第63話 語られるあの猫との出会い
作者は語りたいその63「ペットに触ること」
私は動物に触ることは、とても苦手なんです。犬や猫すら触ることができません。決してアレルギーとかそういうのじゃないんですが、とにかくできないんです。まあ理由の1つとして、そもそも動物系があまり好きじゃないっていうのもあるかもしれませんが…。
こうして俺の部屋に、3人が集まった。
「失礼します」
「お兄ちゃんの部屋にしっかり入るのって、久しぶりかもしれない」
いや、何回か入ってきていると思うが……。
「とりあえず瑛子。話って一体何だ?」
「前にも言った通り、重要な話があるんだよ。私と順子ちゃんの隠された秘密のこと」
「順子ちゃん、それって本当ですか?」
「……はい。今まで隠しててすみませんでした」
「…………」
隠していたことに対して、色々言いたいことはあるがそれは一旦我慢し、
とにかくまずは話を聞いてみることにした。
「それで2人は、一体何を隠していたんだ?」
「私達3人で、大井調査団として活動した時あったでしょ?」
「ああ。あの猫について手がかりを得ようとしたときだな」
「その時多分……お兄ちゃん不思議に思っていたと思うんだよ」
「……?」
「……何でこの2人は、あの猫に対して全然怖がらないんだろう。っとね」
「まあな」
「これについて今日は話そうと思うの。んで単刀直入に言うね」
「……ゴクリ」
あの猫に対する反応……確かにすごく怪しいと思っていた。
……だが直接聞いた所で、一体何か変わるのかと考え、結局聞き出すのをやめてしまったんだよな。そしてそのことについて話してくれるのか!
「実は私と順子ちゃんはね……既にあの猫に触れたことがあるの」
「……!」
何だって!あの猫に俺より先に触れたことがある!?
「それって一体いつだ。俺があの猫に触れてしまった時よりも前の話なのか?」
「…………」
「剛士さん、今まで黙っていてすみませんでした」
「順子ちゃん……もしかしたら、俺には順子ちゃんがいつあの猫に触れたのか、わかるかもしれません」
「……?」
「あなたがあの猫に初めて触れたのは…、俺があの猫に初めて触れた日の、”2日前”ですよね?」
「……!」
「少し前に俺と順子ちゃんで話したとき、密かに引っかかってたところがあったんです」
「……そんなところがあったんですね」
「はい。それは俺と順子ちゃんがクイズの辛さについて語り合っていた時、俺が言った日付よりも、2日早い日付を言っていたんです。もちろん言い間違いの可能性もあるかもしれませんが、俺はそうではないと思っています」
「…………」
「実は順子ちゃん、俺より先にエルラのクイズゲームと戦っていたんじゃないですか?」
「……そうです。あの発言は決して言い間違いではありません。事実です」
「やっぱり……そうだったんですか」
「あの時、瑛子ちゃんと2人で、あの猫に触れてしまいました。今思えば飼い主のいない野良猫を勝手に触るのは、色々危険だったのかもしれません。なのに私は……つい猫に見とれてしまって、触れてしまったんです」
「そうだったんですか」
「……これが私達が話したかった、重要な話です」
作者からの小話その63「あの猫の正体について」
ついに妹と順子が隠していた事実が語られました。あの猫を見ても全く驚かなかった理由は、既にあの猫に触れたことがあったから。そしてあの猫はエルラのクイズゲームを始めてしまう恐ろしい動物であるということも。いよいよ事件は本格的に動き出します!




