第22話 狙う獲物は…
明日はお休みだから投稿頑張ります!
宜しければ評価やコメント宜しくお願いしますm(_ _)m
(ドゥ・リン視点)
オルソさんの試験開始の合図と同時に『探索』の魔術を展開。今回は私を中心に半径1キロ以内の魔物を探知できるよう設定。
『(ここから約500m先に「大猪」の群れがいくつかいるエリアがあるな…)』
大猪は基本的に群れることで、他の外敵から身を守る魔物だが、たまに群れの中でのトップ争いに負けたものが単独で街の方まで現れる事がある。単独であっても中級レベル、群れを相手にすると上級レベルまでランクが跳ね上がる。
しかし、今回狙っているのは大猪ではない。その群れの近くで潜んでいるアイツだ。
「東の方の国の言葉で『漁夫の利』という言葉があるって聞いたけど、それを狙おう…」
思わずニヤリとしてしまう。視界の隅でオルソさんがビクッとしているが、何かいたのだろうか?『探索』には何も引っかかってないから、普通の野生動物かな?
私はオルソさんを視界から外し、『探索』が指し示すアイツがいる方向へ向かうのであった。
********
「(いるいる…ふふふ。)」
私の目の前にいるのは大猪の群れ…では無く、それを狙っている緑龍。今回のターゲットである。というのも、この魔物は4~5m程の大きさで、基本的に単独で行動する。狩りの時は視野の前の獲物に集中し、周りの警戒が疎かになる癖がある上、他の龍種と比べると動きも遅く、攻撃も単調でソロで狩るにはちょうど良いのだ。まぁ、ちょっと面白い特性があって、狩るのは大変と言われるが、私にはよく分からない。
私にとってコイツは、肉は美味しいし、革は高く売れるし、骨や臓器は薬にもなるし、素晴らしい獲物なのである。これは狩るしかない。新鮮な肉の方が美味しいので、奇襲は速攻で決めなければならない。
私は『気配遮断』『音遮断』の魔術を重ねがけした上で、緑龍の背後1mまで忍び寄った。そして心臓目掛けて光属性魔術『光線』を高出力で放ったのであった。
*********
(オルソ視点)
ドゥ・リンの試験が始まった。
本来、魔術科の卒業試験は低級レベルの魔物をソロ討伐出来れば良い。例外として、王族やその婚約者に関しては民を率いる上で強さも重要になるということで、中級以上の魔物のソロ討伐が求められていた。王族の婚約者といえど、弱き者は求められていないのだ。
本当はドゥ・リンも低級レベルの魔物をソロ討伐出来ればそれで良かったのだが、俺の主がそれを良しとしなかった。『どれくらいのレベルか見て、配属先を考えたい』とか言っていたが、多分面白がっているのが半分、もう半分は今計画されている案に彼女を組み込むつもりなんだろう。彼女は条件を満たしている。
さて、彼女は俺が合図してすぐ『探索』の魔術を展開したようだ。俺はここに来る時からずっと展開しているが、約500m程行ったところに大猪の群れがいる。群れの中で弱ってる奴を狙うのが1番楽だろう。この辺りは低級レベルの魔物は全くいないことだし。
このハードモードの卒業試験は前もって低級レベルの魔物用の魔物避けを使っているのと、他の魔術師達が試験が行われるこの辺り一帯に低級レベルの魔物が入らないよう結界をはっているのだ。
……うんうん、やはりドゥ・リンは大猪の方へ行く様だ。今回は驚かされる事無く試験が終わりそうだ。
さてと、俺も彼女の後を追うかな…。
******
彼女は大猪の群れから100m近く離れた所で立ち止まった。やはり獲物は大猪らしい。
群れには10体前後の大猪がいるようだ。どうやら最近産まれた子供もいるな?子育て中の大猪は警戒心が強く、気が立っている為要注意だ。
お、きちんと『気配遮断』『音遮断』の魔術を重ねがけしているな。偉い偉い。これなら大猪も狩れるだろう。使用する魔術によっては何体か狙えるかもしれない。
と、思ったその時、ドゥ・リンが光属性魔術『光線』をいきなり高出力で放った。
ちょっと待て……!?獲物から遠くないか…??
(リンが集合場所に来るまでの会話)
ジュリア「昨日の試験、リン大変だったらしいけど大丈夫かしら?」
レオン「リンなら俺達と同じ試験でも大丈夫だろ?それより、お前は大丈夫か?俺の婚約者であるばかりに苦労かけるな。」
ジュリア「ふふふ、大丈夫ですわ!中級レベル以上の魔物は美味しいと言いますから今日楽しみにしてたくらいですよ。今日はお母様達もBBQの準備をして待ってると言っていたので、頑張らないと!」
レオン「そ、そうか…。」




