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「30秒」

すみませんでした

なんやかんやあって今回から再開します

2週間に1回ずつ投稿できるように頑張ります

神「さて、捜索に取り掛かりましょうか」


隼「一時間以内に犯人を見つけてボコボコにする....」


中「そうすれば爆弾の解除が可能になるわけですね....?」


神「彼の言ったことが本当ならそうなりますね」


校舎の入口、3人はキーパーの"ゲーム"をおさらいする


治「.......」


中「で、では私は向こうの校舎を探してきます....皆さん、くれぐれもお気をつけて....」


そう言うと中本(なかもと)は隣の校舎へと駆けていく

しかし


治「待てよ」


ズダアアンと轟音を鳴らして中本(なかもと)の眼の前に立ち塞がる


中「な....なんですか?」


治「なんですか?じゃねぇよ しらばっくれるな」


中「.....はい?」


一瞬の静寂

(なお)が脚を振りかぶり、中本(なかもと)の顔スレスレに蹴りを突き出す


中「!!?」


治「もうバレてんだよ いい加減本当のこと言えキーパー(クズ野郎)


中「なっ!?」


隼「おかしいと思った だって中本(なかもと)先生って去年でやめたって聞いてたのに」


中「....」


神「それと、なんで私達が来ること言ってたんですか?」



「たしか任務でしたっけ?」



それは、(じん)(なお)隼子(はやこ)がこの学校に来た瞬間に中本(かれ)に言われた一言

今回の任務は、()()()()


神「極秘任務のはずなのに何故一般人であるはずの貴方が知ってたんですか?」


治「それはそれで問題だ テメーらの中に情報が筒抜けだったことがなぁ」


中「....」


沈黙

約15秒の静寂

(なお)が動く


治「“木槌(ハンマー)”!!!」


一瞬にして間合いを詰めてから放つ回し踵蹴り

その脚が届く直前

()()が解ける


治「....チッ ノーダメかよ」


キーパー「非道(ひど)いなぁ 偽物だとしても恩師のハズだろぉ?」


化けの皮が、剥がれた


神「変装.... MAZET(あいつら)の技術かもしくは能力ですね」


隼「どっちにせよ、コレで殴りやすくなったってことよ」


数分前の放送を信じるのであれば今目の前にいる男は[保存(キープ)]の異能者、インブック・キーパー 本人......

声が同じだ

だとしたらあの変装は?


隼「近くに仲間がいるのも視野に入れないといけないのね.....」


神「そうなります」


隼子(はやこ)(じん)が会話する間にも、(なお)はキーパーに攻撃を続けていた

しかし、どうみても


治「くっそ!全く効かねぇ」


キーパー「へへ.....」


神((なお)の蹴りでも無傷で済む異常なほどの耐久力.....なにかタネがあると考えていいだろう)


隼「能力発動.....!!」


能力を脚に集中させる

突進する気だ

それをいち早く、(じん)が察知する


神「(なお)!!」


その名を呼ばれた(なお)が振り向く

隼子(はやこ)体勢()......あ、察した

身を捻り、道を譲る


[加速(スピードアップ)] 発動


隼「“二倍突進(トゥワイスタックル)”!!」


神「......」


隼「うそでしょ」


無傷

そう、無傷

彼女の加速攻撃はまともに喰らえばひとたまりもない

なのに、無傷


治「どうなってんだよ」


キーパー「はははははっ 不思議かい?」


キーパーは余裕そうな表情でそう問う


キーパー「そこまで知りたいのなら、教えてやろう 俺の能力[保存(キープ)]は自身を除く生物以外の全てを()()()()()姿()()()()()()()()さ」


神「!」


キーパー「保存中はあらゆる影響を受けない そして!俺自身に保存(のうりょく)を発動することによって、お前たちがどれだけ切ったり殴ったりしても保存中の俺は全ての影響を受けない(ダメージを喰らわない)!!」


隼「なるほどね.....」


治「信じていいのか?()()


