表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界行って、騎士団長やります!   作者: 神崎冬花
人魔衝突編
54/64

幕間 帝国御前会議

『――――と言うわけで、魔王の侵攻は失敗してアストレイト王国の被害は微少だ』

『情報感謝します。此方の準備も整っております。もうしばしお待ちを』

『ああ。頼むぞ』


 情報局の局長は、魔法通話機による遠距離通話を終わらせ、通話機を魔力補充機に置いた。

 通話していた相手とこの情報員は大陸の東側に位置する巨大な帝国。パルファノウス東連邦国の人間である。

 帝国は遙か昔、神代の時代から存在する長寿国である。

 その国土面積は人類国家の中で他者を引きつけない程の広さだ。蛇足だが、アストレイト王国は二番目に広い国家であるが、その差は十倍はある。

 東側の人間は他の国の人間と比べ、魔力量も戦闘能力も大きく秀でていた。

 解りやすく言えば、僅か五歳の幼子でも三十分足らずで野ウサギを自力で捕獲出来る程である。

 狩りの経験がない者でもだ。

 同じ唯一神に創られたにも関わらず、自分たちだけ他とは違う膂力を有している。

 それは何故なのか。

 これを東側の人間は唯一神に一番最初に手がけられたからだの、唯一神に選ばれた者だと騒ぎ立てはしたが、真相は未だ解っていない。

 その中でも最も強き者は皆を導く王となった。

 それが今の皇帝、貴族である。

 亜人族の国と同じ時代の歴史を持つ帝国の基盤となった小国は、次々に周りの部族や国を併合し、今では大陸の三分の一を占める程巨大になっていた。

 だが、王侯貴族はこの程度では満足出来ず、千年前、西側に進出したのだ。

 東の帝国と、打倒東側のために組まれた西側連邦との戦争は苛烈を極めた。

 一年以上にまで繰り広げられた戦いは多大な血が流れ、最悪なことに受肉の機械を窺っていた地獄の悪魔達が兵士や女子供の死体を利用し、億を超える悪魔が世に解き放たれてしまったのだ。

 その愚かな行為は唯一神クロノスの逆鱗に触れ、唯一神クロノスが天界の天使兵を引き連れ、悪魔達を地獄に追いやったのだ。

 だが、その被害は人間にとっては尋常なものであり、人類の数は半減してしまったのだ。

 ここからの千年が、第二次人類創世記とも言える。

 東と西の戦いは、停戦という形で幕を終え、後にこの戦いを“聖戦”と称した。

 そして現在。その準備期間は終わった。

 この十年間、帝国はひたすら牙を磨いていたのだ。

 この大陸を統治するために。

 



 

 △▼△▼△▼




   

 情報局局長は、早速この情報を上層部へと報告した。

 そして、元帥から御前会議を行うという命令が発せられたのである。

 会議場に集められたのは貴族、各軍団の団長、元帥、そして皇帝その人であった。

 僅か百名の会議だが、集められた者は一人当千の英雄ばかりである。

 帝国の御前会議は厳かに始まった。


「まず第一軍団。サンコ殿の軍勢百五十万。貴殿等には技術班の最新兵器を投入させる」

「兵器、というと、アレの事でしょうか?」

「ああ。“魔杭砲射出機”。あれを貴殿の軍隊に五機預ける」

「はっ。光栄です。兵の動きは、当方に一任してくれるのでしょうか」

「ふ、む。あちらには回復術師団があったな。あれが厄介だが、それはあちらが対処してくれるだろう。貴殿等は正面から叩いてくれればいい。どうせあっちは我等の兵器に驚いて手も足も出ないだろう」

「承知しました」


 元帥の作戦に、第一軍団長のサンコは口を挟むことは無い。

 それは他の貴族達も同様だった。

 何故なら、誰も自分たちの勝利を疑っていないからだ。

 西に潜んでいる情報局によると、西側は軍事兵器の開発を全くしていなかったからである。

 そんなことでは自分たち帝国には適わない。

 だからこの御前会議はとてもスムーズに事が進んでいる。

 もはや貴族達は只の聴き人。これから先に起こる栄光の生き証人でしかない。

 

「さて、第二軍団に関してだが。ベルデギウス殿等に関しては出番がないやもしれぬ」

「おいおい。じいさん、冗談も大概にしてくれや。この俺が留守番だと? 冗談じゃねえ! 聖戦が始まるってのに何もせずに時代が変わるのを見てろってのかよ?」


 この会議の中でも取り分けて目立つ巨漢を誇るベルデギウスは元帥の言葉にいきり立った。

 本来なら無礼そのものなのだが、誰も声を出すことは無い。

 ベルデギウスは帝国の中で一、二を争う実力者であり、暴漢だからである。

 怒らせてしまえば自分の命を覚悟する程なのだ。

 元帥はベルデギウスを忌々しく睨み、舌打ちをしそうな声音で言葉を紡いだ。


「黙れ、ベルデギウス。皇帝陛下の前であるぞ。……そうさな。お主には亜人族の国を担当してもらおう。もし敗北したらわかっているのであろうな?」

「誰に言ってんだ? この俺が負けるはずがねえだろうが。なんてったって俺は唯一神様のお力の一端を授かってるんだからな!」


 そう言ってベルデギウスは獰猛に笑った。

 唯一神の力の一端を持つ者。

 それを聞いた者はあまりの不敬に憤慨するであろう。

 だが、ベルデギウスの持つ力は実際に神の力と言っても差し支えない程なのだ。

 その発言に苦々しい顔をする者もいるが、黙るしかないのだ。

 それから、兵の立ち回りや非常事態時の対処などを話し合い、御前会議はおわった。

 御前会議は一時間も掛からず終了し、終ぞ皇帝が口を開くことは無かった。





 △▼△▼△▼ 


   



 そして、帝国は西側の国に聖戦を再開する伝達兵を送った。

会議内容を書くの本当に難しい。あまり詳しく書きすぎても後のネタバレになるし、解りやすく書ける表現力も持っていない。悔しいっす。


ブックマーク、ポイントよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