捨てる王がいれば、拾う王もいる
台風には気をつけて下さい!
グラムは尻餅をついた。
オーリスから感じるのは絶望だけだった。
黒尽くめの集団はグラムの前に出て必殺の剣を繰り出したがデコピン1発で剣もろとも肩から下の腕が吹き飛び、爆裂魔法を放ってきた相手は何故か自分が爆破され肉片となりこの世にはもーいなかった。
「人間はこーでないと。強い物に従い弱いものが死ぬ。大切なモノは守りたいし、自分は傷つけたくない。人間も魔族も本質は変わらない。けど違うとするなら魔族には慈悲なんてものはない。歯向かってきた相手は全力で潰す。それが誰であろうと」
オーリスは逃げ出そうとした黒尽くめを背後から燃やした。
叫き、叫び、狂ったように地面を転がったが炎は消えず、最後は炭となり身を焦がしこんがりと炭となって死んだ。
「あとは…」
すべての黒尽くめを殺しグラムを睨む。
「た、助けてくれっ!」
「だから慈悲は持たないって言ったばかりだろ?」
「なんでもするっ!どーかどーか御慈悲をっ!」
「さよーな…」
「おーいっ!」
グラムの頭部を掴み持ち上げ潰そうとした時、ファウスが呼びかけた。
「そいつから何か聞かなくていーのか?」
「確かに。えーと質問は…面倒だからさよーなら」
「はい!?」
グラムはオーリス達が入って来た窓から外にぶん投げられ落ちていった。
「投げるんかいっ!!」
「さすがに頭部が潰れていく残酷なシーンをミュゼに見せられないから」
「いや…人が焼け死んでいくとこはいーのかよ…」
「まぁーそこらへんはご愛嬌!」
「あのシーンのどこに愛嬌があったんだよっ!!」
「本当、ファウスは細かいよな。それよりジョルジュはどーだ?」
「残念だけど…」
ファウスは俯いた
「お父様っ!」
ミュゼはジョルジュに抱きついた。
「おぉー…ミュゼは無事か?」
ジョルジュが起き上がる。
「回復したばっかだからあんまり無理するなよ。オーリス驚いたかっ?」
ファウスは笑いながらオーリスに質問する。
「別に。お前がいてまだ死んでないなら死ぬわけない。だから驚くわけないだろ?」
「なんだよその信頼っ!嬉しいけどさっ!…それでこっからどーすんだ?」
オーリスは腕組みして考える。
「帰る?」
「帰るのかよっ!」
「冗談だって」
「冗談かよっ!」
意外と本気で帰りたいオーリスではあった。
「ところで外には色んな国の兵がいたけど、なんでこんな事になってんだ?」
ジョルジュに質問したが首を横に振られ答えは得られなかった。
「状況としては面白いけど、騒がしいのは苦手まからな。余計な相手を排除したら外の人間も自分の国に帰ってくれるだろ」
「排除すればいーのか?」
「そーだな。面倒ならこの兵の数なら偉い相手が1人、2人はいるだろ。そいつを殺せばいーだけの簡単な仕事だ」
「ところでお前の出してた奴はどこ行ったんだ?あいつらがいたらミュゼがこんな事にならかったんじゃないか?」
「それは…」
ドラゴンを殺す時に魔力全開にするために白騎士と黒騎士を引っ込めたと説明した。
「引っ込めんなよっ!」
「いや、一応魔王だし、それなりにカッコもつけた手前中途半端はいけないかなと思って。相手は腐ってもドラゴンだし」
「真面目かっ!確かに腐ってはいたが全力なんていらないだろっ!ついでに言っておくけど、あの時俺も一瞬死んだかと思うくらいのオーバキルしてたからなっ!!」
「まぁー生きてるし。それにドラゴンもお陰で天に召されただろ?」
「あれだけの被害出しといて天国に行けたかは知らないけどな」
「確かにっ!それ面白いなっ!!」
オーリスは腹を抱えて笑った。
「あはははっ…はっごほっごほごほっ」
そして誤嚥した。
「オーリス、ファウス。ミュゼの身と私の命を助け頂き感謝する」
「ありがとうございます!」
2人は頭を下げお礼を伝えた。
「別にきにするな。やりたくてやった事だし」
「オーリス、何照れてんだよっ!」
「ゴォフッ!」
ファウスの腹を1発殴り悶絶させた。
「それでお前はこの国どーすんだ?」
「もーここまで攻められているという事は…」
ジョルジュは下を向いた。
普通に考えればこの状況を見れば、すでに外には占領されているはず。
クラスタ王国がここから巻き返し逆転勝利する事はまずない状況とジョルジュは判断した。
つまり、クラスタ王国は滅ぶ。
いや、滅んだのだと。
「なら、逃げるこか?」
オーリスは再び質問する。
「逃げるしかない…ミュゼだけは」
「嫌ですっ!逃げるならお父様も一緒にっ」
「ミュゼ。私はこの国、クラスタ王国の王。この国が滅ぶ時、私も一瞬に死なねばならない。民が犠牲となり私だけがのうのうと生きながらえるのは玉座に座る者として許されない。これは王である私ができる、最後の仕事でもある。すまない、理解してくれ」
「ミュゼは生かして、自分は死ぬってことか?」
「そーだ。それが王となった者の務め」
ミュゼは涙を堪えてジョルジュの言葉をうけいれた。
その姿を見てオーリスは鼻で笑った。
「俺から言わせたらそれはただの自分勝手に過ぎない」
オーリスは不満げにジョルジュを批判した。
「王なんてただの地位や称号。所詮はその程度の価値しかない、最愛に比べたら取るに足らない物としか俺は思ってない。自分の子よりそんなに他人が大切なのか?国のためとか、王の務めとか正直、国がなくなるんだから関係ないだろ?民を家族と思うならどんな状況でも、どんな事をしてでも守るために戦う方が上に立ってきた者の務めだと思うけどな」
「そーゆーなって。人間と魔族では考え方が根本から違うだって」
オーリスをファウスがなだめる。
「確かにそーかもしれな。けれど私はこのクラスタ王国を守りまとめてきた先代達の王のようでありたいのだ」
「そっか。ならこの国はもーいらなってことでいーか?」
「いるも、いらないも滅ぶだけの国を誰も必要とはしてくれないさ」
「よーし決めた!ならこの国、俺がもらうな」
「オーリスがもらってどーすんだよっ!?」
「もらうとは?」
「オーリス様どーゆーことですか?」
「俺がもらったら俺の物だろ?」
3人は首を傾げてオーリスを見つめた。
テストは終わりましたがレポートがー!!!
おわらない!
嘘つきな猫です。
しばらく投稿ペースが落ちていましたが月曜が終われば夏休み突入するのでまた投稿できるようになると思います(笑)
ちなみに追試は全て回避しましたー!!ψ(`∇´)ψ
ブックマに感想、評価よろしくねー(^O^)