キーパー「信じていいんだぜ?さっきも言ったが、俺はギリギリで失敗する姿や全力出しても叶わない相手を見て絶望する人間を見るのが好きなんだ」


治(そういえばそんなこと言ってたな)


隼「下衆ね」


神「....その能力は厄介ですね」


1時間以内に倒さなければならない

倒せなければ、学校の生徒ごとココは爆発する

全校生徒1500人

全員が、犠牲になる

しかし目の前の敵は耐久に優れている

時間内に倒さなければならないのに相手は耐久に優れている

これ以上に厄介なことはない

しかも、ダメージ〝軽減〟ではなく完全なるダメージの〝無効化〟

〝軽減〟なら希望が見えたが〝無効化〟となると......


隼「状況は最悪ね」


神「ですね」


キーパー「さぁ、どうする?」


"ゲーム"開始から約10分

爆弾解除の時間も考えると時間はかけられない


治「(じん)....てめーは俺より頭が良い」


神「はい?」


治「考えろ そして、突破口を見つけてくれ」


そう言うと、キーパーに向かって駆け出す


治「こいつに変なことはさせねぇからよ!見つけろ!保存(こいつ)の!弱点を!!!」


神「....了解」


キーパー「あいつを一番警戒してるに決まってるだろ?」


[保存(キープ)]、遠隔発動___


キーパー「“空気保存(エア・キープ)”」


空気が、()()()()()()()固定させる

狙いは...


神(窒息か!!)


(じん)の周辺の空気が保存される


神(体内の....水を!!)


[(ウォーター)]、極小発動


神(“酸素生成ウォーターデコムポジション”!!)


体内の水を分解、酸素を生成する

しかしこれも応急処置

長くは続かない


キーパー「.....なるほど」


治「こっち見ろ!!」


キーパー「おっと」


隙を見て(なお)が蹴りを繰り出す

それに気づいたキーパーはギリギリで回避する

途端、空気の保存が解除される


隼「(じん)!!大丈夫!?」


神「えぇ、なんとか.....」


キーパー「....ふぅ、解除しちゃったか」


(なお)に意識がそれるだけで能力が解けた


神(意識が逸れるだけで能力が解けた?? 意識や精神が能力に影響するタイプなのか?)


それならまだ対策がとれるのか?


神「まずは水を.....」


蛇口に手をかける

だが


神「ちっ、蛇口にもですか......」


蛇口にも[保存(キープ)]が付与されていた


キーパー「さっきもい言ったけどさ?(あんた)を一番警戒してんの なにせアンタ3()()だろ?警戒しないわけ無いじゃんか」


治「くそっ.......」


キーパー「あんたの能力....[(ウォーター)]は変幻自在、縦横無尽.....あらゆる状況にも対応できる応用力の高い能力だ その上あんたは頭もいい...なら、あんたは治、隼子、神(この3人)の中で一番危険度が高い なにせ俺の[保存(キープ)]を()()()()()()だしな」


神「......」


治「へぇ、てことは俺と隼子(はやこ)は眼中にねぇってことか?」


数秒の沈黙

キーパーは考えるような仕草をし、ニヤリと笑う


キーパー「もちろん、その通りだ」


神&隼「「.......」」


キーパー「[治癒(ヒール)]は自他問わずに治癒力の強化の出来るが、他者に発動する場合には能力のエネルギー源である源力(げんりょく)の消費が激しく十分な治療は可能ではない [加速(スピードアップ)]は常人には到底出せないレベルにまで加速できるが、限界があると聞いている..... その程度の能力じゃ、俺の[保存(キープ)]は超えられない 超える手段がない 無価値な能力だ」


