絡み合い絡まる
「お疲れ様でしたガルマス大臣」
「部屋で休むから緊急時とラライア様に何かあった時以外は声をかけるな」
「わかりました!」
兵士を追い払いガルマスは部屋に入った。
「ふぅー。ガキの相手は疲れる」
ガルマスは自分の部屋に戻り首元を緩めるとすぐに愚痴を吐いた。
「ガルマス君、調子はどーだい?」
「おぉー。いらっしゃっていたのですか。はい。言われた通り子供を操り魔王達を殺すよう命令を出したところです」
「下位の雑魚魔王達は片付けて置いたから残りは確実に仕留めてもらわないと」
「もちろん。あなた様のために全身全霊をもってやり遂げてみせます」
「しかし、これでよろしかったでしょうか…?」
「何か不満でも?」
「いえっ!そんな不満だなんてめっそうもない」
「結構、結構。悪は世に蔓延るもの。これからもあなたは私の手となり足となり私の命令を遂行しなさい」
「もちろんでございます」
「ラライアちゃんには悪いけど頃合いを見て殺すとしましょう。それからあなたがこの国の聖王になろうがなるまいが好きにしていーですから」
「お任せ下さい」
「期待してるよ醜き人間」
最後に不敵な笑みを残した相手は空間を裂いてその中に消えた。
片膝をつき頭を下げていた醜き人間呼ばわりされたガルマスは立ち上がり膝の汚れを払う。
「ふんっ!偉そーに。まぁー今はよい。お前の力を利用して私が聖王となったあかつきには全勢力を持って皆殺しにしてやるからそれまでせいぜい威張っているがいい」
「失礼します!ガルマス大臣様!」
「なんだ!私は疲れているんだ!!」
「しかし……ラライア様がどーしても可愛いドラゴンが欲しいと泣き叫んでいまして…」
「あのクソガキがまた無茶なことを」
「いかがいたしましょう…」
「お前らは子供1人まともにあやせないのか!!」
ガルマスは兵士の背中を踏みつけた。
「適当な人形でも与えておけ!後でなんとかする!」
「はっ!」
ガルマスは椅子に踏ん反り返り美女を連れて来いと叫ぶと次の日の朝まで部屋から出ず、そして入った美女達も出ては来なかった。
そんなガルマスが大人の欲に塗れ楽しんでいた頃、標的が書かれた紙を受け取った人間たちは各々情報を集め行動を開始していた。
「ルーリス!待てって!」
1人の少年が呼び止められる。
「なんだ?」
「相変わらずぶっきらぼうだな。とりあえず1人より2人、2人より3人だろ?」
「数が増すだけ邪魔が増える。俺は1人で行く」
集められた者達がそれぞれパーティーを組みオーリス・ロイス討伐に向かう準備をするなかルーリスは単独で挑もうとしていた。
「冷徹の獅子と呼ばれるだけあって流石の自信。けど怪我したらどーする?詠唱中は誰がお前を守る?」
「それは……そーなる前に片付ける」
「はいはい、強がりはいーから守りは俺、治癒は…探そう!」
「またお前とかよ。シーラント」
「これも腐れ縁。暗黒地帯の時みたいに仲良くしよーぜ!」
「そーいえばあの時の子連れのばーさんはここには来てないのか?」
「俺も呼ばれてると思って探したけどいないんだよなー」
「死んだか?」
「冗談でもそーゆー事を言っちゃ駄目だから…」
「ん?」
「本気で言うのも無しな!多分、子育てで忙しいんだろーよ。それでこれからどーする?」
「どーしよーか」
「行き先決めてないのに1番にここから出ようとしたのかよ!お前らしーけど。情報は俺が集めてやるから冒険者ギルドにでも行って時間潰してろ」
「わかった」
ルーリスとシーラントは他からのパーティー勧誘を全て断り城を出た。
城を出た者がいれば当然、城に入って行く者もいる。
「侵入者!侵入者だっ!!」
「アマド様に報告しろっ!ディア様の身の安全が最優先だ!!!」
「護衛隊長!アオス様には…」
「お前はまだ入って日が浅かったな」
「はい!2日目であります!」
「そーか。いい機会だからよく覚えておけ!こーゆー騒ぎは一切あのお方の耳には入れるな!!そして絶対に気づかれるな!その前に侵入者を処理するのだ!!」
「報告なしで大丈夫なんですか!?」
「大丈夫だ!!いーからさっさと侵入者を追えっ!!!」
「はっ!!」
新入り兵士は走って侵入者の後を追いかけた。
「あのー…」
「なんだ?」
「ここって人間国じゃなくて、ハイロット領ですよね?」
「そーだけど」
「ならなんで侵入したんですか?普通にお知り合いなら正面から入って行けばいいじゃないですか…」
