器を作ったら、「あれ?なんかよく売れるなぁ?……えぇ!!俺の相棒を作って欲しい?素材ならある?」とかいろんな人にいろいろ言われ、逃げる様に家を出た私はいろんな所に行きましたよ。」
才能あるやつの周りに人が集まるとはこの事だろう。終いには、家を出るレベルまで行ってしまうとは………
「あんたも苦労しているんだな。いろいろと」
「えぇ、まぁ、勢いで家を出ましたけど意外にも旅は楽しいものですよ。」
それからいろんな話をしてくれた。無益な殺生をしない獣人の村や野菜と果物しか食べていないのに、無駄に体が成長しているエルフの村。今言っていることは本当に記憶に新しいことなのでリアル感があった。彼女は語り手としても才能があるみたいだ。そんな彼女に質問をしてみた。
「龍族の街に行ったのか?」と「桜龍って知っているか?」と質問をしたがら「いいえ」と「知りませんねぇ」とこの言葉が帰ってきた。
そのあと、ここをいつまで滞在をするかと聞いたら、祭りが終わるまでいます2日前にここに来て、まだ街を探検していませんから。旅の楽しみの一つですとドヤ顏で言ってきたことにイラっとしたが、いろんな事を聞きたいが、思った以上に時間をかけて1秒にも1分にも感じる話を聞いたせいか時間が経っている様だ。
そろそろ、この場から離れてしまおう。だって、気を使ってくれていた俺の連れが…桜がイライラしている様だから。
「桜、これをあげるよ。」
「え、なにこれ〜」
「彼女が作ったものだ。美味しいぞ?」
彼女を少し煽る様に袋から飴を取り彼女の目の前で、飴を加える。あの世界は、いろんな果物の味がしたが、この飴は、そんな物を使わないで、手間と暇をかけて作ったシンプルな砂糖の飴はとても美味しかった。
「以外に美味しいな」
「ありがとうございます。」
「私にも一つ分けてよ!!」
「ほらよ……なぁ?美味しいだろ?」
少しプンプンしていた彼女の表情が少し少しと舐めるたびに笑顔になっていく。
「本当だ!!おいしぃぃ!!」
「こんな子供にも言われるなんてなんか照れますね。」
幸せそうに味わう様に飴を舐めていく。
ガリッガリ!!ガリガリッ
「あ、飴を砕いてしまった。」
つい、いつもの飴を食べている時の癖で砕いてしまった。よし、もう一つ飴を食べてよう……
「……飴…ちょうだい」
「ほら。今度は砕くなよ。」
「うん!!」
いつかから始まる試合が始まるかなんてわからないけど今この時は、幸せに感じたと俺は思っているのだろう。だってこんな展開をあまりなかった
からつい笑顔になってしまう。
「そういえば、さっきから、木の札を持った人たちがなにやら急ぎ足でどこかに向かっている様ですが……どうしたのでしょうね?」
その言葉に周りの動き疑問を感じた俺は、急いで、アンナから預かった札を取り出す。名前、番号しか書かれていなかった札に文字が書かれている。
タクミ 魔法の部 番号 180 0H20M45S
場所、魔王城。
さくら 拳の部 番号 150 1H0M0S
場所、コロシアム
どうやら、ぼちぼち試合が始まる様だ。