(なお)は言わずもがな、隼子(はやこ)もその言葉には多少なりとも怒りを覚える

自分を...自分の能力を〝その程度〟とバカにされているのだから

確かに彼の言っていることは全て事実であり、間違った情報は何一つない

二人の能力では100%彼の[保存(キープ)]を超えられない

もし校舎が爆破した後、負傷した生徒や教員たち全員を助けられるほどの出力で[治癒(ヒール)]は使えない

いくら速く攻撃を加えようと彼は全ての影響を受けない状態となっている どれだけ速くなっても無意味 [加速(スピードアップ)]は今現在ただ速くなるだけである

それを二人が一番知っている


神「.....それ、取り消させますよ」


しかし、その二人よりも怒りを覚えていたのは

(じん)の方だった


キーパー「....あ?何だって?」


神「もう一度言いましょうか? その言葉を取り消させてみせますよ... 二人の能力は、無価値じゃない」


キーパー「ふぅん....そう言うなら見せてみろよ」


神「言われなくてもそのつもりです」


辺りを見渡す

なにか突破口になりそうなものは???



「なにせ俺の[保存(キープ)]を突破できそうだしな」



さっきの発言、彼の[保存(キープ)]は突破できる能力(もの)だと分かった

保存中は全てのものの影響を受けない

その〝全て〟には.....


神「(なお)!! このまま攻撃を続けられますか!!?」


治「まかせろ」


神「隼子(はやこ)!! 加速準備を!!」


隼「了解!」


指示が入る

黙って見ている理由はない


キーパー「なにも、させないさ」


[保存(キープ)]、遠隔発動_______


キーパー「“空気保存(エア・キープ)仕舞箱(ボックス)”!!!」


なにか起こる


キーパー「“保存封n(インクルj).....」


治「させねぇよ」


黙ってみている理由がないのはSCCt(こっち)も同じ


治「“銅鑼(ゴング)”!」


超近距離からの膝蹴り

[保存(キープ)]は間に合わず、その面に一撃食らう


キーパー「うぶぅふっっっ!!!!」


容赦はない

更に一撃を込める姿勢になる


治「寝てるなら起こしてやるよ!!“高塔(タワー)”!!」


キーパー「“保存保護(プロテクション)”!!」


[保存(キープ)]の発動

自身を守ったか

なんにせよ


神「隙はできました お願いします!!」


隼「落ちないでよね!」


(じん)をおぶった隼子が体勢を変える

[加速(スピードアップ)]!!

爆走

キーパーのそばをすり抜ける


キーパー(くそっ!何するかは分からねぇが七海 神(あの男)の事だ! ()()思いついたに違いない!!)


なにかしようとするのなら妨害すればいい

だが“保存保護(プロテクション)”の発動時は()()()()()()

(なお)の猛攻に耐えるには“保存保護(プロテクション)”を使用し続けるしかない

苦渋の二択


キーパー「“空気保存(エア・キープ)”.....」


治「!!」


キーパー「“防壁(ウォール)”!!」


空気を固定し、壁を張る

これで(なお)の猛攻を防ぐ

しかし今は校舎全体にも[保存(キープ)]を付与している

極めて小規模な防壁を展開することしかできない


キーパー(だが今はこれでいい!!! こいつの蹴りはマトモに喰らいさえしなければそれでいい!! 問題は七海 神(ななみ じん)だ なにか見つけたに違いない!!)


隼子(はやこ)の駆けていった方向へ向かう

流石にそれをみすみす見逃すわけには行かない


治「待てゴラァ!!!」


キーパー「くそっ 何なんだアイツ! しつこい!!」


治「おうおう!? 俺なんかでしつこさ感じてんじゃねぇよ! それにウザさを足した生太(せいた)ってバカがSCCt(ウチ)には居るんだぜ!」


キーパー「何言ってるんだアイツ....」


治「集中切らすな」


ほんの一瞬の呆れで足が鈍ったか

それとも単純に(なお)が速いのか

一瞬で追いつかれる


キーパー「!!」


治「耐えれるか?」


脚を振りかぶる


治「“大鎌(シックルズ)”!!」


キーパー「“空気保存(エア・キープ)防壁(ウォール)”!!」


(なお)の蹴りを受け止め、反撃に出る


キーパー「“空気保存(エア・キープ)仕舞箱(ボックス)”.......」


空気の保存で作り出した巨大な〝箱〟

どうしても喰らいついてくるのなら

そこで

仕舞われていろ


キーパー「“保存封入(インクルジャー)”!!!」


見えない〝箱〟が(なお)を襲う


キーパー「蓋をして(しま)いだ!!」


治「なら、仕舞われなきゃいいんだろ?」


箱は見えない

どこが蓋だ?

