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異世界行って、騎士団長やります!   作者: 神崎冬花
鬼王降臨編
24/64

20話 対 オークその1

久しぶりの投稿です。

 ユーリ達が森林地帯に着いたのとほぼ同時刻。

 湿地帯にマーガレット達、宮廷魔法兵団が到着した。

 湿地帯に入る直前で馬車を止め、進軍の準備を始める。

 オーク討伐作戦に参加するのは、魔法兵2000名。一般兵5000名の構成だ。

 1万のオーク達を相手取るには兵数が絶望的だが、魔法を使えるか使えないかで、戦いは大きく変化する。

 第4階位の魔法ともなると、戦術級である。

 地形を大きく変える程の威力を有している。

 それが2000名である。

 負ける余地無し。

 更に、ここには。


「皆、準備は整ったか⁉ 相手は1万のオークと言えども、我ら宮廷魔法兵団がいれば取るに足らぬ相手だ! 指揮は私、宮廷魔法兵団団長セレナが努める。ヨロシク頼む!」


 最強である、魔法兵団団長その人がいるのだ。

 セレナは冷酷なその見た目に反して、意外と大雑把な性格である。

 アレンと違って自分が出れば確実だと考えている。

 魔法兵団8000名を全員引き連れてこなかっただけまだマシであった。

 8000名全員を連れても、統率が執り辛く、最悪魔法に巻き込まれる可能性があった。

 作戦会議で最初は全員連れて行くと宣言したセレナだが、魔法兵団全員から猛反対された。

 なので、セレナは渋々その4分の一の兵を引き連れるだけで我慢した。

 だが、2000名でもかなり多いのだ。第4階位を使える者500名いれば充分に足りるのだ。

 それなのに結果は第4階位を使える者が2000名である。

 全員一斉放射すれば、1万のオークなど塵と化せる。

 魔法兵達は溜め息を吐きながらも、内心は楽しそうでもあった。

 セレナの我が儘は今に始まった事ではないし、魔法兵は全員セレナに心酔しているのだ。

 士気は重々。

 セレナの掛け声で計7000名の兵士達は進軍を開始した。



 △▼△▼△▼



 マーガレットは泥の道を危なげなく進み、列に付いていった。

 魔法兵団に入ったのは3ヶ月前。

 セレナは開口一番、


『お前、見所があるな! 私が直接稽古してやろう!』


 と言われ、マーガレットはそれから鬼の様な特訓を受けた。

 1週間で第2階位を習得し、1ヶ月で第3階位、そして2ヶ月で第4階位を習得した。

 第4階位に関しては、どれだけ才能があろうと、普通はマスターするのに1年は掛かる。

 才亡き者は10年とも言われる。

 それを2ヶ月でマスターしたのは、マーガレットの才能が開花したのか、それともセレナの鬼の扱きの御陰であろうか……。

 そして今は第5階位の習得中である。

 正直に言えば、マーガレットの頭はパンク寸前であったのだが、オークの討伐で一時的とはいえ、訓練から逃れられたマーガレットはオークに感謝する程だった。

 だが、正直に言えば、オークは勘弁してほしい……と言うのがマーガレットの現在の心境だ。

 女の天敵――もはや代名詞にもなっているその称号。

 女性冒険者はオーク討伐クエストはあ無意識的に嫌悪するほどであった。

 毎年被害に遭い、女性が自殺する原因第1位である。もっとも、生きて帰ってこれた者はあまりいないのだが……。

 『オークに組み伏せられた時は舌を噛み切って自害しろ』とは、女性冒険者の暗黙の了解である。

 魔法兵団は男性もいるが、どちらかと言えば女性の比率の方が大きい。

 今回も男性800名に女性1200名である。

 歩を進める度に女性達の顔色が曇っていくのは当然のことであった。

 それはマーガレットも例外では無く、心臓が先程からうるさい。

 

「大丈夫かい、お嬢さん?」


 不意にマーガレットに声を掛けてきたのはオッドアイの青年であった。背にはハルバードを提げていることから、同僚ではないと判断する。

 が、その鎧は一般兵に支給された鉄の鎧ではなく、煌びやかな黄金に輝く重厚な鎧であった。

 この鎧は今朝に見た。確か……。


「近衛騎士団の……」

「お、そうだ。俺の名はレイスだ。よろしくな」


 スッと、手を差し出してくるレイスの手を控えめに握る。


「は、はい。マーガレットです。よろしくお願いします……」


 マーガレット名前を聞き、レイスは少しフッと、笑った。

 頭を傾けるマーガレットにレイスは思い出したかのように言葉を連ねる。


「ああ、すまない。俺の後輩にマーガレットと似た反応をする奴がいてな。キノって奴なんだが……」


 キノと似ていると言われ、マーガレットは嬉しく思った。

 どんな形であれ、憧れのキノに似ていると言われれば自然と顔が緩んでしまう。



「あの、キノさんって普段どんな訓練をしているんですか?」


 騎士団に入ってからキノと会ったのは今朝が初めてだった。せめて普段どこに居るのかさえ知れたらいいのだが……。

 そう思いレイスに尋ねてみる。

 レイスは顎に手を乗せ、考える。


「うーん、そうだな。普段は俺と模擬戦をして、終わったらよく大図書庫に行ってるな」


 大図書庫か、暇があったら行ってみよう。

 そう思った直後、緩んでいた空気を引き裂く大声が上げられた。


「敵影発見! 総員戦闘準備! 魔法兵は呪文の詠唱を始めろ。遠慮はいらん、最大火力でねじ伏せてしまえ‼」


 息をするかの如く、まったく動揺していないセレナの声が聞こえた。


「御出なすったな。オークロードって奴はどいつかねぇ」


 まったく緊張感の無いレイスの声。

 マーガレットは杖をギュッと握りしめ、詠唱しながら走り出した――


ごめんなさい、全然戦ってないです……(謝)

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