領地拡大?
夏休み初日、何もしなかった。
そんな夜更かし仲間に!
夜更かし最高ー!
「オーリス。一応確認するけど、クラスタ王国を貰うって言っている意味わかるか?」
「俺のとこの領地が広くなる。それに領地拡大したらフフルさんやみんな喜んでくれそーだし」
「ちなみにこの国を貰ってどーすんだよっ!?ロハスに相談もしないで。あいつの仕事が増えるだけじゃないか?」
「大丈夫、大丈夫。たまに見に行く程度で後はコイツらの自己責任にしたら仕事もそこまで増えないでしょ。今まで通りジョルジュが治めて、そのうちミュゼが女王になってもらえれば。そして、たまに買い物にこれたらなおよし」
「いや、こいつ何もわかってないな」
「なんでだよっ!」
ファウスが思った通り、オーリスは自分の言っている事を理解はしていなかった。
オーリスがこの国のトップに立つと言うことはここがロイス領地となる。
つまりは魔族が出入りする事が可能な国となるのだ。
いまだ多くの人間が残っているクラスタ王国内に魔族が同じく住み始めたらどーなるかは明白。
間違いなく人間と魔族、支配する側とされる側に分かれる。
そこに明確な差別が生まれることになるのだ。
ましてや魔族のオーリスが王とした君臨するならまだしも、人間の王ごときに魔族が従うわけがない。
そんなそんな秩序もヘッタクレもない混沌とした街に人間が住める、住むわけがない。
この場所から人間を追い出すつもりかと言う意味でファウスはオーリスに質問していたのだ。
「うん。やっぱりなにもわかってないな」
「わかってるって。大丈夫だから任せろ」
「何故だろう。お前は自身を信用できても、その言葉を信頼できないのは何故だろう…」
「で、どーするジョルジュ?」
「どーすると言われても私1人の意見だけで決めようがない…」
ジョルジュは頭を抱えてた。
魔族に占領された国がどーなるか知っていたからこそ判断ができなかったのだ。
「見ろよ、この状況…」
オーリスは入ってきた窓からは、炎に包まれ至る所から黒煙が上がる街がよく見えた。
「判断が1秒遅れたら、1人位は死んでいるんだろーな。そんな現状を見てそれでも」
「いや、すまなかった。さっきのは発言は撤回しよう」
ジョルジュはミュゼに支えられながらゆっくりと立ち上がった。
その顔つきは先ほどまで力なく崩れていた弱々しい姿ではなく、最初に出会った頃の王としての顔つきになっていた。
「民のために最善の選択をくださなければ国王の椅子に座る資格はないと自分に言い聞かせていたはずなのに、情けない姿を見せてしまった。このままでは国が滅び、皆が苦しむだけ、なら既に苦しんでいる民を1人でも多く救える方を選ぶべきか。死んだら何もならないからな」
「考えてる事はわかるけど、コイツが王ならそれほど悪くならないから心配ないって…多分」
ファウスがジョルジュを励ます。
「今できる事は国王である私が最善の道を選ぶだけのはず。なら、今のクラスタ王国。ミュゼを、そしてクラスタ王国の民たちを助けてもらえるならば手段は選んでいる暇はない。オーリスはこの状況をなんとかできると思っているのだろ?」
「当然、それにコイツもいるから全く問題ない。それで?」
「なら、この通り。クラスタ王国、国王の名においてオーリス殿にお願い申し上げる。どーかクラスタ王国をオーリス殿の庇護下においてはもらえないだろうか…」
「おーけー!」
「かるっ!?この場面でする返事かよっ!びっくりするわ!」
「返事くらい自由にしていいだろ?」
「一応さぁー、国王として頭下げてるんだからそれらしい振る舞いくらい…」
ファウスの目の前に、オーリスの姿はなかった。
オーリスは入ってきた窓に足をかけファウスに呼びかける。
「騒いでる人間を静かにするだけの簡単なお仕事しに行くぞー」
「はぁー。本当お前は自由だなっ!」
「行かないのか?」
「行くよっ!行くに決まってんだろ!」
ファウスが窓に近づくと、逆にオーリスは窓にかけた足を下ろしてミュゼ達に近づく。
「ミュゼとジョルジュにはコイツおいて行くから動くなよ」
黒騎士を影から出現させ命令する。
「とりあえず…この2人に傷1つつけさせるなよ。それとなんか敵っぽかったら殺しといて」
「命令が雑だなっ!」
「大丈夫だって、俺の周りは優秀な相手しかいないからこれくらいざっくりな感じでいーんだよ!」
そう言ってオーリスはファウスの背中を押し、窓から突き落とした。
当然、落下するファウスだったが。
「あぶなっ!」
途中で空を飛び地面に衝突する事はなかった。
下にはペシャンコに潰れた蛙のような姿をしたグラムがいた。
色々グシャグシャになっていたが無視。
オーリスもすぐに降りてきた。
「それでこれからどーする?俺達2人で殲滅するのは簡単だけどこーも散らばっていられると掃除するのに時間がかかるぞ?」
「とりあえずファウスは外を黙らせてきてくれ」
「外なら色々気にしなくていーから俺はいーけど1人で中を黙らせるのはさすがにキツくないか?」
「あんまり頼りたくないけど…」
「何かいったか?」
「なんでもない。それじゃ宜しくな」
「わかったよ。王の意のままに」
ファウスは再び外側の戦いに参戦した。
と言っても殆どのクラスタ王国兵は戦いに敗れていた。
まだ一部の実力者達が抵抗はしているが既に取り囲まれ虫の息だった。
「さすがにこの数。どーにもならなかったか」
「もともとが無理な話だったんだよ!だから俺は逃げたかったのにっ!」
「いやいや、まだまだここから。あと1人頭1000人倒せたら状況は変わるかもしれないですよ…」
「もー魔力も底を尽きかけて色々ギリギリなんですけど…」
「弱音吐いてる体力があればまだ戦えそうだな!」
外側に到着したファウスは悩んでいた。
誰が味方で誰が敵なのか。
乱戦、混戦、大乱闘。
味方の兵と敵国の兵が乱れ争った結果良く分からなくなってしまった。
無差別に殺していーなら1番楽なのだけれどなんて考えてしまうほどの絶望的状況。
この先皆殺しか?