上か?

前か?

はたまた後ろ??

一か!八か!!


治「〝上〟に賭ける!!!」


高塔(タワー)”!!!!!!

脚を上に

上に上げ、蹴る

何かを、弾いた


キーパー「クソがっ!!」


治「なんだ!さっきの余裕はどうした!!!」


しかし

ズキリと右足が痛む

右足は血を流し、力が抜けていた


キーパー(蓋の内側を棘状にして正解だった.... まさか完全に[保存(キープ)]を付与する前に蓋を弾くとは...!!)


しかしそれでは追ってはこれまい

今の内だ

負傷した脚では追ってくるどころか妨害....もとい攻撃はできないだろう!!

七海 神(あの男)まで急がねばならない

追わなければ______


[治癒(ヒール)] 発動!!!!!


脚を治し、追い詰める

蹴りの体勢


キーパー「しまっ!!!」


振るう

つま先でキーパー(この男)を切り裂くように


治「“刀剣(ソード)”!!」


その、肉を削り切るかの如く振るわれた脚は

キーパーの胸を切る


キーパー「.....ッッッ!!!!!」


声も出ぬほどの一撃

それでは

終わらせない


治「“木槌(ハンマー)”!!“銅鑼(ゴング)”!!“圧砕(プレス)”!!」


キーパー(なんだっっ!! こいつの蹴りは!!終わる気配がない!! ギリギリのところを“防壁(ウォール)”で守り続けられているが守りきれていない!! “防壁(ウォール)”越しに衝撃(ダメージ)が届いている!!)


治「“高塔(タワー)”!!!!」


キーパーの身体が宙に飛ぶ

浮かぶその身体に蹴りを..........入れる


治「“投石機(カタパルト)”!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


キーパーの身体は吹き飛び、壁に激突する


キーパー「ふぅ....ふぅ....バカが....距離を取らせるなんてな.....」


攻撃の間に隙が生まれた

ならやることは一つ


キーパー「“保存保g(プロテクショ)...........」


神「“水槍(ウォーターランス)”」


極太の水の槍がキーパーの肉体を突く


キーパー「!!!!!!!!!!!!」


神「すみません、長引きました」


治「遅せぇんだよ」


神「さて、ここから押し切りましょう」













恐「なぁ、乱斗(らんと)


乱「ん?」


SCCtの基地のとある一室

二人は....というか乱斗(らんと)が煎餅を貪っていた


恐「ん?じゃなくてさ 心配じゃねぇの?3人」


乱「3人?」


恐「....マジで言ってる?」


乱「結構大マジ」


恐「はぁ.... 隼子(はやこ)(なお)(じん)のことだよ あいつら母校に調査しに行っただけの筈なのになかなか戻らねぇしよ」


3人が調査に行って小一時間経っていた

その間、一切の連絡がついていなかったのだ


恐「俺、衿十(えりと)校に行っとこうかな......」


幸「心配しすぎレロ」


恐「ん〜....だってよ(こう)も思わねぇか?調査長すぎって」


幸「それはそうだけど考えても仕方ない()しょ」


恐「あぁ〜〜〜!落ち着かね〜〜〜〜!!!」


乱「別に心配ないだろ」


煎餅をボリボリかじっていた乱斗(らんと)がこっちを向く

時計をちらっと見て

視線を恐一(きょういち)に戻す


乱「んま、あの3人は無事に帰ってくるだろ」


恐「根拠は?」


乱「勘だ」


幸「()と思ったレロ」














キーパー「....ちっ どこから水を」


神「この廊下の角を曲がると()()()()()があるんですよ」


キーパー「!!」


神「私の能力の発動条件は操作対象に触れる事.....つまり水に触れるのが条件ですが、私の操作対象は〝伝播(でんぱ)〟する」


(じん)の能力、[(ウォーター)]は自身が触れた水を操る能力

だが、自身の触れた水が操作対象でない水に触れる事でも条件を満たせる


神「体内の水分を能力で少し排出し自販機の取り出し口から水を侵入させ自販機内の水に対象を伝播させる....そうして操作対象を増やし次に蛇口から貯水タンクへ侵入させ更に操作対象を伝播....そうして、今に至ります」


