第52話 大事な物を必死に守る女の執念
作者は語りたいその52「手料理食べ比べ」
チェーン店や個人店で、同じ料理を食べ比べてみて、どの店が一番美味しいかというのを判断して、美味しい店は何度も行きたくなります。ちなみに手料理についてなのですが、残念ながら友達の家で手料理を振る舞われたことはないです。友達の家で食べた料理は、オードブルとかですね。
「俺はどうしても見なければ……ならないんです」
このもがいても一向に逃げることができない状況……
少し前に俺が羽交い締めを受けたときと、似ていた。
やはり順子は……非常に力が強い。まさに化け物レベルだった。
「剛士さん。そのノートのことは諦めて下さい。どうしても諦められないというのなら、力づくで止めさせて頂きます」
順子は本気だった。いつもの明るい順子じゃない!余程見られたくないものがあるようだ。
俺は考えた。どうすればこの状況を打開できるだろう?悩んで考えて答えを探す。
色々考えた結果、俺は順子に1つ質問をした。
「俺や瑛子にも、どうしても見せることができない内容が書かれているのですか?」
「……はい。絶対に見られたくないことが書いてあるんです」
一体どんな事が書かれているのだろう?俺はますます気になってきた。
……だがこの状況じゃあ、もう聞くことは不可能である。俺には諦める選択肢しか残されていなかった。
「わかりました。俺の負けです」
「えっ?」
「これ以上俺が見ようともがいたとしても、順子ちゃんの力は強くてかなわないと思うんです。だから降参しますよ」
「本当ですか!?やっとわかってもらえて嬉しいです」
……ここで無理に見ようとして、順子に嫌われたり、もう2度と家に入れなくなるということがあれば、俺だけではなく、瑛子にまで迷惑をかけてしまう。ここは諦めることにした。
「お兄ちゃん、順子ちゃんに謝らないの?お兄ちゃんのせいで、順子ちゃんに不快な思いをさせたんだよ!」
「ああ、そうだったな」
「順子ちゃん、勝手にノートを見ようとしてすみませんでした」
「大丈夫です。もうノートのことは忘れて、ゲームをしませんか?」
「ゲームですね。わかりました。それじゃあまたやります!」
そして3人は再び、Mカートで遊び始めた。
1時間後……。
「そろそろ昼食にしませんか?」
「そうですね」
「いいね順子ちゃん!私お腹減ってきたよ」
「あはは……瑛子ちゃんは正直だね」
「俺もお腹減ってきました」
「今昼食用意します」
順子は昼食を準備し始めた。
実は昼食は、俺が密かに楽しみにしていたことの1つだった。
瑛子が作る料理ももちろんうまい。まるでおふくろの味のように。だが順子が作る料理は、瑛子とはまた違った美味しさがあるだろう。料理というのは非常に奥が深い。料理をする側ではなく、食べる側も美味しく食べるには、料理の知識がある程度必要になる。
料理ができるまでまだ時間がかかる。その間俺は、瑛子とお話をした。
作者からの小話その52「力づくの執念について」
いくら言葉で言っても、最低行為をやめない相手がいたとしたらどうしますか?多くの人は、犯罪にならない程度に、力づくで行動を止めるでしょう。もちろん周りの人に助けを求めることも重要な手段です。ただ今回の場合は…、力づくが正解なのかもしれませんが…。ところで瑛子ちゃんは、なぜ止めようとしなかったのでしょうか?何か裏があるのかもしれません。




