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里帰りをしたら実は魔術師の家系だったと知らされたので、今日から魔術師目指します  作者: 音愛
第六章:決着をつける時がやってきました。本領発揮です。
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第四十八話:最終決戦3

「なに……あれ……」

"それ"を見て、思わず絶句する。

ドスン、と足踏みをして現れたのは、一匹の怪物だった。

黒光りする硬そうな鱗に、鋭く尖った爪と角。間違いなくーードラゴンだ。だが、その脚首は異常に細い。とはいえ、大きな脚には、鋭く、頑丈そうな爪が生え、怪しく黒光りしている。細い脚首は異常だが、その大きな脚に踏み潰されでもしたら、ひとたまりもないだろう。

胴体はドラゴンだが、ドラゴン以外の血も混ざっているのかもしれない。そして、その目は血走っていて、意思は感じられない。

「数多くの妖を討伐し、その強大な魔力で巨大な生命体を造り出したのか」

「まさか、兄貴を葬ったのってあいつ?」

「おそらく、あの爪で裂かれるか、踏みつけられるかしたんだろう」

私の隣で唸る琥珀よりも何倍も大きな身体をした怪物ーードラゴンといっていいのかーーが私達を見下ろしている。

そしてその背後からは、黒いフードを被った三人の男が現れ、魔術陣を展開し、無数の妖を解き放つ。召喚術だ。

「デビルファング……!!」

未玖さんのその言葉通り、呼び出された妖達は、黒い毛並みに赤い眼と三角の耳、鋭い爪を持つ狼のような生き物だった。

しかし、彼女の焦り方を見ると、デビルファングは上位種の妖なのだろう。

「あのデカブツの相手は私がします。二人は邪魔なデビルファングを片付けて下さい」

私は黄金に輝く剣を持ち、未玖さんと真琴さんを見つめる。

「無茶はするなよ」

「すぐに片付けて加勢するわ」

私達は互いに頷き合い、地を蹴った。

私がドラゴンに向かって間合いを詰めると、すかさず口から炎を吐き出し攻撃を仕掛けてきた。

私は瞬時に剣を一閃し、攻撃を無力化する。

「なに!?」

ドラゴンの傍らで深琴が驚きに目を見張っているが、気にしている余裕はない。

そのままの勢いでドラゴンに向かって突っ込む。しかし、左脇から深琴の攻撃が飛んできた。鋭く尖った水の攻撃は、真琴さんの戦い方に似ている。それに彼と同様、強力な攻撃だ。そこは、さすが兄弟というべきか。

それをすかさず無に還す。すると、目を離した隙にドラゴンの炎の咆哮が私に向かって解き放たれた。

「っ!?」

身体の向きを変えようと試みるも、なかなかすぐに反応することができない。

その時。銀色の大きな塊が視界を過ぎり、私を乗せて素早く炎を交わした。

「油断するな、馬鹿者!!」

「ありがとう。相棒」

琥珀の背に乗りながら、ふと下に視線を向けると、そこにはドラゴンの放った炎の跡があった。そして、息を呑む。

「……おいおい……嘘でしょ」

表面はおろか、その奥までごっそりと地面が抉られている。

最早、そこに地面があったかどうかさえ分からない。

この攻撃をくらえば、きっと人間など跡形もないだろう。

「この周辺を覆っている邪気同様、命を奪われた妖達の怨念や魂が強大な負の力となり、ドラゴンの形を形成している。だからこそ、その力は尋常ではない」

「あいつを倒せば、その魂は解放できる?」

「おそらくは可能だろう。だが、そのためにはやつに確実な一撃を与える必要がある」

「分かった」

琥珀は旋回し、蒼い稲妻を深琴に向かって放つ。強力な一撃だったが、彼はそれを上手く交わしたようだ。

「あの羽虫は私が相手をする。お前はドラゴンに集中しろ」

「了解!」

私はグッと力強く剣を握り直した。

※次回更新は明日の予定です。

Copyright(C)2023-音愛

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