キーパー(くそっ そんな事出来るのかよ.... 情報外だったな)


神「詰み(チェック)です」


キーパー「誰がぁ!!」


二人が構える

静寂

時計の音が聞こえる

腕時計の音だ

二人が 動く


キーパー「“保存保護(プロテクション)”!!」


神「“水波(ウォーターウェイブ)”」


大波がキーパーを襲う


キーパー(なっ!! すげぇ質量!! だが“保存保護(プロテクション)”中は流されることはない 見たところ、残り30分!保存保護(このわざ)で耐えきる!!)


神(やはりそう来たか.... まずはアレを破らなければ)


ならば、質量を増やす!!

波が大きくなる

キーパーを飲み込まんとする荒波は彼の顔の下半分にまで迫る


キーパー(くそ.... こいつ.... 諦めろよ!!!)


無敵の防御

全ての影響を受けないことで成り立つ〝無敵〟


無敵?

不破?

対策不能?

絶対に破れない?????


()()()()()()


この世に、〝絶対〟は無い

絶対にない、絶対に起こり得ないと言われたものは多い


かつては夢物語と言われた長距離での意思疎通が

かつては絵空事と言われた本物に等しい写し絵が

かつては空想と言われた人智を超えている能力(ちから)


今、現実になっている

〝絶対〟は超えられる

完璧なんて存在しない

壁が超えられないなら突き破るまでだ


キーパー(く....苦しい!!!こいつ!まさかっ!!!)


保存中は全ての影響を受けない

その〝全て〟には.......

自分の引き起こす変化による影響も含まれる


血液循環

呼吸

思考

反射.......


自分の体内で起こす変化などから起こる影響でさえも[保存(キープ)]は阻害する

自分に完全付与する[保存(キープ)]の唯一であり最大の欠点は....


()()()()()()()()() ()()()()()()()()()


故にキーパーは“保存保護(プロテクション)”時には呼吸器、循環器、脳への[保存(キープ)]は解除している

しかし、今は荒波の中

いくら呼吸器の[保存(キープ)]を解除しているとはいえ周囲が水に包まれれば呼吸はできない

保存保護(プロテクション)”発動中は動けない

つまり呼吸するのであれば

保存保護(プロテクション)”を解く必要がある!!!!!


キーパー(解くか....否か! 決死の二択だ...)


そのままだと犬死にだ

なら、少しの可能性をみる


キーパー「解除!!」


神「!」


保存保護(プロテクション)”を解除し波に身を任せ退避する


キーパー(この戦法を使われたら俺が負ける! なら? ()り方を変えればいいだけだ)


