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異世界行って、騎士団長やります!   作者: 神崎冬花
王国活動編
15/64

幕間 夢・予知夢・夢想・悪夢

ここから文の書き方を少し変えます。

 △▼△▼△▼

 



 夢とは様々な物がある。

 幸福な夢だったり、悪夢だったり、混沌とした夢だったり、数多くある。

 そんな中でも、私がいつも見る夢は特に変わっているだろう。


「お母さん!」


 黒い髪を肩甲骨辺りまで伸ばした少女が自らの母を呼ぶ。

 その少女は恐らく『私』なのだろう。

 過去の私だ。だがそれは私であって『私』ではない。

 

 少女の母親――『私』の母は、ニコリと笑い陽炎の様に消えていく。

 やがて明るかった空間は『私』を中心に黒に染まる。

 『私』は蹲り啜り泣く。

 お母さん、とみっともなく喚きながら。

 これが『私』だ。これで私だ。

 1人で泣く。それが私だ。

 

 やがて黒かった『私』の髪は白に染まっていく。

 完全に白に染まった時『私』は泣くのをやめた。

 深い哀しみを背負いながら。

 

 『これ』はなんだ?

 現実か、幻想か。

 これはただの夢なのか。

 少なくとも、『これ』は私の物語ではない。

 だってそうだろう? 私に母親なんていない。

 これは、私の願望か。

 それとも私が辿りかけた『真実(ルート)』か。

 まあなんでもいいや。


 


 ――どっちみち1人なんでしょ?


 そうだね。私は結局1人だ。どんな運命でも。


 ――辛くは無いの?


 どうだろうね。『これ』は私が創った『もしも』だ。親がいても私は1人だ。


 ――1人を望むの?


 そういうわけじゃないよ。皆がいれば私はなんだって……。


 ――無理だよ、そんなの。


 どうして?


 ――だってそうでしょ? 
















 どうせ皆『消えちゃうんだから』。


 ……。


 ――大切な人が死んだら哀しみは深くなる。それが嫌だから『私達』は1人を選ぶ。

 あぁ、今思えば異世界に来て妙に落ち着いていたのは当たり前だよね。だって、家族が居なくならないんだから。


 マーガレット達は?


 ――守るんでしょ? 命に代えても。貴女は『自分』が辛くならないために3人を守る。貴女は臆病者だからね。


 そんなこと……。


 ――そんなこと、貴女が一番解ってるでしょ? ねえ、『乃愛』。


 ……。


 ――貴女が何を望むのか知らないし興味も無い。平凡な暮らしをしたかった? まっとうに行きたかった? くだらないね。人生楽しんだ者勝ちさ。


 私は、1人になりたくない。


 ――知らないよ。どうするかは『私達』の自由だ。それとも『私』を助けたかった?


 ……ッ。


 ――無理だよ。助けられない。だってあれは、『私達』の()()だろう?


 ‼


 ――逃れられないよ。運命から。これが『私達』の宿命さ。


 



 黒い空間が崩れていく。





 ――どうやら時間みたいだね。じゃあまたね『乃愛』。




 

 そして空間は完全に崩壊した。

 これは夢ではない。

 夢という言葉では片づけられない。

 

 だって、これは私達の『未来』だ。

 次は私が『私』になる。

 失いながら生きる。それが私だ。

 だとしたらこの夢は、

 どれだけ悪い夢(幸福な夢)なのだろうか。


 反吐が出る。


 私は『私』の元まで近づき、優しく抱擁する。

 『私』が私の中に入ってくる。

 その瞬間流れる()()の感情。

 私の髪も白に染まる。

 次は()()()だ。

 

 そして、私は――




 ▼△▼△▼△

 


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