第66話 語られる妹と親友の死の誘い
作者は語りたいその66「野良犬に触ること」
私は野良犬どころか、飼われているペットすら触ることができません。動物に触ること自体非常に苦手なんです。もちろん衛生的な理由じゃなくて、なんかよくわからないですが、触ったら吠えられたり襲ってきたりするんじゃないか?っていう不安が原因かもしれません。
こうしてお話は終わった……。と思いきや、
なぜか順子だけはまだ部屋にいた。
「どうしましたか?順子ちゃん」
「剛士さん……今調子大丈夫ですか?」
「……?」
「今日は剛士さんにとって、とても辛かったり驚いたりする話だったと思うんです。だから頭の中で情報が整理できなくなったりとか、ちょっと私もうまく言葉にまとめられないんですけど……」
「そういうことでしたか。俺は全然大丈夫ですよ」
……本当は大丈夫ではない、瑛子と順子がエルラの被害を受けているのは、本当はとてもショックだ。せめてこの問題は、俺だけの問題にしたかった。
まあ小畑が死んでしまったことで、もう俺だけの問題じゃないんだけどな……。
「良かったです!あと剛士さん、役に立つかどうかはわからないけど、一応この事実をお伝えしますね」
「……?」
「私は剛士さんの2日前に、エルラのクイズゲームに参加させられました」
「やはり……」
これで俺と順子がクイズの日時の発言が食い違っている。という問題は完全に解決したな。
「瑛子ちゃんは私と同じタイミングです」
「そうだったんですか」
すると順子は、瑛子と順子がエルラのクイズゲームが始まった当日のことをお話してくれた。
「瑛子ちゃん、今日も一緒に帰ろう」
「うん!」
私は今日も瑛子と一緒に家に帰ることにした。
「今日もいい天気だね。洗濯物がよく乾きそうだよ」
「いつもすごいよね瑛子ちゃん、家事を1人でやるなんて」
「えー全然すごくないよ?こんなの女の宿命ってやつでやらないと行けない仕事みたいなもんだよ!私とお父さんとお母さんは忙しくて、家事するの難しいし」
いつも1人で家事をする瑛子に、私はとても尊敬している。
そんな話をしていると突然、
ワンワン!
「……!」
こんな所に野良犬が!飼い主がいないとは珍しい。
この地域に野良犬が出るなんて今まで見たこと無い!初めてだ!
「キャーかわいい!」
瑛子が野良犬に触る。この犬は大人しく、全く吠える気配がない。
「順子ちゃんも触ってみなよ!すごくかわいいよ!」
「じゃあ少しだけ……」
私はそのとき何のためらいもなく、犬に触ってしまった。
まさかこの後あんな恐ろしいことが起こるなど、知る由もなかったのだ。
「こんな感じだったんです」
「なるほど……2人共同じ時に犬に触ってしまったのですね」
「そうなんです……そしてその後に……」
作者からの小話その66「妹と親友の死の始まりについて」
ついに順子の口から、あの犬と出会った時のことについて語り始めました。どうやら妹と親友は同じタイミングであの犬に触ってしまったようです。そして順子は、瑛子と順子は同じタイミングでクイズが始まったと言いました。この事実から導かれる事実は1つ!あの犬に触ったことが、クイズゲームを始めてしまった。ということでしょう!