神「“水矢(ウォーターアロー)”」


細く鋭い水の矢がキーパーめがけて飛んでいく

矢はキーパーを追うように飛ぶ


キーパー「“空気保存(エア・キープ)”...」


神「!」


キーパー「“打返棒(ラケット)”!! 喰らいな!お前の技を!!“攻撃返却(アタックバック)”!!!!!」


水の矢が見えないなにかに打ち返される

水は(じん)の方へ飛び、頬をかすめる

頬から赤い血がポタリと垂れ落ちる


神「.....」


キーパー「俺の戦い方がアレだけとは言ってねぇ むしろ、こっちが主流(メイン)だ!!!」


神「ふふ...確かにそうは言ってませんでしたね なら、そちらもこれからが本領ということですか」


キーパー「あぁ さて、どうする? お前の技はすべて打ち返してやるぞ? 攻撃、できるか?」


(なお)の猛攻もあり疲弊している、自身の戦法が破られた

なのにこの余裕

こいつはコレが主流(メイン)と言っていた

それだけの自信があるのだ

これだけの負傷・疲労・振りがあっても勝てるという〝自信〟


治「(じん)、俺が行こうか? お前とあの戦法じゃ相性が....」


神「問題ないです」


(なお)の心配を他所に(じん)の顔は明るかった


神「()()()()()()?」


治「.....!!」


神「“水矢(ウォーターアロー)”.......」


無数の水の塊が宙を舞う

いくつ、あるのだろう

ざっと二十は超えている


神「“散弾(ショット)”!!!!!」


二十もの矢の同時射撃

雨のような攻撃


キーパー「くっ...... “攻撃返却(アタックバック)”!!!“連撃(ラッシュ)”!!!!」


二十の矢

超速の腕

どちらも、一歩も引かない

生成、射出、生成、射出

返す、返す、返す、返す

もはや押し合い

綱曳きのよう


キーパー(いずれは俺の体力(スタミナ)切れで俺が負ける! だが.....)


打ち返す矢は(じん)を何度も貫く


キーパー「どっちが先に潰れっかなぁ!! 七海 神(ななみ じん)!!!!!!!!!」


辺りに、血が舞う

周囲の吐息が曇る

死ぬ

これ以上は

死ぬ


神「.....ない」


キーパー「あ?」


神「.....じゃない」


刹那、水の矢がキーパーの頬をかすめる


キーパー「!!?」


神「私は、一人じゃない!!!」


傷が、命が癒える

命が潤う


治「任せるってそういうことかよ.....テメェらしくねぇゴリ押しだ」


そう、(じん)には頼れる仲間がいる

どれだけ傷つこうが〝彼〟が治してくれる


キーパー「[治癒(ヒール)]か!!」


水を撃ち続ける

キーパーがくたばるまで


神「“水飛沫(スプラッシュ)”」


飛んでいった矢が爆弾のように爆ぜる

全方位360°への散弾

ラケットが空振る


キーパー「ぐぞっ....!!!」


神「私だけじゃ、貴方は倒せませんから いくら情けなく見えても私は仲間を頼ります 仲間を頼れずに自分勝手に死ぬ人のほうがかっこ悪いですしね」


その瞬間、キーパーの目の前には小さな川が空中にできていた

いや、激流だ


キーパー「“空気保存(エア・キープ)防盾(シールド)”!!」


透明の盾で激流を防ぐ

間一髪...か?


途端、視界が塞がれる


キーパー「なっ!!」


神「“水流搬送(ウォーターデリバリー)”.....【絶縁布(ぜつえんふ)】 本来は電気を通さないように使いますが....こうやって目くらましにも使えるんですよ?」


キーパー「このっ!じゃまだ!」


防盾(シールド)”を解除し、【絶縁布(ぜつえんふ)】を遠くに投げ飛ばす

その一瞬が


治「お前の敗因だ!!!!」


キーパー「!?」


(なお)が、いた

一瞬で詰められた

今は、“保存保護(プロテクション)”なしで戦っていた

急に再度発動は、身体が追いつかない


治「“大銃マグナム”!!!」


突き飛ばすように、思いっきり蹴る


キーパー「........っっっっっ!!!!!!!!」


吹き飛ぶキーパーは奥の壁にぶつかった


治「“大銃(マグナム)”は攻撃対象の内部を破壊する もう、立てねぇよ」


キーパー「.....俺の....負けか」


天井を見上げる

ニヤリと笑う


キーパー「残念だったなぁ?」


神「!」


キーパー「俺がなんて言ったか覚えているか? 爆弾には[保存(キープ)]が付与されてるんだ.... 知らねぇだろ?[保存(キープ)]中の爆弾は!何が起ころうとも解除できないが!爆発もしない!!」


治「は?」


キーパー「じゃあ、おれが[保存(キープ)]を解除したらどうなると思う?確かに爆弾の解除はできるようになる....だが、爆発するようにもなる!」


治「おい!どういうことだよテメェ!!」


キーパー「爆弾の本当の制限時間は()()()!! 本来は俺が59分30秒ほどお前らを適当にあしらって[保存(キープ)]を解除して制限時間が実質一時間の時限爆弾にするつもりだったんだがな..... お前らが強かったあまり....こうなった」


