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異世界行って、騎士団長やります!   作者: 神崎冬花
王国活動編
14/64

番外編 迷信は信じたら負け

本編はどうしたのかだって? これを書きたかったんです…。

 やあ、私だ。キノだ。

 今回は買ってまだ3日しか経っていないマイホームのベッドの中からこんにちわさせて頂こう。

 何故ベッドの中なのかだって?

 それは…


「へくち! うぅ…」


 盛大にくしゃみをしてしまった。

 そう私はどうやら風邪を引いてしまったようなのだ。

 一体体温がどれくらいなのか知りたいが、生憎この世界には体温計が無い。

 が、私は別だ。何故って?


《個体名:キノの現在の体温は“38.2度”です》


 ナビ子さんがいるからさ。

 ナビ子さんがいれば私の体温を知るくらいどうって事は無い。

 しかし、38.2度か完全に熱やな。

 今日は朝から何も食べていない。スポーツドリンクを飲みたい気分だが、もちろんこの世界には無い。

 薬を買いに行く気にもなれないし、寝ていようそうしよう。

 

 そう思い、布団を被ると、コンコンと、控えめなノック音が聞こえる。

 立ち上がろうとするもそのまま床に崩れ落ちてしまった。


 いかんな、このままじゃ。

 そう思い無理にでも立ち上がろうとすると。


「キノさーん。起きてますかー?」


 扉の向こうからマリアの声が聞こえてくる。恐らく冒険に行くために私を迎えに来たのだろう。

 私は痛む喉を押さえながらなんとか声を絞り出す。


「入って良いよー…」


 私の声が聞こえたのか、聞こえていなかったのか、呼びかけるのとほぼ同時に家へと入ってきた。


「お邪魔しまーす。…てっ、キノさん!?」

「だ、大丈夫ですか!?」


 床に座り込んでいる私の元に、マリアとマーガレットが駆け寄ってくる。どうやらマーガレットも居たようだ。

 二人は私をベッドの上に運び、毛布を掛けてくれた。


「キノさん風邪を引いていたんですね…」

「じゃ今日の冒険は休みですね…」


 マーガレットとマリアが心配そうな顔で言ってくる。


「大丈夫。一日寝ればすぐに良くなるから」


 そんな二人を安心させるように私は微笑しながら答える。

 

「あ、あの、私薬買ってきます!」


 そう言ってマリアは小走りで家を出て行った。

 心配してくれているのが解る。きっと居ても経っても居られなくなったのだろう。

 

 その後マーガレットが水を持ってきてくれ、一息吐けた。

 そういえば、私が風邪を引いた時、孤児院の皆がよく看病してくれていた。

 と言っても10歳前後の子達ばかりだったのでいくらか失敗していたが、その思いやりがとても嬉しかったのを覚えている。

 もう会えないのかと思うと少し悲しくなるが、皆との思い出を忘れなかったら、きっと耐えられる。

 それにこの世界には元の世界にはいなかった友達がいる。

 だから、私は心に固く誓うのだ。皆を絶対に守ると。風邪如きでへばっている場合では無いのだ。

 

 そう思っていると、マリアが帰ってきた。なにやらネギの様な物を持って。


「お待たせしましたキノさん! さあ、これで風邪を治しましょう!」


 そう、ネギを握りしめながら言ってくる。


「これで治すって、なんか作ってくれるの?」


 お粥かなにか作ってくれるのだろうかと思っていると、マリアはいたって真剣な顔でかぶりを振り。


「違います。















       これを()()()()()()()()()!」















 …What Did(今なんて)You Say(言ったこの子)


 え…今この子なんて言った?

 お尻に入れるって言った?


 …え?


「ま、マリア。入れるってどういう?」

「そのままの意味です。このネギをキノさんのお尻に入れるんです」


 …。


 私は逃げようと上体を起こそうとしたところ、マーガレットに捕まった。

 畜生、すでに包囲網は完成していたのか!


「ちょっ、ちょっと待ってマリア! 本当にそれ入れる気なの?」

「はい! 大丈夫です。八百屋のおじさんが『風邪を引いたら尻にこのネギをぶっ刺せばいい』って言ってましたから!」


 あ、駄目だ。この子ピュアすぎて簡単に騙されてる!


「わ、わああああ‼ 放してマーガレット! じゃないと私大変なことになるから!」

「大丈夫ですキノさん! 風邪が悪化するよりはマシですから!」

「違う! 風邪がどうこうじゃなくて、私は今女としてのプライドで言ってるから! それ入れちゃったら女として色々無くしちゃうから‼」

「キノさん、入れる時少し痛いかもしれませんが我慢してくださいね? これで風邪はバッチリ治りますから! ただ数日お手洗いの時で大きい方をする時お尻の中がヒリヒリするかもしれませんので」

「だろうね! そりゃネギをお尻の中に入れるんだもんね! あ、ちょっ、ズボン脱がさないで! ああああ、ちょっ、ほんとに、ほんとに待って! あ、あああああああああああ‼‼」




―――――――――――――――――――――――




 翌日、風邪はすっかり治った。

 ただお尻の中が数日ヒリヒリしたのは言うまでも無いだろう。



 結論。迷信なんかろくなもんが無い。



この迷信どこかで聞いたことがあるんですよね。

どこだっけ?

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