幕間 夢・予知夢・夢想・悪夢
ここから文の書き方を少し変えます。
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夢とは様々な物がある。
幸福な夢だったり、悪夢だったり、混沌とした夢だったり、数多くある。
そんな中でも、私がいつも見る夢は特に変わっているだろう。
「お母さん!」
黒い髪を肩甲骨辺りまで伸ばした少女が自らの母を呼ぶ。
その少女は恐らく『私』なのだろう。
過去の私だ。だがそれは私であって『私』ではない。
少女の母親――『私』の母は、ニコリと笑い陽炎の様に消えていく。
やがて明るかった空間は『私』を中心に黒に染まる。
『私』は蹲り啜り泣く。
お母さん、とみっともなく喚きながら。
これが『私』だ。これで私だ。
1人で泣く。それが私だ。
やがて黒かった『私』の髪は白に染まっていく。
完全に白に染まった時『私』は泣くのをやめた。
深い哀しみを背負いながら。
『これ』はなんだ?
現実か、幻想か。
これはただの夢なのか。
少なくとも、『これ』は私の物語ではない。
だってそうだろう? 私に母親なんていない。
これは、私の願望か。
それとも私が辿りかけた『真実』か。
まあなんでもいいや。
――どっちみち1人なんでしょ?
そうだね。私は結局1人だ。どんな運命でも。
――辛くは無いの?
どうだろうね。『これ』は私が創った『もしも』だ。親がいても私は1人だ。
――1人を望むの?
そういうわけじゃないよ。皆がいれば私はなんだって……。
――無理だよ、そんなの。
どうして?
――だってそうでしょ?
どうせ皆『消えちゃうんだから』。
……。
――大切な人が死んだら哀しみは深くなる。それが嫌だから『私達』は1人を選ぶ。
あぁ、今思えば異世界に来て妙に落ち着いていたのは当たり前だよね。だって、家族が居なくならないんだから。
マーガレット達は?
――守るんでしょ? 命に代えても。貴女は『自分』が辛くならないために3人を守る。貴女は臆病者だからね。
そんなこと……。
――そんなこと、貴女が一番解ってるでしょ? ねえ、『乃愛』。
……。
――貴女が何を望むのか知らないし興味も無い。平凡な暮らしをしたかった? まっとうに行きたかった? くだらないね。人生楽しんだ者勝ちさ。
私は、1人になりたくない。
――知らないよ。どうするかは『私達』の自由だ。それとも『私』を助けたかった?
……ッ。
――無理だよ。助けられない。だってあれは、『私達』の未来だろう?
‼
――逃れられないよ。運命から。これが『私達』の宿命さ。
黒い空間が崩れていく。
――どうやら時間みたいだね。じゃあまたね『乃愛』。
そして空間は完全に崩壊した。
これは夢ではない。
夢という言葉では片づけられない。
だって、これは私達の『未来』だ。
次は私が『私』になる。
失いながら生きる。それが私だ。
だとしたらこの夢は、
どれだけ悪い夢なのだろうか。
反吐が出る。
私は『私』の元まで近づき、優しく抱擁する。
『私』が私の中に入ってくる。
その瞬間流れる悲哀の感情。
私の髪も白に染まる。
次は私の番だ。
そして、私は――
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