いや、それだとオーリスに文句を言われる可能性が。
でも、俺の仕業と分からなければ。
しかし、だらかにその姿を見られたら?
なら、告げ口する人間すら皆殺しにしてしまえば告げ口される心配はなくなると言う答えにたどり着いた時、ちょうどいい相手を見つけその場の近くに降りた。
「まだ生きててたか!約束覚えているよな?」
ファウスは腕を大きく降って知った顔に近づく。
その姿をみて多くの兵が一歩引いた。
「魔、魔族だっ!!」
「警戒しろっ!!魔族もこの戦いに参加してきたのかっ!?」
そんな警戒を無視してファウスは歩く。
そして、敵国の兵らしき相手に取り囲まれているバラッドに話しかけた。
「あんたやっぱりそこそこ強いみたいだな」
バラッドは口を開く。
「誰だっお前っ!?約束!?何を言っている!?この状況で魔族までも攻めてくるとはどーなっていやがっ!…人が話してる時はちゃんと聞けって習わなかったのかっ!」
敵国の兵の攻撃をいなし反撃しながらファウスを見つめ、バラッドはファウスに剣をむけた。
「えっ!?なんで敵視されてんの俺?…あー、そーだった。この姿だとあれだな」
ファウスへ再び変装してバラッドに話しかける。
「いー酒といー女を紹介してくれるんだろ?」
バラッドは目を丸くした。
「その姿は、先ほどのー。ファ、ファ、ファー…ファールさん?」
「ファールって誰だよっ!前に呼ばれた事あるよーな気もするけど!ファウスだよっ!ファウスっ!名前くらいおぼえろよ!そんなに難しい名前じゃないだろーがっ!!」
「そうそう!お前はファウスなのか?」
「だからそーだって!」
「バラッド!コイツは魔族なのか!?敵なのか!?」
「魔族まで襲ってくるなんて、今日はなんって日だっ!!」
バラッド含め、周りもファウスを見て軽く混乱している。
「とりあえずは敵じゃないから。それで頼みがあるんだけどいーか?」
「この状況で俺になんの頼みだ?」
「味方と敵の区別がつかないから教えてくれないか?状況から察すると、この周りは敵って事でいーよな?」
「我々以外の味方はほとんどいないだろーな。周り全てが敵だっ!」
「そっか。なら楽そうでよかった」
ファウスはパンドラの箱を開き多くの者達が苦しみはじめ、そして現れた。
「久しぶりに呼ばれましたな」
ファウスの横にはローブを羽織り、腰が曲がり、杖をついた老人が1人たっていた。
「今回はじーさんかよっ!残念…元気してたか?」
「これはこれはファウス様。立派になられて」
「おい…なんかまた出てきたぞ…」
「突然現れたけど、また魔族?誰なの?」
「おや?これは失礼しました自己紹介が遅れてしまいましたな。お初にお目にかかります。私の名は闘神 タイラントと申します。それでファウス様?私の相手はどちらですかな?」
「とりあえず、この周り全てかな?」
「では久々に、やりますか」
「ここ以外にもいるからな」
「えぇー。仰せの通りに」
タイラントはそう言うとローブを脱ぎ捨てた。
夏休みに突入した。
嘘つきな猫です。
夏休み終わりにはちょっとした試験が控えているので勉強すべきですがちょっとやる気が出ません。
暑さのせいですね笑
オーリスはこれからしばらく働くよーなので、代わり、自分が色々サボりたいと思います♪(´ε` )
評価ありがとうございましたー!
引き続き、オーリス達の物語を宜しくお願いします!
評価、感想もよろしくー!