「大人には大人の事情があるんだよ」
「大人、大人言いますけど見た目そんなに変わらないですからね。それにこんな騒ぎになったら大人の事情とか関係なくないですか?」
「いーからこれ持って黙ってついて来い!」
「…………」
オーリスの後ろを指示された通りイースは大人しくついていく。
「こっちにいたぞー!!」
「やばっ!見つかった!」
「でしょーね…こんな枝2本持ったくらいじゃ…」
手に持った枝を捨て2人は走った。
「そこの先を右に曲がってからまた右、その後左に曲がるからな!」
「え?え?右右左??」
「その部屋に入って隠れるぞ!」
オーリスとイースは兵士達を振り切り、そして懐かしい部屋に入った。
「いっそ捕まって正体明かした方がいいと思いますけど」
「いいから、ここで少し騒ぎが収まるの待つぞ」
イースは立ち上がり部屋を見渡しながら歩く。
「しかし、この部屋本だらけですね。こんなに大きな本の部屋、図書館くらいしか見たことないですよ」
「だろーな」
「この場所、知ってるんですか?」
「まぁー昔、少しお世話になってたからな」
「意外ですね。オーリスさんが読書家だなんて。知的なイメージこれっぽちもないのに」
オーリスは本棚を懐かしそうに手でスーっと触った。
「騒ぎが収まるまでせっかくですし1冊くらい読んで時間でも潰しますか?」
「読みたいなら勝手に呼んでろ。俺は疲れたから寝る。誰か来る前には起こせよ」
オーリスは本棚から2冊取り出しそれを枕がわりにして眠り始めた。
「そーゆーお世話になってたのなら納得です…」
イースは本棚を見上げる。
1番上の本はどーやって取るんだと思いながら何冊あるかわからない本から自分が読む1冊を選び始めた。
「これは操作魔法、こっちは召喚魔法、これはー…ってもしかしてこれ全部魔法に関する書物なの!?」
驚いたイースは口をあんぐりと開けた。
「この本だけでもどれだけの価値があるんだよ…」
そんな事を思いながら選んできた本がコレ。
【今日から君も戦闘狂!覚えたら絶対戦いたくなる戦闘に役立つ10の基礎魔法 初級編】
だった。
「何事も基礎が大事だと学園の先生も言っていたしな」
ページ数2000ページのかなり厚みのある本を選び読み始めたのだった。
オーリスは当然眠りについていた。
それと同じくしてイーリスもテーブルに伏せて寝ていた。
「おーい!イーリス起きろ!」
「……むにゃ?」
「他の奴らはもー魔王討伐に向かったっていうのに」
「悪い、する事なくて」
「旅の準備しとくとか、治癒魔法が使える相手を勧誘しとくとか色々する事あっただろ!」
「おまたせしました。イーリス様、討伐報酬の準備が出来ましたので確認をお願いします」
「はーい」
「報酬って?」
「こちらがマッドスネークの討伐報酬で銀貨12枚、レッサーウルフ15頭の毛皮の納品で銀貨8枚、アークスカルの討伐報酬で金貨2枚ですね。ご確認下さい」
「ありがと」
「お前何してまってたんだよ…」
「色々揃えるにも金がいると思ってそこに貼ってあった依頼で身近なの選んでこなして来た」
シーラントはイーリスな頭を殴った。
「なにするんだっ!」
「何のためにここで待たせたかわかるか!?」
「なんのため?」
「お前の実力は認めてるけど、何があるかわからないから1人で出歩かせないためにここで待たせたのに、結局1人で出歩いてどーすんだよ!!」
「あー。なるほど」
「なるほどじゃねー!」
「でも金は確保したけど、これは必要なかったか?」
「それは…使うに決まってんだろ!」
シーラントは袋に入った報酬を奪い、イーリスは笑いながら頭の後ろで手を組んだ。
お久しぶりです。
待っていてくれた方々ありがとうございます!
嘘つきな猫です。
実習はまだまだ終わりませんが今日は少し余裕ができたので。またしばらく投稿できないと思いますが待っていただけたら最高です!
誤字脱字修正はもーしばらくお待ち下さい!
末サボはようやく書きたかった方向にシフトできました!
コアラは未だ試行錯誤中ですのでしばらくお待ちください。と言ってもブックマ2人なんですけどね笑
それと初めて買ったラノベ、盾の勇者の成り上がりがアニメ化しているのをみて懐かしく感じ無職転生もアニメ化しないかなと密かに期待してます笑
それではまた!アデュー(^○^)