治「回りくどすぎるだろ バカなのか?」


キーパー「ははっ!!言っただろ? ギリギリで失敗する姿を見るのが好きなんだ!! 俺を倒したことで爆発を防げたと思っているお前らが!!結局俺を倒したことで爆発する!! いいねぇ....そういうシチュエーションとか好きなのよ」


治「クソ野郎が」


キーパーを手を高々と掲げる

壁に、天井に、違和感が起こる


キーパー「さぁ!!終わらせるぞ!!!残り30秒しかない命!!どうにかしてみろ!!!」


[保存(キープ)]

解除_____


キーパー「さぁ!!どうする!? SCCtどもぉ!!!」


神「あなたは何も...分かっていない」


キーパー「あ”?」


神「そんな事、想定済みです 30秒しかない? 違いますね、()()にとっては30秒は短い時間じゃない」


キーパー「.....まさか!!」


神「私は、一人じゃない 頼れる仲間がいるんです」















18:00


17:00


16:00


15:00


隼「あと.....10個!!」


======================

神「やつは簡単にはやられないでしょう」


隼「どういうこと?」


神「やられたあとに何か一波乱あってもおかしくない ....任せていいですか?」

======================


隼「ふふ....当たってたっぽいわね」















神「[加速(スピードアップ)]や[治癒(ヒール)]は無価値な能力....あなたはそう言いましたね」


キーパー「....!」


神「人に得手不得手があるように、人に備わるこの能力にも得手不得手がある 貴は私は私の能力をどんな状況にも対応できる応用力の高い能力と言いましたね ですが、私にいくらそんな能力があろうと短時間で一般市民らを外傷無く爆発から助ける方法も、仲間の傷を癒す方法もない」




12:00


11:00


10:00


9:00...




神「だから私達は複数人で任務に出向くんです お互いにできないことを助け合うために」




8:00


7:00


6:00.....




神「私の仲間を視野に入れなかった.... それが貴方の敗因です」




5:00


4:00


3:00


2:00


1:00.......




0:00




神「.....」


ーこちら、隼子(はやこ)


治「.....」




ー全ての爆弾の解除....成功したわー




キーパー「!!」


[治癒(ヒール)]がなければ.... (なお)からの足止めは無かっただろう

(なお)の足止めがなければ.... (じん)が水を調達する前に倒せただろう

[加速(スピードアップ)]がなければ....爆弾の解除が間に合わずに全てが終わっただろう



「その言葉を取り消させてみせますよ... 二人の能力は、無価値じゃない」



キーパー「.....確かにな  完敗だ」


第十一話 「30秒」 完

今日から再開します(そもそも待ってくれた人がいるかどうか....)

前書き通り2週間に一回投稿できるようにします


今回は、神谷 治のプロフィールを載せます


神谷かみや なお19歳

・身長 179cm

・体重 66.9kg

・誕生日 8月3日

・出身 日本

・所属 日本

・好物 お菓子のホッキー(抹茶味)

・嫌いな物 甘すぎるケーキ(....甘いのよりも苦いか辛いほうが好みだ)

・好きな花 ゴールドクレスト

・好きな動物 カンガルー

・好きな色 黒や赤

・能力 強化系 [治癒ヒール)]

自身の治癒力を強化することが出来る

強化系の中でも稀有な他者も対象に出来る能力

使用すると被治癒者は体力を消費する

治自身は能力のエネルギー源である「源力」を消費する

他者に使用する場合は「源力」の消費が倍以上になる

・戦闘 蹴り

人間って腕よりも足の筋肉のほうが凄いって聞いたので「じゃあ蹴りを強化するほうが効率的なのでは???」ってなった結果

パンチも弱くはないがキックのほうが何倍も威力がある

ちなみに全部の技がオリジナルであり一部その場で編み出した即興の技があったりする


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